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第一章 迷宮の国テルミア編
13 初依頼
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起床。朝、イミナからの説教をくらったあとに服に変身し、一回の酒場へと向かう。
そこは飲みつぶれた冒険者がちらほらいて少し酒臭かったが、夜ほどではないにしろある程度はにぎわっているようだった。朝食をとるもの、装備の手入れをするもの、ミーティングをするもの。冒険者の朝って感じがして、なかなかいいじゃないか。
イミナもお金払って朝食をとる。俺の存在はもうばれているのだが、それでも周りは物珍しそうにちらちらと俺のことを見ていた。
するとパネラさんがドアを開けて酒場もとい食堂に現れた。
「おう嬢ちゃん、それと悪魔。昨日は大変だったんだぜ、急に風呂でばたんと倒れちまったんだから。」
ぎく。あぁ俺のせいだ。さっき山ほど怒られた。
「本当にすみません、どうやらのぼせてしまったようで。部屋まで運んでいただいてありがとうございました。」
「いいってことよ、冒険者は助け合いだ。それと今日はどうするんだ?また迷宮に潜るのか?私たちも今日は迷宮探索しようかと思っていたんだがもしよかったら一緒にどうだい。」
「あぁすいません、いきなり迷宮にいったら受付の人に注意されちゃって。今日からは地道に下積みをしようかと。」
「下積みかぁ。懐かしいな、私らも薬草採取や馬車の護衛についたり、街の清掃までいろんなことをやったもんだ。派手さが足りないからと言ってゴブリン退治ばっかりを新人はするんだが、経験不足ゆえに全滅することも多いんだ、嬢ちゃんはそんな調子に乗ることはすんなよ。」
調子に乗って迷宮に入って怒られたんですけどね。
「おい悪魔。」
「…。なんでしょう。」
「しっかり嬢ちゃんを守ってやれよ?」
「言われなくてもそうしますよ。」
「よし、それじゃあ一緒に飯食うか。」
パネラご一行は俺らと同じテーブルに着き朝食を共にした。
俺は女冒険者たちにまた触られないようにするため分身体を消した。
冒険者ギルドに行き、Eランクの依頼掲示板を見る。常時以来として薬草採取の依頼の髪が何枚も重なって張られていた。そのうちの一枚をとり、受付に持っていく。
これで依頼を受けたことになり、以来達成の期限までに依頼を達成しなければならない。できなかった場合はペナルティが課せられ、一定以上たまると冒険者としての活動が一定期間禁じられてしまうらしい。
つまり、自分のできる範囲の依頼をこなしていき、自分のレベル、冒険者としての経験を積んで冒険者のランクを上げていく。ランクが高いほど危険な依頼を受けることができ、高額な報酬を得ることができるのだ。B以上になると貴族や大手の商店などから指名されて直接依頼が届くようになるそうだ。そこまでになるためには長年の経験、そして高い戦闘能力が必要になるそうだ。
薬草を見つけては、つむ。薬草は冒険者の必須のアイテムである回復薬を作るために必要なものであり、需要がとてもあるらしい。
薬草の抜き方、という教えがあるほど薬草を抜くときは丁寧に根ごと採取しないといけないらしい。繊細な作業に、俺のガントレットは邪魔だから、久々にイミナのガントレットを解除した。俺は周囲を警戒しつつも、ぽつぽつと冒険者がいることから、いきなり魔物が森の方から出てくる、なんてことはないだろうと思い自身のスキルや所持ポイントを見て次に何をとるか考えていた。
迷宮に少し潜ったが、なんと驚くことにレベルが一つも上がっていなかった。
レベルは高くなればなるほど上がりにくい。弱い魔物をいくら倒しても、これ以上はレベルが上がらないのだろうか?しかし、俺らがフォールン大森林で倒していた混触培養龍(ホムンクルスドラゴン)は平均でレベル60ほどだったが俺らは現在レベルが89まで上がった。倒した魔物が自分よりも下位のレベルだった場合、自分のレベルは上がらない、というわけではないなさそうだ。前世で遊んでいたゲームの経験値のように考えればいいのか?俺らの強さのもとは俺の自由補助粘体(アシストカスタム)だ。それに必要なものはポイントであり、そのためには効率のいいポイント稼ぎを考えなくてはいけないな。混触培養龍(ホムンクルスドラゴン)はポイント的に相当おいしかったな。
名前:リミド ("%&($#%)
種族:魔流性仮部位欠損補給型粘体(リミッドパーツ) (新種族:オリジナル)
レベル:89
状態:完全適合
ステータス
HP:0/0
AT:85000
DF:90000
SP:1000
MT:500
MP:2000/2000
称号:運命に託されたもの
スキル
・落下耐性
・自由補助粘体(アシストカスタム)
:《極装(ガイルドベント)》
:補助形態(補正:体)(自由伸縮:効果なし)(補正:服)(補正:鎧)(補正:武器)
:素材変換
・脈動
・再生(Lv3)
・転翔(ステップ)
・ステータス補正(Lv5)
・暗視
・収納
現在のポイントは2304。そして俺はかねてより取りたいと思っていた形態がある。
これだ。
[所得可能形態]
補助形態(補正:浮遊):2000
これだ。イミナの吸収解析で詳しく調べたところ、このスキルは文字通り、浮遊することが可能になるらしい。ある程度のMP、つまり魔力を消費するのだが、通常の浮遊魔法よりも相当コスパがいいとの事だ。一時間の浮遊でMP消費は500ぐらいだそうだ。これはあくまで俺のMP消費であるため、俺のMP2000から消費される。
これをとれば移動が相当楽になるし、戦闘能力も跳ね上がると思うのだが、浮遊スキルはとてもレアだとうこともありこれ以上悪目立ちするのも…と思ってしまう。それならば基礎的なスキルである再生やステータス補正をさらに上げるという手もある。《極装_ガイルドベント》を改良して使いやすくするという目標もあるし…。うーん悩む、悩むぞ。
俺はステータスウィンドウをスクロールしながら、何かいいスキルとか形態がないものかと探す。この形態、たまに増えたりするのでこまめに観察が必要なのだが…。
俺の興味を引くものはこのぐらいだった。
[所得可能スキル]
魔力解放:2000
耐・呪い:1000
耐・火炎:500
耐・寒 :500
耐・魅了:500
竜化:5000
気配探知:800
(耐性スキルはLvを上げるごとに追加で1000ポイント必要、最大Lv5)
[所得可能形態]
補助形態(補正:浮遊):2000
特殊形態・液状化:3000
特殊形態・瞬間炸裂:2000
特殊形態・分離:5000
耐性系は全部取っておきたいし、気配探知というのも取っておきたい。それと、特殊形態はどれも戦闘やその他の場面で活躍できそうなものだったため、ポイントに余裕が出てきたらとりたいものだ。その頃には相当レベルがあがっているような気がするが…。
「よし、これぐらいでいいかな。リミドさんそろそろ戻ろう。」
「ん?もうそんなに時間がたっていたのか。」
どうやら自由補助粘体(アシストカスタム)について悩んでいる間にイミナは薬草つみを終えてしまったようだ。
「よし、じゃあ帰るか。」
「うん、『転翔(ステップ)』!」
意識を足に集中させて、イミナの移動をアシストする。もう慣れたものだ。
軽快なステップでイミナはものすごいスピードで平原を駆け回り、迷宮の国テルミアに戻る。
イミナの周囲で薬草つみをしていた新人冒険者は、平原にものすごい速さで移動する新手の魔物が出たと慌ててギルドに報告したそうだが、後々それが同じ新人の冒険者であると判明し、その新人冒険者は冒険者をやめた。
そこは飲みつぶれた冒険者がちらほらいて少し酒臭かったが、夜ほどではないにしろある程度はにぎわっているようだった。朝食をとるもの、装備の手入れをするもの、ミーティングをするもの。冒険者の朝って感じがして、なかなかいいじゃないか。
イミナもお金払って朝食をとる。俺の存在はもうばれているのだが、それでも周りは物珍しそうにちらちらと俺のことを見ていた。
するとパネラさんがドアを開けて酒場もとい食堂に現れた。
「おう嬢ちゃん、それと悪魔。昨日は大変だったんだぜ、急に風呂でばたんと倒れちまったんだから。」
ぎく。あぁ俺のせいだ。さっき山ほど怒られた。
「本当にすみません、どうやらのぼせてしまったようで。部屋まで運んでいただいてありがとうございました。」
「いいってことよ、冒険者は助け合いだ。それと今日はどうするんだ?また迷宮に潜るのか?私たちも今日は迷宮探索しようかと思っていたんだがもしよかったら一緒にどうだい。」
「あぁすいません、いきなり迷宮にいったら受付の人に注意されちゃって。今日からは地道に下積みをしようかと。」
「下積みかぁ。懐かしいな、私らも薬草採取や馬車の護衛についたり、街の清掃までいろんなことをやったもんだ。派手さが足りないからと言ってゴブリン退治ばっかりを新人はするんだが、経験不足ゆえに全滅することも多いんだ、嬢ちゃんはそんな調子に乗ることはすんなよ。」
調子に乗って迷宮に入って怒られたんですけどね。
「おい悪魔。」
「…。なんでしょう。」
「しっかり嬢ちゃんを守ってやれよ?」
「言われなくてもそうしますよ。」
「よし、それじゃあ一緒に飯食うか。」
パネラご一行は俺らと同じテーブルに着き朝食を共にした。
俺は女冒険者たちにまた触られないようにするため分身体を消した。
冒険者ギルドに行き、Eランクの依頼掲示板を見る。常時以来として薬草採取の依頼の髪が何枚も重なって張られていた。そのうちの一枚をとり、受付に持っていく。
これで依頼を受けたことになり、以来達成の期限までに依頼を達成しなければならない。できなかった場合はペナルティが課せられ、一定以上たまると冒険者としての活動が一定期間禁じられてしまうらしい。
つまり、自分のできる範囲の依頼をこなしていき、自分のレベル、冒険者としての経験を積んで冒険者のランクを上げていく。ランクが高いほど危険な依頼を受けることができ、高額な報酬を得ることができるのだ。B以上になると貴族や大手の商店などから指名されて直接依頼が届くようになるそうだ。そこまでになるためには長年の経験、そして高い戦闘能力が必要になるそうだ。
薬草を見つけては、つむ。薬草は冒険者の必須のアイテムである回復薬を作るために必要なものであり、需要がとてもあるらしい。
薬草の抜き方、という教えがあるほど薬草を抜くときは丁寧に根ごと採取しないといけないらしい。繊細な作業に、俺のガントレットは邪魔だから、久々にイミナのガントレットを解除した。俺は周囲を警戒しつつも、ぽつぽつと冒険者がいることから、いきなり魔物が森の方から出てくる、なんてことはないだろうと思い自身のスキルや所持ポイントを見て次に何をとるか考えていた。
迷宮に少し潜ったが、なんと驚くことにレベルが一つも上がっていなかった。
レベルは高くなればなるほど上がりにくい。弱い魔物をいくら倒しても、これ以上はレベルが上がらないのだろうか?しかし、俺らがフォールン大森林で倒していた混触培養龍(ホムンクルスドラゴン)は平均でレベル60ほどだったが俺らは現在レベルが89まで上がった。倒した魔物が自分よりも下位のレベルだった場合、自分のレベルは上がらない、というわけではないなさそうだ。前世で遊んでいたゲームの経験値のように考えればいいのか?俺らの強さのもとは俺の自由補助粘体(アシストカスタム)だ。それに必要なものはポイントであり、そのためには効率のいいポイント稼ぎを考えなくてはいけないな。混触培養龍(ホムンクルスドラゴン)はポイント的に相当おいしかったな。
名前:リミド ("%&($#%)
種族:魔流性仮部位欠損補給型粘体(リミッドパーツ) (新種族:オリジナル)
レベル:89
状態:完全適合
ステータス
HP:0/0
AT:85000
DF:90000
SP:1000
MT:500
MP:2000/2000
称号:運命に託されたもの
スキル
・落下耐性
・自由補助粘体(アシストカスタム)
:《極装(ガイルドベント)》
:補助形態(補正:体)(自由伸縮:効果なし)(補正:服)(補正:鎧)(補正:武器)
:素材変換
・脈動
・再生(Lv3)
・転翔(ステップ)
・ステータス補正(Lv5)
・暗視
・収納
現在のポイントは2304。そして俺はかねてより取りたいと思っていた形態がある。
これだ。
[所得可能形態]
補助形態(補正:浮遊):2000
これだ。イミナの吸収解析で詳しく調べたところ、このスキルは文字通り、浮遊することが可能になるらしい。ある程度のMP、つまり魔力を消費するのだが、通常の浮遊魔法よりも相当コスパがいいとの事だ。一時間の浮遊でMP消費は500ぐらいだそうだ。これはあくまで俺のMP消費であるため、俺のMP2000から消費される。
これをとれば移動が相当楽になるし、戦闘能力も跳ね上がると思うのだが、浮遊スキルはとてもレアだとうこともありこれ以上悪目立ちするのも…と思ってしまう。それならば基礎的なスキルである再生やステータス補正をさらに上げるという手もある。《極装_ガイルドベント》を改良して使いやすくするという目標もあるし…。うーん悩む、悩むぞ。
俺はステータスウィンドウをスクロールしながら、何かいいスキルとか形態がないものかと探す。この形態、たまに増えたりするのでこまめに観察が必要なのだが…。
俺の興味を引くものはこのぐらいだった。
[所得可能スキル]
魔力解放:2000
耐・呪い:1000
耐・火炎:500
耐・寒 :500
耐・魅了:500
竜化:5000
気配探知:800
(耐性スキルはLvを上げるごとに追加で1000ポイント必要、最大Lv5)
[所得可能形態]
補助形態(補正:浮遊):2000
特殊形態・液状化:3000
特殊形態・瞬間炸裂:2000
特殊形態・分離:5000
耐性系は全部取っておきたいし、気配探知というのも取っておきたい。それと、特殊形態はどれも戦闘やその他の場面で活躍できそうなものだったため、ポイントに余裕が出てきたらとりたいものだ。その頃には相当レベルがあがっているような気がするが…。
「よし、これぐらいでいいかな。リミドさんそろそろ戻ろう。」
「ん?もうそんなに時間がたっていたのか。」
どうやら自由補助粘体(アシストカスタム)について悩んでいる間にイミナは薬草つみを終えてしまったようだ。
「よし、じゃあ帰るか。」
「うん、『転翔(ステップ)』!」
意識を足に集中させて、イミナの移動をアシストする。もう慣れたものだ。
軽快なステップでイミナはものすごいスピードで平原を駆け回り、迷宮の国テルミアに戻る。
イミナの周囲で薬草つみをしていた新人冒険者は、平原にものすごい速さで移動する新手の魔物が出たと慌ててギルドに報告したそうだが、後々それが同じ新人の冒険者であると判明し、その新人冒険者は冒険者をやめた。
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