転校生は朝ドラ女優!?

小暮悠斗

文字の大きさ
92 / 111
第三幕 新たな戦場――苦戦続きのバラエティー

ACT91

しおりを挟む
 今日は『お笑い革命~至高の笑い発信基地局~』の収録日だ。
 先日の放送以降、私と真希へのバッシング記事はピタリと止んだ。
 MIKAが晩春さんを敵に回すことを恐れて、情報のリークを止めたのだろう。
 それと同時に私と真希の好感度はV字回復。
 人気女優としての地位を揺るがぬものへとしていた。
 
「本日のゲストは可愛いで」

 晩春さんの言葉にひな壇が湧く。
 MIKAの時も同じ反応してたよねこの人たち。女の子だったら誰でもいいんじゃないのか?
 
「本日のゲストは私と同じラビットガールズのメンバーで、永遠のJS!! HIKARUちゃんでーす!!」

 MIKAが呼び込むと現れたのはJSだった。
 マジでJSじゃん!? 

「マジでJSじゃん……」

 真希は心の声が簡単に漏れる。
 マイクがいつ真希の声を拾うのかと思うと、いつもヒヤヒヤさせられる。
 いや、もしかしたらすでにマイクは真希の声を拾っているのかも。編集で上手いことカットしてもらっているだけなのかもしれない。
 
 HIKARUは確かに可愛い。しかし、見た目が完全にJSであるが故に、大人っぽい発言の度にドキリとさせられてしまう。
 犯罪臭ハンパないなこの子。
 少しでもエッチな発言をすればスタジオがざわつく。
 話を振ったひな壇芸人も顔を赤らめ、背徳感に生唾を呑む。
 
 アイドルと言う人種に不信感を抱いている私は、HIKARUに対しても疑心暗鬼になっていた。
 この子も腹黒いんじゃないかと。
 
「結衣さんと真希さんは歌とか歌いますか?」

 HIKARUが唐突に質問をしてくる。
 実際は唐突でもなんでもないのだろうが、トークを適当に聞き流していた私は会話の流れも質問の意図も分からなかった。

「まぁ……」

 と曖昧な返答をしてしまう。
 私の隣の真希が、

「この前も結衣とはカラオケに行ったくらいよ」

 この答えは、仲良しアピールに他ならない。
 ウソではなく事実と言うのがたちが悪い。
 否定も出来ないが、仲良しだとは口が裂けても言いたくない。
 長年いがみ合ってきたから身体が拒否反応を示しているのだ。

「じゃあ、歌は好きなんですね!」

 MIKAが歓喜の声をあげる。
 嫌な予感しかしない。

「結衣さんと真希さんが歌好きという事が分かったので、安心して新規格にチャレンジできますね♪」

 どうしよう。今すぐ逃げ出したい。

「私とHIKARU、そして結衣さんと真希さんの4人でCDデビューします!!」

 します!! じゃねぇよ。なに勝手に決めてんだよ! マネージャーに話は通したのか!?
 私は高野さんに視線を送る。
 スタジオの後方で仁王立ちする高野さんは、渋い顔をしながらも頭上に両手で円を作る。
 マジでか……。
 真希も私同様に――同様ではなかった――マネージャーに殺気を飛ばしていた。
 
 私と真希は見逃さなかった。
 MIKAが口の端を僅かに吊り上げたことに。
 
 また何か企んでいやがる。
 私はまだMIKAに振り回されるようだ。
 
 MIKAはその間にも、その新企画とやらの説明を嬉々として行っていた――。
 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。 **2026.01.02start~2026.01.17end**

ユニークアイテムな女子(絶対的替えの効かない、唯一無二の彼女)「ゆにかの」

masuta
キャラ文芸
恋と友情、そして命を懸けた決断。青春は止まらない。 世界を股にかける財閥の御曹司・嘉位は、U-15日本代表として世界一を経験した天才投手。 しかし、ある理由で野球を捨て、超エリート進学校・和井田学園へ進学する。 入学式の日、偶然ぶつかった少女・香織。 彼女は、嘉位にとって“絶対的替えの効かない、唯一無二の存在”だった。 香織は、八重の親友。 そして八重は、時に未来を暗示する不思議な夢を見る少女。 その夢が、やがて物語を大きく動かしていく。 ゴールデンウィーク、八重の見た夢は、未曾有の大災害を告げていた。 偶然か、必然か……命を守るために立ち上がる。 「誰も欠けさせない」という信念を胸に走り続ける。 やがて災害を未然に防ぎ、再びグラウンドへと導く。 その中で、恋もまた静かに進んでいく。 「ずっと、君が好きだった」告白の言葉が、災害と勝負を越えた心を震わせる。 それぞれの想いが交錯し、群像劇は加速する。 一人ひとりが主人公。人生に脇役はいない。 現代ファンタジーとリアルが交錯する青春群像劇。 本作は小説家になろう、オリジナル作品のフルリメイク版です。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。

昼寝部
キャラ文芸
 俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。  その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。  とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。  まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。  これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

処理中です...