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第三幕 新たな戦場――苦戦続きのバラエティー
ACT91
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今日は『お笑い革命~至高の笑い発信基地局~』の収録日だ。
先日の放送以降、私と真希へのバッシング記事はピタリと止んだ。
MIKAが晩春さんを敵に回すことを恐れて、情報のリークを止めたのだろう。
それと同時に私と真希の好感度はV字回復。
人気女優としての地位を揺るがぬものへとしていた。
「本日のゲストは可愛いで」
晩春さんの言葉にひな壇が湧く。
MIKAの時も同じ反応してたよねこの人たち。女の子だったら誰でもいいんじゃないのか?
「本日のゲストは私と同じラビットガールズのメンバーで、永遠のJS!! HIKARUちゃんでーす!!」
MIKAが呼び込むと現れたのはJSだった。
マジでJSじゃん!?
「マジでJSじゃん……」
真希は心の声が簡単に漏れる。
マイクがいつ真希の声を拾うのかと思うと、いつもヒヤヒヤさせられる。
いや、もしかしたらすでにマイクは真希の声を拾っているのかも。編集で上手いことカットしてもらっているだけなのかもしれない。
HIKARUは確かに可愛い。しかし、見た目が完全にJSであるが故に、大人っぽい発言の度にドキリとさせられてしまう。
犯罪臭ハンパないなこの子。
少しでもエッチな発言をすればスタジオがざわつく。
話を振ったひな壇芸人も顔を赤らめ、背徳感に生唾を呑む。
アイドルと言う人種に不信感を抱いている私は、HIKARUに対しても疑心暗鬼になっていた。
この子も腹黒いんじゃないかと。
「結衣さんと真希さんは歌とか歌いますか?」
HIKARUが唐突に質問をしてくる。
実際は唐突でもなんでもないのだろうが、トークを適当に聞き流していた私は会話の流れも質問の意図も分からなかった。
「まぁ……」
と曖昧な返答をしてしまう。
私の隣の真希が、
「この前も結衣とはカラオケに行ったくらいよ」
この答えは、仲良しアピールに他ならない。
ウソではなく事実と言うのがたちが悪い。
否定も出来ないが、仲良しだとは口が裂けても言いたくない。
長年いがみ合ってきたから身体が拒否反応を示しているのだ。
「じゃあ、歌は好きなんですね!」
MIKAが歓喜の声をあげる。
嫌な予感しかしない。
「結衣さんと真希さんが歌好きという事が分かったので、安心して新規格にチャレンジできますね♪」
どうしよう。今すぐ逃げ出したい。
「私とHIKARU、そして結衣さんと真希さんの4人でCDデビューします!!」
します!! じゃねぇよ。なに勝手に決めてんだよ! マネージャーに話は通したのか!?
私は高野さんに視線を送る。
スタジオの後方で仁王立ちする高野さんは、渋い顔をしながらも頭上に両手で円を作る。
マジでか……。
真希も私同様に――同様ではなかった――マネージャーに殺気を飛ばしていた。
私と真希は見逃さなかった。
MIKAが口の端を僅かに吊り上げたことに。
また何か企んでいやがる。
私はまだMIKAに振り回されるようだ。
MIKAはその間にも、その新企画とやらの説明を嬉々として行っていた――。
先日の放送以降、私と真希へのバッシング記事はピタリと止んだ。
MIKAが晩春さんを敵に回すことを恐れて、情報のリークを止めたのだろう。
それと同時に私と真希の好感度はV字回復。
人気女優としての地位を揺るがぬものへとしていた。
「本日のゲストは可愛いで」
晩春さんの言葉にひな壇が湧く。
MIKAの時も同じ反応してたよねこの人たち。女の子だったら誰でもいいんじゃないのか?
「本日のゲストは私と同じラビットガールズのメンバーで、永遠のJS!! HIKARUちゃんでーす!!」
MIKAが呼び込むと現れたのはJSだった。
マジでJSじゃん!?
「マジでJSじゃん……」
真希は心の声が簡単に漏れる。
マイクがいつ真希の声を拾うのかと思うと、いつもヒヤヒヤさせられる。
いや、もしかしたらすでにマイクは真希の声を拾っているのかも。編集で上手いことカットしてもらっているだけなのかもしれない。
HIKARUは確かに可愛い。しかし、見た目が完全にJSであるが故に、大人っぽい発言の度にドキリとさせられてしまう。
犯罪臭ハンパないなこの子。
少しでもエッチな発言をすればスタジオがざわつく。
話を振ったひな壇芸人も顔を赤らめ、背徳感に生唾を呑む。
アイドルと言う人種に不信感を抱いている私は、HIKARUに対しても疑心暗鬼になっていた。
この子も腹黒いんじゃないかと。
「結衣さんと真希さんは歌とか歌いますか?」
HIKARUが唐突に質問をしてくる。
実際は唐突でもなんでもないのだろうが、トークを適当に聞き流していた私は会話の流れも質問の意図も分からなかった。
「まぁ……」
と曖昧な返答をしてしまう。
私の隣の真希が、
「この前も結衣とはカラオケに行ったくらいよ」
この答えは、仲良しアピールに他ならない。
ウソではなく事実と言うのがたちが悪い。
否定も出来ないが、仲良しだとは口が裂けても言いたくない。
長年いがみ合ってきたから身体が拒否反応を示しているのだ。
「じゃあ、歌は好きなんですね!」
MIKAが歓喜の声をあげる。
嫌な予感しかしない。
「結衣さんと真希さんが歌好きという事が分かったので、安心して新規格にチャレンジできますね♪」
どうしよう。今すぐ逃げ出したい。
「私とHIKARU、そして結衣さんと真希さんの4人でCDデビューします!!」
します!! じゃねぇよ。なに勝手に決めてんだよ! マネージャーに話は通したのか!?
私は高野さんに視線を送る。
スタジオの後方で仁王立ちする高野さんは、渋い顔をしながらも頭上に両手で円を作る。
マジでか……。
真希も私同様に――同様ではなかった――マネージャーに殺気を飛ばしていた。
私と真希は見逃さなかった。
MIKAが口の端を僅かに吊り上げたことに。
また何か企んでいやがる。
私はまだMIKAに振り回されるようだ。
MIKAはその間にも、その新企画とやらの説明を嬉々として行っていた――。
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