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幕間
Mysterious&Punk ー前触れー
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森林の奥____
夜が更けて夜風が吹く寒いこの時期、森林の奥の中にて二人の青年はある人物を待っていた。
一人は牧師姿に首元には銀色に輝くサファイアがあしらった十字架を掛けて、両耳には沢山のピアスを着けているツリ目の男。
一人は足元まで隠れるスータン姿にミステリアスな雰囲気でにこやかな笑みを浮かべる髪の長い男。
どちらとも黒を基調として、ひと目でただの人間ではないと二人から出るオーラではっきりと醸し出していた。
「……ここで合ってんの?」
ツリ目の男は気だるそうな声で木にもたれかかったまま、気長に本を読む髪の長い男に声をかける。
「依頼主が此処で待ってくれと言われてるから、間違いないよ。」
「なんで二人なんだ?一人で充分じゃね?」
「さあ、僕にも分からないよ。」
髪の長い男は本を読みながら、ツリ目の男に返答する。ツリ目の男は眉をシワに寄せてハァーとため息を突く。
「つーか、その依頼主がヴァンパイアとかあり得ねぇわ。マジで。」
ツリ目の男は不満げな表情を見せて愚痴を溢す。それを聞いていた髪の長い男は目線を本に移しながらツリ目の男に話しかけた。
「確かに今回会う予定の依頼主はヴァンパイアだけど、珍しい事じゃないでしょ?ヴァンパイアからの依頼は他の同志にもきてるしね。」
「そ、そりゃそうだけどよ……」
「それに僕、風の噂で聞いたんだけど………」
髪の長い男は片手でパタンと本を閉じて、目線をツリ目の男へとにこやかな笑みを向けた。
「____この日本に帰ってきてるらしいよ、"あの子"。」
「……何だと?」
あの子と言う言葉を反応して、それまで気だるい表情だったツリ目の男は引き締めた表情で髪の長い男に見つめ返した。
「帰ってきてるのか、アイツ…………?」
「あくまで風の噂でしかないから、この目で見ないと分からないけどね。」
ツリ目の男はもたれかかっていた木から離れて、三歩歩いて夜空を見上げる。
「そうか、アイツが……。」
夜空には満月が浮かび上がり、ツリ目の男はスゥと目を細める。ふと髪の長い男は何者かの気配がこちらに近づいていることに気付き、気配を感じる方向へと目を向ける。
「どうやら、依頼主のお出ましのようだね。」
「……みてぇだな。」
ツリ目の男も気配を感じる方向へと体を向けて、ジッと待つ。そして木々の影からフードを被った男が二人の前へと現す。
「此処にやって来たということは、貴方が依頼主かな?」
髪の長い男はにこやかな笑みを浮かべたまま、フードを被った男に尋ねる。すると男はコクリと首を縦に振った。
「ヴァンパイアにとって敵である俺らに依頼するとは、いい度胸じゃねぇの?」
ツリ目の男は挑発するような態度を見せてフードを被った男に言い放つ。
「……依頼主に向かってその言い方はどうかと思うな。」
「冗談に決まってんだろ。」
髪の長い男は横に立っているツリ目の男ににこやかな笑みを浮かべながらも、注意をする。ツリ目の男はにこやかな笑みを浮かぶ髪の長い男の表情を見て、一歩下がりながらも言い方は棒読みで恐怖は感じ取れない。
「すみません。だって僕達……ヴァンパイアからの依頼は初めてですから。」
フードの男は何かを口にした後、髪の長い男はその質問に答えてにこやかな笑みを増した。
「経験値は充分ありますので、そこは心配しないで下さい。」
フードの男は二人の青年に今回の依頼の内容を話して両手を使って表現を示す。依頼の内容を聞いた一人は難しい顔を、一人は不満気な顔を見せた。
「それ、別に俺らでなくてもよくね?」
ツリ目の男は不満気な顔を見せてフードの被った男に言うと、男は事の顛末を喋り始める。そして数分後にして男の話を聞き終えた髪の長い男はにこやかな笑みを浮かべて、男に言った。
「それはつまり、一人より二人の方が失敗するリスクが低くなる。そういうことですか?」
髪の長い男の問いかけに男はコクリと縦に頷いて、懐から一枚の写真を二人に見せる。するとその写真を見て二人は唖然となり、ツリ目の男はワナワナと声を震わせた。
「こ、これ………!」
「……成る程ね。二人じゃないとダメな理由がこれ、というわけですか。」
髪の長い男はにこやかな笑みを浮かべながらも、声には腑に落ちないという含みで写真を見る。そして暫く考えて髪の長い男はフードの被った男にこう返答した。
「分かりました。……この依頼を引き受けましょう。」
髪の長い男は写真を持ったまま、フードを被った男に尋ねる。
「この写真、お借りして頂いても宜しいですか?」
フードを被った男はコクリと頷くとビューとこの季節に相応しくない烈風が吹いて、姿を眩ませた。
「……おい!何を考えてやがる!?」
フードを被った男が居なくなった後、ツリ目の男は髪の長い男の肩に手を置いて恐ろしい形相で睨み付ける。
「どうしたの?そんな怖い顔をしちゃって。」
「分かってんのか!?」
「何を?」
髪の長い男はツリ目の男に目を向けてにこやかな笑みを見せる。
「この写真に写ってんの、どう考えても____」
「____分かってるよ」
「!?」
ツリ目の男は怒りを含む声で言い切ろうとしたが、髪の長い男はそれを制し静かに答える。
「僕だって、この写真を見て気付いたよ。」
「じゃあなんで、引き受けた……?」
ツリ目の男は未だに納得しない表情でワナワナと声を震わせる。すると髪の長い男は、水面のような目でツリ目の男に目を向けて静かに答えた。
「____この写真の人物が、"混血のヴァンパイア"だから」
夜が更けて夜風が吹く寒いこの時期、森林の奥の中にて二人の青年はある人物を待っていた。
一人は牧師姿に首元には銀色に輝くサファイアがあしらった十字架を掛けて、両耳には沢山のピアスを着けているツリ目の男。
一人は足元まで隠れるスータン姿にミステリアスな雰囲気でにこやかな笑みを浮かべる髪の長い男。
どちらとも黒を基調として、ひと目でただの人間ではないと二人から出るオーラではっきりと醸し出していた。
「……ここで合ってんの?」
ツリ目の男は気だるそうな声で木にもたれかかったまま、気長に本を読む髪の長い男に声をかける。
「依頼主が此処で待ってくれと言われてるから、間違いないよ。」
「なんで二人なんだ?一人で充分じゃね?」
「さあ、僕にも分からないよ。」
髪の長い男は本を読みながら、ツリ目の男に返答する。ツリ目の男は眉をシワに寄せてハァーとため息を突く。
「つーか、その依頼主がヴァンパイアとかあり得ねぇわ。マジで。」
ツリ目の男は不満げな表情を見せて愚痴を溢す。それを聞いていた髪の長い男は目線を本に移しながらツリ目の男に話しかけた。
「確かに今回会う予定の依頼主はヴァンパイアだけど、珍しい事じゃないでしょ?ヴァンパイアからの依頼は他の同志にもきてるしね。」
「そ、そりゃそうだけどよ……」
「それに僕、風の噂で聞いたんだけど………」
髪の長い男は片手でパタンと本を閉じて、目線をツリ目の男へとにこやかな笑みを向けた。
「____この日本に帰ってきてるらしいよ、"あの子"。」
「……何だと?」
あの子と言う言葉を反応して、それまで気だるい表情だったツリ目の男は引き締めた表情で髪の長い男に見つめ返した。
「帰ってきてるのか、アイツ…………?」
「あくまで風の噂でしかないから、この目で見ないと分からないけどね。」
ツリ目の男はもたれかかっていた木から離れて、三歩歩いて夜空を見上げる。
「そうか、アイツが……。」
夜空には満月が浮かび上がり、ツリ目の男はスゥと目を細める。ふと髪の長い男は何者かの気配がこちらに近づいていることに気付き、気配を感じる方向へと目を向ける。
「どうやら、依頼主のお出ましのようだね。」
「……みてぇだな。」
ツリ目の男も気配を感じる方向へと体を向けて、ジッと待つ。そして木々の影からフードを被った男が二人の前へと現す。
「此処にやって来たということは、貴方が依頼主かな?」
髪の長い男はにこやかな笑みを浮かべたまま、フードを被った男に尋ねる。すると男はコクリと首を縦に振った。
「ヴァンパイアにとって敵である俺らに依頼するとは、いい度胸じゃねぇの?」
ツリ目の男は挑発するような態度を見せてフードを被った男に言い放つ。
「……依頼主に向かってその言い方はどうかと思うな。」
「冗談に決まってんだろ。」
髪の長い男は横に立っているツリ目の男ににこやかな笑みを浮かべながらも、注意をする。ツリ目の男はにこやかな笑みを浮かぶ髪の長い男の表情を見て、一歩下がりながらも言い方は棒読みで恐怖は感じ取れない。
「すみません。だって僕達……ヴァンパイアからの依頼は初めてですから。」
フードの男は何かを口にした後、髪の長い男はその質問に答えてにこやかな笑みを増した。
「経験値は充分ありますので、そこは心配しないで下さい。」
フードの男は二人の青年に今回の依頼の内容を話して両手を使って表現を示す。依頼の内容を聞いた一人は難しい顔を、一人は不満気な顔を見せた。
「それ、別に俺らでなくてもよくね?」
ツリ目の男は不満気な顔を見せてフードの被った男に言うと、男は事の顛末を喋り始める。そして数分後にして男の話を聞き終えた髪の長い男はにこやかな笑みを浮かべて、男に言った。
「それはつまり、一人より二人の方が失敗するリスクが低くなる。そういうことですか?」
髪の長い男の問いかけに男はコクリと縦に頷いて、懐から一枚の写真を二人に見せる。するとその写真を見て二人は唖然となり、ツリ目の男はワナワナと声を震わせた。
「こ、これ………!」
「……成る程ね。二人じゃないとダメな理由がこれ、というわけですか。」
髪の長い男はにこやかな笑みを浮かべながらも、声には腑に落ちないという含みで写真を見る。そして暫く考えて髪の長い男はフードの被った男にこう返答した。
「分かりました。……この依頼を引き受けましょう。」
髪の長い男は写真を持ったまま、フードを被った男に尋ねる。
「この写真、お借りして頂いても宜しいですか?」
フードを被った男はコクリと頷くとビューとこの季節に相応しくない烈風が吹いて、姿を眩ませた。
「……おい!何を考えてやがる!?」
フードを被った男が居なくなった後、ツリ目の男は髪の長い男の肩に手を置いて恐ろしい形相で睨み付ける。
「どうしたの?そんな怖い顔をしちゃって。」
「分かってんのか!?」
「何を?」
髪の長い男はツリ目の男に目を向けてにこやかな笑みを見せる。
「この写真に写ってんの、どう考えても____」
「____分かってるよ」
「!?」
ツリ目の男は怒りを含む声で言い切ろうとしたが、髪の長い男はそれを制し静かに答える。
「僕だって、この写真を見て気付いたよ。」
「じゃあなんで、引き受けた……?」
ツリ目の男は未だに納得しない表情でワナワナと声を震わせる。すると髪の長い男は、水面のような目でツリ目の男に目を向けて静かに答えた。
「____この写真の人物が、"混血のヴァンパイア"だから」
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