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第一章
8 依頼
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『ホーンウィーズル退治』
エグニ村からの依頼で、最近、森から魔物のホーンウィーズルがでてきて、農作物や家畜に被害があったらしい。それを退治してほしいとの内容だった。
非常に解りやすい#依頼《クエスト__#らしい、依頼だ。
ちなみに報酬は銀貨五枚。
「ところで、ホーンウィーズルって、どんな魔物なんだ?」
「角の生えたウィーズルだ」
うん、そのまんまだな。
ディケーネの説明は単純明快だった。勇一はそれ以上追及するのはあきらめた。
まあ、ひょっとすると、ここら辺が、言葉を翻訳してくれるペンダントの限界なのかもしれないな。
ディケーネは、冒険者ギルドを出た後、街の門へと向かって歩いている。
勇一はその後ろを追って歩く。
「ちょっと嫌な予感がするから、さきに聞くけど、その依頼先のエグニの村って、どの辺りにあるんだ?」
「街をでて、北東に三時間程歩いたところだな」
やっぱり……、片道三時間、往復六時間か……
勇一の悪い感が当たった。
それでも、文句を言っても始まらない。とにかく歩く歩く歩く。
昨日の疲れが抜け切らない足をあげて、手を振り、歩く歩く歩く。
途中で少しだけ休憩して、またとにかく歩く歩く歩く。
異世界に来てから、殆どの時間を歩いて過ごしてるな 俺。
そんな事を思いながらも、とにかく歩き続けた。
――――――
朝出かけるのが早かったので、昼前には、エグニの村に到着した。
まずは依頼主であるエグニ村の村長に依頼の内容をホーンウィーズルの出現状況などを確認する。
村の南にある森の入り口辺りに、最近巣を作って住み着いたらしいとの事だ。
休む間もなく、すぐに南の森に向かう。
森の中に入ったディケーネは、耳をすませ、鳴き声がしないか確認したり、足元の草むらを掻き分けて足跡を探したりしながらゆっくりと進んでいく。
ふいにディケーネの、表情が厳しくなった。
「頭を下げて、静かについてこい」
二人で腰をかがめて少し進み、草むらの中に体を隠して止まる。
草むらから、ディケーネが前方を指差した。
その指先の方向に視線を向ける。
あれがホーンウィーズルか。
それは、頭に一本角を生やしたイタチだった。
元の世界のイタチより二周り以上大きい。そして、名前の元になっているでああろう、頭の角は30センチ程の長さがあり、先端は見事に尖っていてる。口には長めの牙もあり、かなり凶暴そうな雰囲気だ。
そんなホーンウィーズルが六匹いる。
「いいか、ユーイチ。よく聞け」
草むらの中でディケーネが、勇一に体を寄せてきた。
体がぴったりと寄り添う。
ディケーネの体の、色々な部分が勇一に触れている。
しかも、声が漏れ聞こえてしまわないように気にしてなのだろうが、物凄く顔を近づけてきて耳元でささやくように話しかけてくる。
「まずは、私がいく」
ディケーネが耳元で囁く。
近い。とにかく顔が近い。ディケーネの綺麗な顔が、すぐ横だ。
身体の触れた部分から、ディケーネの柔らかさと、体温の暖かさが伝わってくる。
耳元で、さらにディケーネが囁く。
ちょっと顔を動かすだけで、耳たぶと唇が触れてしまうような距離で囁く。
「ユーイチは始めてなんだろう? 無理はするな」
耳たぶにディケーネのやわらかい息が吹き掛かるのが感じられる。こそばゆい。
少し濡れた薄紅色の唇が、耳たぶのすぐ横で動く、その動きさえ感じられるようだ。やばい。
「おい、ユーイチ聴いてるか? ひょっとしてホーンウィールズに恐れをなして体が堅くなっているのか?
確かに誰でも初めてだと、堅くなって無理はないが、大丈夫か?」
「いやいやいや、大丈夫、大丈夫。その、始めてだけど、経験ないけど、大丈夫、固くなってるのは違う理由で、いや、堅くなっていると言ってもあくまで体全体のことで、うん、大丈夫、決して変な意味で堅いわけではなくて…うん、とにかく大丈夫」
「良くわからんが、とりあえず大丈夫なんだな? いけるんだな?」
いけます、いけます。
勇一がうんうんと、うなずいた。
あ、今、耳たぶに触れた気がする! ちょっとだけ!
「じゃあ、 いくぞ!」
そんなユーイチの内心は無視して、ディケーネが草むらから飛び出した。
飛び出すと同時に、一匹のホーンウィールズの首を跳ねる。
更に一歩踏み込み、返す刃先で、もう一匹の首を跳ねる。
一瞬にして二匹のホーンウィールズが葬られた。見事としか言いようの無い、剣捌きだ。
突然の襲撃に、あわてて残りの四匹が広がるように動き、ディケーネを取り囲む。
その中の一匹が、勇一の存在に気づいたようだ。
クルリと向きを変えて、こちらに迫ってくる。
勇一も立ち上がり、槍を構える。
ホーンウィールズは角をこちらに向けて、地面を這うように走りよってくる。
俺も負けてられない。やってやるぜ!
勇一は気合を入れて近づいてくるホーンウィールズに狙いを定める。
「くらえ!」
タイミングを見計らって槍を突き出した。
だが、スルリと、ホーンウィールズがその槍をかわす。
そして、鋭く尖った角を、勇一の足を突き刺した。
いや、魔法のローブのお蔭で、角が突き刺さることはなかった。
だが、突かれた右足の脛に、鉄の棒で突かれたような鈍い痛みが走る。
体のバランスを失って倒れそうになるが、歯をくいしばって踏ん張った。
これが普通のズボンだったら、角で切り裂かれ結構な怪我をしていただろう。
そう思うと内心ぞっとする。
ホーンウィールズはまたも角をこちらに向けて、地面を這うように走りよってくる。
あわてて槍を突き出すが、またもスルリとかわされた。
今度は左足の脛に、尖った角を突きつけられた。またも鈍い痛みが、脛に走る。
そして、三度、ホーンウィールズは角をこちらに向けて走り寄ってくる。
「ワンパターン野郎が! なめるな!」
今度は突くのでなく、なぎ払うように槍を横に振る。
ホーンウィールズは避けようとと体をひねるが、避けきれなかった。
僅かだが刃先がその体を切りつける。
致命傷は与えられなかったが、動きが鈍る。
「もらった!」
勇一が、トドメの一撃を突く。
だが、その槍が刺さる前に、ホーンウィールズの首がポーンと空中に舞った。
ディケーネの剣が、見事な一撃でホーンウィールズの首を跳ねてしまった。
他のホーンウィールズをすべて屠ったディケーネが、勇一に加勢してくれたのだった。
ううううう。
今、トドメをさそうと思ったのに!
勇一が心の中で残念がる。
「あー、すまん。邪魔してしまったようだな」
何となくディケーネは察したらしい。
とっても申し訳なさそうな表情を浮かべて、謝ってきた。
「ユーイチの初めてを、邪魔してしまったな。申し訳ない」
「いやいや、ディケーネは全然悪くないよ。きにしないでくれ」
と、言ったものの、正直言うと、ちょっとすっきりしない。
なんと表現すればいいのだろう、この直前で止められたモヤモヤ感。
それに、ディケーネの口からあんまり"初めて""初めて"と連呼されると、違う意味でモヤモヤしてくる。
とにかく、色々とすっきりしない。
うーん。
……まあ、いいか!
とりあえず、こうして、初めてのお使いは無事終了した。
エグニ村からの依頼で、最近、森から魔物のホーンウィーズルがでてきて、農作物や家畜に被害があったらしい。それを退治してほしいとの内容だった。
非常に解りやすい#依頼《クエスト__#らしい、依頼だ。
ちなみに報酬は銀貨五枚。
「ところで、ホーンウィーズルって、どんな魔物なんだ?」
「角の生えたウィーズルだ」
うん、そのまんまだな。
ディケーネの説明は単純明快だった。勇一はそれ以上追及するのはあきらめた。
まあ、ひょっとすると、ここら辺が、言葉を翻訳してくれるペンダントの限界なのかもしれないな。
ディケーネは、冒険者ギルドを出た後、街の門へと向かって歩いている。
勇一はその後ろを追って歩く。
「ちょっと嫌な予感がするから、さきに聞くけど、その依頼先のエグニの村って、どの辺りにあるんだ?」
「街をでて、北東に三時間程歩いたところだな」
やっぱり……、片道三時間、往復六時間か……
勇一の悪い感が当たった。
それでも、文句を言っても始まらない。とにかく歩く歩く歩く。
昨日の疲れが抜け切らない足をあげて、手を振り、歩く歩く歩く。
途中で少しだけ休憩して、またとにかく歩く歩く歩く。
異世界に来てから、殆どの時間を歩いて過ごしてるな 俺。
そんな事を思いながらも、とにかく歩き続けた。
――――――
朝出かけるのが早かったので、昼前には、エグニの村に到着した。
まずは依頼主であるエグニ村の村長に依頼の内容をホーンウィーズルの出現状況などを確認する。
村の南にある森の入り口辺りに、最近巣を作って住み着いたらしいとの事だ。
休む間もなく、すぐに南の森に向かう。
森の中に入ったディケーネは、耳をすませ、鳴き声がしないか確認したり、足元の草むらを掻き分けて足跡を探したりしながらゆっくりと進んでいく。
ふいにディケーネの、表情が厳しくなった。
「頭を下げて、静かについてこい」
二人で腰をかがめて少し進み、草むらの中に体を隠して止まる。
草むらから、ディケーネが前方を指差した。
その指先の方向に視線を向ける。
あれがホーンウィーズルか。
それは、頭に一本角を生やしたイタチだった。
元の世界のイタチより二周り以上大きい。そして、名前の元になっているでああろう、頭の角は30センチ程の長さがあり、先端は見事に尖っていてる。口には長めの牙もあり、かなり凶暴そうな雰囲気だ。
そんなホーンウィーズルが六匹いる。
「いいか、ユーイチ。よく聞け」
草むらの中でディケーネが、勇一に体を寄せてきた。
体がぴったりと寄り添う。
ディケーネの体の、色々な部分が勇一に触れている。
しかも、声が漏れ聞こえてしまわないように気にしてなのだろうが、物凄く顔を近づけてきて耳元でささやくように話しかけてくる。
「まずは、私がいく」
ディケーネが耳元で囁く。
近い。とにかく顔が近い。ディケーネの綺麗な顔が、すぐ横だ。
身体の触れた部分から、ディケーネの柔らかさと、体温の暖かさが伝わってくる。
耳元で、さらにディケーネが囁く。
ちょっと顔を動かすだけで、耳たぶと唇が触れてしまうような距離で囁く。
「ユーイチは始めてなんだろう? 無理はするな」
耳たぶにディケーネのやわらかい息が吹き掛かるのが感じられる。こそばゆい。
少し濡れた薄紅色の唇が、耳たぶのすぐ横で動く、その動きさえ感じられるようだ。やばい。
「おい、ユーイチ聴いてるか? ひょっとしてホーンウィールズに恐れをなして体が堅くなっているのか?
確かに誰でも初めてだと、堅くなって無理はないが、大丈夫か?」
「いやいやいや、大丈夫、大丈夫。その、始めてだけど、経験ないけど、大丈夫、固くなってるのは違う理由で、いや、堅くなっていると言ってもあくまで体全体のことで、うん、大丈夫、決して変な意味で堅いわけではなくて…うん、とにかく大丈夫」
「良くわからんが、とりあえず大丈夫なんだな? いけるんだな?」
いけます、いけます。
勇一がうんうんと、うなずいた。
あ、今、耳たぶに触れた気がする! ちょっとだけ!
「じゃあ、 いくぞ!」
そんなユーイチの内心は無視して、ディケーネが草むらから飛び出した。
飛び出すと同時に、一匹のホーンウィールズの首を跳ねる。
更に一歩踏み込み、返す刃先で、もう一匹の首を跳ねる。
一瞬にして二匹のホーンウィールズが葬られた。見事としか言いようの無い、剣捌きだ。
突然の襲撃に、あわてて残りの四匹が広がるように動き、ディケーネを取り囲む。
その中の一匹が、勇一の存在に気づいたようだ。
クルリと向きを変えて、こちらに迫ってくる。
勇一も立ち上がり、槍を構える。
ホーンウィールズは角をこちらに向けて、地面を這うように走りよってくる。
俺も負けてられない。やってやるぜ!
勇一は気合を入れて近づいてくるホーンウィールズに狙いを定める。
「くらえ!」
タイミングを見計らって槍を突き出した。
だが、スルリと、ホーンウィールズがその槍をかわす。
そして、鋭く尖った角を、勇一の足を突き刺した。
いや、魔法のローブのお蔭で、角が突き刺さることはなかった。
だが、突かれた右足の脛に、鉄の棒で突かれたような鈍い痛みが走る。
体のバランスを失って倒れそうになるが、歯をくいしばって踏ん張った。
これが普通のズボンだったら、角で切り裂かれ結構な怪我をしていただろう。
そう思うと内心ぞっとする。
ホーンウィールズはまたも角をこちらに向けて、地面を這うように走りよってくる。
あわてて槍を突き出すが、またもスルリとかわされた。
今度は左足の脛に、尖った角を突きつけられた。またも鈍い痛みが、脛に走る。
そして、三度、ホーンウィールズは角をこちらに向けて走り寄ってくる。
「ワンパターン野郎が! なめるな!」
今度は突くのでなく、なぎ払うように槍を横に振る。
ホーンウィールズは避けようとと体をひねるが、避けきれなかった。
僅かだが刃先がその体を切りつける。
致命傷は与えられなかったが、動きが鈍る。
「もらった!」
勇一が、トドメの一撃を突く。
だが、その槍が刺さる前に、ホーンウィールズの首がポーンと空中に舞った。
ディケーネの剣が、見事な一撃でホーンウィールズの首を跳ねてしまった。
他のホーンウィールズをすべて屠ったディケーネが、勇一に加勢してくれたのだった。
ううううう。
今、トドメをさそうと思ったのに!
勇一が心の中で残念がる。
「あー、すまん。邪魔してしまったようだな」
何となくディケーネは察したらしい。
とっても申し訳なさそうな表情を浮かべて、謝ってきた。
「ユーイチの初めてを、邪魔してしまったな。申し訳ない」
「いやいや、ディケーネは全然悪くないよ。きにしないでくれ」
と、言ったものの、正直言うと、ちょっとすっきりしない。
なんと表現すればいいのだろう、この直前で止められたモヤモヤ感。
それに、ディケーネの口からあんまり"初めて""初めて"と連呼されると、違う意味でモヤモヤしてくる。
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