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第7話 王子からの呼び出しと門番の誤解
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父は手紙の封を切って読み上げてくれた。
「時候の挨拶は飛ばして……ええと、「丁寧なお礼状をいただき嬉しく思います」か。今朝手紙を出したばかりなのに、昼過ぎには返事が来るなんてさすがだね。私が王都の知り合いに出す手紙は届くまで1週間ぐらいかかるのに。配達ギルドの対応の差ってすごいもんだ、王家の手紙は最優先なんだね。えー、「お嬢様をお救いできたことは私としても幸いでした。デルファトル様の御邸宅へぜひ伺いたいところですが、なにぶん多忙の身であるためそれもかないません」だそうだ。ほらね、スウミ、うちにお呼びしたのはちゃんと社交辞令だって王子はわかってらっしゃる。「つきましては、明日、お嬢様を王城に御招待して、もてなしたく」か……。ああ、これは予想外だったな」
スウミは眉をひそめた。
「つまり会社を始めたばかりで忙しいというのに、明日、私は王城に行かないといけないの?」
「そうだねえ、行かないと失礼だろうね」
「えー」
「しょうがないよ、第一王子につくことを決めたんだから」
「う、それは私のせい……。でも変だよね、なんで私が城でもてなされるの? こっちが助けてもらった立場なのに」
父は、困った子だと言いたげに笑った。
「スウミ、これはね、つまり「王城に来い」っていう王子の命令なんだよ。王族や貴族の手紙を言葉通りに受け取ってはダメだよ。真意を読まないと。きっと何か用がおありなんだろうから行ってきなさい」
ああもう、愛人にされてしまうかどうかっていう人生の大事なときなのに!
翌朝、スウミは一張羅のドレスこと白のワンピースを着て、再び王都目指して北へと馬を走らせた。
王都まではここから約2時間。踏み固められた街道をまっすぐ北上するだけだから、道に迷うこともない。
街道沿いには民家がぽつぽつと建ち、中には旅籠や食事処もあった。旅人は食事のついでに店で足を休めることもあるようだが、スウミがそちらに寄ることはなかった。金銭的な問題もあるが、一人で店に入る勇気がないのだ。
街道を一気に駆け抜けたいところであったが、朝の街道は徒歩の旅人も多く、馬はあまり速度を出せなかった。公爵家の令嬢だと名乗れば人々は道を譲ってくれるだろうが、もちろんスウミはそんなことをする気はない。
馬の背に揺られながら、街道沿いにつづく森の木々に目をやる。あの木立ちの向こうに森の小道があるのだ。そちらなら馬をはやく駈けさせることができるかわりに、野党に襲われる恐れがあった。
街道は人目があるし、国の兵士も定期的に巡回しているから治安はいいが、時間がかかる。
今日はどちらの道を行くべきか。手紙の内容から察するに、そんなに慌てる必要もないだろうとスウミは考え、街道をゆっくり行くことにした。
のろのろ歩みで進むと、やがて大きな川が見えてきた。石造りの橋を渡れば、果樹園が広がり、その先にあるのが大都市、王都シトだ。
王都を囲む巨大な壁の近くまで来ると、スウミは馬から下りて、南の門を通るための列に並んだ。
南門は小さな通用門しかあいておらず、王都に入る人と出ていく人がそれぞれ1列になって進まないと狭くて通れないようになっていた。別に検問などがあるわけではない。
それなのにスウミは門番の男から声をかけられてしまった。
「そこの金髪女、一人でどこに行くんだ」
スウミはどきりとして、手綱をぎゅっと握った。
「わ、私はスウミ・デルファトルといいます。王子から招待されたのでお城に行くところです」
何もやましいことはないのに、なぜかしどろもどろになってしまう。
「王子に招待された? そんな話は聞いてないぞ」
「で、でも……」
「しかもデルファトルだって? デルファンの支配者なら貴族のはずだ。デルファトル家が貧乏だってのは有名だが、だからといって貴族令嬢がスカート姿で馬にまたがって足を剥き出しにするか? 遠くからも見えていたが、あんなに足を出すなんて、いくら貧乏でも貴族のやることじゃない。怪しすぎる。ここは通せないな」
一方的にまくしたてる門番に気圧されながらも、スウミは勇気を振り絞って抗議した。
「あの! うちは貧乏なので馬車がないんです。だから移動手段が馬しかないんです。あと、私は先日のパーティーの時も、この格好で王都に来たんですが、そのときは通してもらえました!」
しかし門番は肩をすくめただけだった。
「俺はその日は非番だった。今日はごらんのとおり出勤している。俺は仕事熱心だから不審者は通せない。そういうわけだから、貧乏だからなんて言いわけせずに、貴族なら貴族らしく馬車で出直せ」
「そうですか……、じゃあ、今日はもう帰っていいですか?」
スウミが不安そうに言うと、門番の男も不安そうな顔になった。
「え、いや、そんなあっさり引き下がっていいのか? 王子から呼ばれてるんだろう。行かなくて平気なのか」
「行かないといけないと思うんですけど、でも王都の門番さんがダメと言うのなら、王子の命令を無視することになっても仕方がないのではないでしょうか……」
「お、俺のせいにするつもりか!」
「えっ?」
まったくそんなつもりがなかったスウミは驚いて瞬きした。
「前言撤回だ。おまえは貴族だな。その卑怯なやり口、間違いなく貴族だろう。確認してくるからそこで待ってろ!」
門番は慌ただしくそう言うと、詰め所へと駈けていき、すぐに戻ってきた。
「おまえの話は本当のようだ。通っていいぞ! 露出狂め」
露出狂って。あんまりではないだろうか。
スウミは南門を抜けると、まず市場へと向かった。ここを通るのが城に行くには一番の近道なのだ。このあたりには王都周辺の果樹園同様、たくさんの桜が植えられているが、今年は開花が遅いようで枝のつぼみは固く閉じたままだった。
市場を通るといい匂いがしてきた。このあたりは屋台がたくさん出ているのだ。いま、太陽は頭上にある。ちょうど昼食時だ。おなかが鳴ったが、城で用事を片付けるのが先だと思い、我慢した。
(帰りにリンゴでも買って、馬と半分こして食べながら帰ろう)
人でごった返す市場を歩いているとき、若い女が高齢の男にしなだれかかっているのを見かけて、スウミは吐き気を覚えた。いや、愛人とは限らない、年の離れたカップルかもしれない。そう自分に言い聞かせながら、足早に市場を抜け、石畳の通りに出た。
石畳をそのまま進み、噴水広場をまっすぐ突っ切ると、王城はもう目の前だ。
城はお堀に囲まれており、入り口には跳ね上げ式の橋がかかっていた。敵襲があったときには橋を上げて門を閉められる仕組みなのだろう。デルファトル家の屋敷みたいに無防備に建てられたわけではないのはさすが王城だなとスウミは感心する。
高くそびえる王城を挟むようにして二つの細い塔が立っており、片方では魔法に対抗する研究、もう一方では呪術に対抗する研究が行われているという。スウミは詳しいことは知らないが、魔法や呪術を使う他国と渡り合うには、そういう研究が必要不可欠であることは理解できた。
門の前に鎧姿の兵士が数人いて、スウミが名乗ると、馬を預ってくれて、これからどこへ行けばいいのかも教えてくれた。南門の門番とは違い、ちゃんと話が通っているし親切だ。だけど、スウミは門番のほうが親しみが持てた気がした。ここの兵士たちは礼儀正しくて、だけど無表情で、少し怖かった。
背の高い門をくぐり、城の中に入ると、兵士から教わったとおりに大きな廊下を進んだ。角を曲がったり階段を上ったりおりたりして、気づけば迷子になっていた。
途方に暮れていたところを、洗濯物を抱えたメイドが声をかけてくれて、ありがたくて泣いてすがりつきそうになった。再度道を教わり、そのおかげでどうにかエルド王子の部屋の前に辿りつくことができた。
(到着できて良かったけれど……気が重いな)
エルド王子に助けてもらった夜のことを思い出す。わりとひどいことを言われたような気がする。それに王子は顔も怖い。
ため息をついた。
(ちょっとトイレに行きたくなってきたかも)
「時候の挨拶は飛ばして……ええと、「丁寧なお礼状をいただき嬉しく思います」か。今朝手紙を出したばかりなのに、昼過ぎには返事が来るなんてさすがだね。私が王都の知り合いに出す手紙は届くまで1週間ぐらいかかるのに。配達ギルドの対応の差ってすごいもんだ、王家の手紙は最優先なんだね。えー、「お嬢様をお救いできたことは私としても幸いでした。デルファトル様の御邸宅へぜひ伺いたいところですが、なにぶん多忙の身であるためそれもかないません」だそうだ。ほらね、スウミ、うちにお呼びしたのはちゃんと社交辞令だって王子はわかってらっしゃる。「つきましては、明日、お嬢様を王城に御招待して、もてなしたく」か……。ああ、これは予想外だったな」
スウミは眉をひそめた。
「つまり会社を始めたばかりで忙しいというのに、明日、私は王城に行かないといけないの?」
「そうだねえ、行かないと失礼だろうね」
「えー」
「しょうがないよ、第一王子につくことを決めたんだから」
「う、それは私のせい……。でも変だよね、なんで私が城でもてなされるの? こっちが助けてもらった立場なのに」
父は、困った子だと言いたげに笑った。
「スウミ、これはね、つまり「王城に来い」っていう王子の命令なんだよ。王族や貴族の手紙を言葉通りに受け取ってはダメだよ。真意を読まないと。きっと何か用がおありなんだろうから行ってきなさい」
ああもう、愛人にされてしまうかどうかっていう人生の大事なときなのに!
翌朝、スウミは一張羅のドレスこと白のワンピースを着て、再び王都目指して北へと馬を走らせた。
王都まではここから約2時間。踏み固められた街道をまっすぐ北上するだけだから、道に迷うこともない。
街道沿いには民家がぽつぽつと建ち、中には旅籠や食事処もあった。旅人は食事のついでに店で足を休めることもあるようだが、スウミがそちらに寄ることはなかった。金銭的な問題もあるが、一人で店に入る勇気がないのだ。
街道を一気に駆け抜けたいところであったが、朝の街道は徒歩の旅人も多く、馬はあまり速度を出せなかった。公爵家の令嬢だと名乗れば人々は道を譲ってくれるだろうが、もちろんスウミはそんなことをする気はない。
馬の背に揺られながら、街道沿いにつづく森の木々に目をやる。あの木立ちの向こうに森の小道があるのだ。そちらなら馬をはやく駈けさせることができるかわりに、野党に襲われる恐れがあった。
街道は人目があるし、国の兵士も定期的に巡回しているから治安はいいが、時間がかかる。
今日はどちらの道を行くべきか。手紙の内容から察するに、そんなに慌てる必要もないだろうとスウミは考え、街道をゆっくり行くことにした。
のろのろ歩みで進むと、やがて大きな川が見えてきた。石造りの橋を渡れば、果樹園が広がり、その先にあるのが大都市、王都シトだ。
王都を囲む巨大な壁の近くまで来ると、スウミは馬から下りて、南の門を通るための列に並んだ。
南門は小さな通用門しかあいておらず、王都に入る人と出ていく人がそれぞれ1列になって進まないと狭くて通れないようになっていた。別に検問などがあるわけではない。
それなのにスウミは門番の男から声をかけられてしまった。
「そこの金髪女、一人でどこに行くんだ」
スウミはどきりとして、手綱をぎゅっと握った。
「わ、私はスウミ・デルファトルといいます。王子から招待されたのでお城に行くところです」
何もやましいことはないのに、なぜかしどろもどろになってしまう。
「王子に招待された? そんな話は聞いてないぞ」
「で、でも……」
「しかもデルファトルだって? デルファンの支配者なら貴族のはずだ。デルファトル家が貧乏だってのは有名だが、だからといって貴族令嬢がスカート姿で馬にまたがって足を剥き出しにするか? 遠くからも見えていたが、あんなに足を出すなんて、いくら貧乏でも貴族のやることじゃない。怪しすぎる。ここは通せないな」
一方的にまくしたてる門番に気圧されながらも、スウミは勇気を振り絞って抗議した。
「あの! うちは貧乏なので馬車がないんです。だから移動手段が馬しかないんです。あと、私は先日のパーティーの時も、この格好で王都に来たんですが、そのときは通してもらえました!」
しかし門番は肩をすくめただけだった。
「俺はその日は非番だった。今日はごらんのとおり出勤している。俺は仕事熱心だから不審者は通せない。そういうわけだから、貧乏だからなんて言いわけせずに、貴族なら貴族らしく馬車で出直せ」
「そうですか……、じゃあ、今日はもう帰っていいですか?」
スウミが不安そうに言うと、門番の男も不安そうな顔になった。
「え、いや、そんなあっさり引き下がっていいのか? 王子から呼ばれてるんだろう。行かなくて平気なのか」
「行かないといけないと思うんですけど、でも王都の門番さんがダメと言うのなら、王子の命令を無視することになっても仕方がないのではないでしょうか……」
「お、俺のせいにするつもりか!」
「えっ?」
まったくそんなつもりがなかったスウミは驚いて瞬きした。
「前言撤回だ。おまえは貴族だな。その卑怯なやり口、間違いなく貴族だろう。確認してくるからそこで待ってろ!」
門番は慌ただしくそう言うと、詰め所へと駈けていき、すぐに戻ってきた。
「おまえの話は本当のようだ。通っていいぞ! 露出狂め」
露出狂って。あんまりではないだろうか。
スウミは南門を抜けると、まず市場へと向かった。ここを通るのが城に行くには一番の近道なのだ。このあたりには王都周辺の果樹園同様、たくさんの桜が植えられているが、今年は開花が遅いようで枝のつぼみは固く閉じたままだった。
市場を通るといい匂いがしてきた。このあたりは屋台がたくさん出ているのだ。いま、太陽は頭上にある。ちょうど昼食時だ。おなかが鳴ったが、城で用事を片付けるのが先だと思い、我慢した。
(帰りにリンゴでも買って、馬と半分こして食べながら帰ろう)
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高くそびえる王城を挟むようにして二つの細い塔が立っており、片方では魔法に対抗する研究、もう一方では呪術に対抗する研究が行われているという。スウミは詳しいことは知らないが、魔法や呪術を使う他国と渡り合うには、そういう研究が必要不可欠であることは理解できた。
門の前に鎧姿の兵士が数人いて、スウミが名乗ると、馬を預ってくれて、これからどこへ行けばいいのかも教えてくれた。南門の門番とは違い、ちゃんと話が通っているし親切だ。だけど、スウミは門番のほうが親しみが持てた気がした。ここの兵士たちは礼儀正しくて、だけど無表情で、少し怖かった。
背の高い門をくぐり、城の中に入ると、兵士から教わったとおりに大きな廊下を進んだ。角を曲がったり階段を上ったりおりたりして、気づけば迷子になっていた。
途方に暮れていたところを、洗濯物を抱えたメイドが声をかけてくれて、ありがたくて泣いてすがりつきそうになった。再度道を教わり、そのおかげでどうにかエルド王子の部屋の前に辿りつくことができた。
(到着できて良かったけれど……気が重いな)
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