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第3章:第4節
意外な関係性(下)
しおりを挟む(え?先生?…どういうこと!?)
二人の会話を聞いて、私は内心驚く。風雅さんは、私の方に目を向けてこう述べた。
「お知り合い、ですか?」
「わたしが院長として務める前に栖蘭学園のカウンセラーをやっていてね。」
「へぇ、カウンセラー……って風雅さん、栖蘭学園に勤めていたんですか!?」
風雅さんが栖蘭学園に勤めていたことを初めて知り、私は目を見開きビックリ仰天した。
「言ってなかったから、驚くのも無理ないね。」
「知りませんでした。栖蘭学園に勤めていたなんて……」
「勤めていたと言っても、非常勤だよ。その頃はまだ未熟者で病院を通いながらだったからね。」
そう言って風雅さんは穏やかな表情でアハハと笑いを溢して、ショウさんへと目線を戻した。
「神無月君はわたしの所に来てカウンセラーを通っていた一人だよ。」
風雅さんはニコリと笑みを浮かべて見せるとそれを見たショウさんが我に返ってようやく口を開いた。
「……笑みを浮かべながら何かを探るような眼差し、今になっても健全なんですね。」
「そういう君は昔と違って、随分変わったと思うがね。」
「見た目は、変わったと思いますけど。」
(あれ?ショウさん、なんか堅い気が………)
ショウさんは少し堅い表情を浮かべて冗談交じりで風雅さんと言葉を交わす。私は堅い表情を浮かべるショウさんを見て疑問を抱いた。ふと先程から黙りだったセレスが、タイミングを見計らって口を開く。
「懐かしい話で盛り上がるのは結構ですけど、長居はオススメしなくてよ。」
そう言ってセレスは困惑な表情を浮かべて頬に手を添えて、もう片方の手を頬に添えてる肘に添える。
「……君はスーちゃんのお友達、なのかな?」
「そうですわ。」
セレスはショウさんに向けてニコリと笑みを浮かべるが、目が笑っておらず、二人の間にはピリピリとした空気にガラリと変わっていく。
(何だろう、この異様な空気………)
初対面であるはずの二人の間にはただならぬ雰囲気になり、互いに見つめたまま何も発しない。
「もう、こんな時間か。」
ふと風雅さんは自身にはめている腕時計の時間を見て呟いて、私達に顔を向ける。
「久しぶりに教え子の顔を見れたからわたしはそろそろ、病院に戻るよ。」
「今日は出勤日なんですね」
「院長となると、休みないから大変だよ。あったとしても半日しかゆっくり出来ないからね。」
そう言って風雅さんは先程私達が通った道へと方向転換して、歩み始めた。
「さて、スーちゃん達は店の中に入ってゆっくり見てていいよ。俺は外に展示している服装を整えるから」
「分かりました。」
私は展示用の服を整え始めるショウさんに一礼して、店の中へと入っていく。
「……スピカ、今日は寮に帰るまでワタクシを離れないことですわ。」
店の中に入ってトップスコーナーに寄り添った時、セレスが横に来て私に耳打ちをする。
「それは、どういう意味ですか?」
私がセレスの方に顔を向けるとセレスは目を見開き、真剣な表情へと変わっていく。
「………まさか、気付いてらっしゃらないの?」
あまりの真剣な表情に私は何かあったのかと悪い方向へと考えてしまう。
「……誰かにつけられているんですか?」
この前、跡をつけられたばかりだ。流石にそれはないだろうと思いながらも私は口に出す。するとセレスはそうよと言ってるかのように静かに頷いた。
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