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75 予感した 1
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家並みの多い一角に来て身を隠しにくくなり、何とか草叢を辿って迂回しながら街道の向きに進む。
村の中央付近で人が集まり、興奮して声を交わしているのが見えてきた。
「いいか、決めた通りしっかり準備するんだぞ」
「男たちは夜中にここに集合、女子どもは早朝出立できるように支度しておけ」
「まずしっかり寝て、体力尽きないようにな」
何度も同じような内容の呼びかけをくり返し。
やがて人々は散り、自宅に入っていくようだ。
…………。
――何となく、デジャブ。
この数日間で、二回だったよな。同じような光景を見たような。
前のはゴブリンの襲来と、何たらウィルスの汚染だった。
ここでも、同じようなトラブルだろうか。
こちらとしてもここらで充電場所を求めなければならず、無関心で過ぎるわけにもいかない気がする。
それにしても。
――ちょっとあたし、トラブル遭遇頻度が高すぎやしないかい?
以前、テレビ時代劇を観ながら揶揄めいた感慨を持ったことがあった。
この諸国漫遊の爺さん、七日に一回必ずトラブルに遭うって、律儀に頻発が過ぎるんじゃないかい、などと。
しかし。
あたしが森を出て街道を進み出してから、十四日。あの女の子に捕獲されて小麦料理に協力した件も含めると、これまで大きなトラブルは四回。
作り物でき過ぎドラマをさえ遥かに凌駕する頻度、ということになるんじゃね?
ついにあたし、テレビドラマ主人公を超えてしまったか?
――いやいやいや。そんなの、御免被りたいし。
もう先を急ぐ身、関わりなく通り過ぎたい。
でもでも。
ゴブリンの群れ襲来くらいなら、まだいい。いや、村一つの存亡に関わるわけで、「いい」などと言うのは申し訳ないけど。それでもおそらく、数日中には領の軍などが到着して制圧する案件だろう。
しかしもし、××ウィルスや地面龍レベルの問題発生だったら。
この国の現実として早期に終結できず、南の領都や北の王都まで被害を広げることにもなりかねない。
利己的な理由だけでも、王都には颯人かもしれない王子がいるんだ。放っておくわけにはいかないだろう。
この手で何もできないのなら仕方ないけど、ある程度の対処はできてしまう、という実績があったりする。どうにも、座視して通過するつもりになれないところだ。
とにかくも、今の村人たちの様子で判断できることじゃないけどさ。
いつもの通り、充電しながら誰かの夢にお邪魔するしかないか。
――悪い予感がするって言うか、やりたくねえなあ。
でもここで見過ごしたら、のちのち後悔しそうな気がしてならない。
ウィルスやドラゴンみたいなのなら、早期対処が肝心だし。
あたしが今後どれだけこの国にいることになるか、分からないけど。知り合いになってしまったエトヴィンたちや、颯人かもしれない王子が暮らすこの国、荒廃するはめに陥りさせたいとは思わない。
前のときと同じように、見た目年長者らしい男が入った家の裏に身を潜める。
充電しながら試みると、夢に入ることができた。
『失礼する』
『な、何だ、あんたは何者だ?』
『何者かは、気にするな。夢の中の悩み相談だ。何か村に、異状が起きているのか?』
『何だ、よく分からねえが夢の中だもんな、気にしても仕方ねえか。おおさ、村の危機なのさ。魔物が迫ってきてるっちゅう』
『魔物が迫っているってわりには、慌てていないな』
『いや、危機はものすごい危機なんだが、慌てるこっちゃないのさ。ジャイアントモールっちゅう魔物が群れをなして近づいてきてるってんだが、こいつら進み足は遅い』
村の中央付近で人が集まり、興奮して声を交わしているのが見えてきた。
「いいか、決めた通りしっかり準備するんだぞ」
「男たちは夜中にここに集合、女子どもは早朝出立できるように支度しておけ」
「まずしっかり寝て、体力尽きないようにな」
何度も同じような内容の呼びかけをくり返し。
やがて人々は散り、自宅に入っていくようだ。
…………。
――何となく、デジャブ。
この数日間で、二回だったよな。同じような光景を見たような。
前のはゴブリンの襲来と、何たらウィルスの汚染だった。
ここでも、同じようなトラブルだろうか。
こちらとしてもここらで充電場所を求めなければならず、無関心で過ぎるわけにもいかない気がする。
それにしても。
――ちょっとあたし、トラブル遭遇頻度が高すぎやしないかい?
以前、テレビ時代劇を観ながら揶揄めいた感慨を持ったことがあった。
この諸国漫遊の爺さん、七日に一回必ずトラブルに遭うって、律儀に頻発が過ぎるんじゃないかい、などと。
しかし。
あたしが森を出て街道を進み出してから、十四日。あの女の子に捕獲されて小麦料理に協力した件も含めると、これまで大きなトラブルは四回。
作り物でき過ぎドラマをさえ遥かに凌駕する頻度、ということになるんじゃね?
ついにあたし、テレビドラマ主人公を超えてしまったか?
――いやいやいや。そんなの、御免被りたいし。
もう先を急ぐ身、関わりなく通り過ぎたい。
でもでも。
ゴブリンの群れ襲来くらいなら、まだいい。いや、村一つの存亡に関わるわけで、「いい」などと言うのは申し訳ないけど。それでもおそらく、数日中には領の軍などが到着して制圧する案件だろう。
しかしもし、××ウィルスや地面龍レベルの問題発生だったら。
この国の現実として早期に終結できず、南の領都や北の王都まで被害を広げることにもなりかねない。
利己的な理由だけでも、王都には颯人かもしれない王子がいるんだ。放っておくわけにはいかないだろう。
この手で何もできないのなら仕方ないけど、ある程度の対処はできてしまう、という実績があったりする。どうにも、座視して通過するつもりになれないところだ。
とにかくも、今の村人たちの様子で判断できることじゃないけどさ。
いつもの通り、充電しながら誰かの夢にお邪魔するしかないか。
――悪い予感がするって言うか、やりたくねえなあ。
でもここで見過ごしたら、のちのち後悔しそうな気がしてならない。
ウィルスやドラゴンみたいなのなら、早期対処が肝心だし。
あたしが今後どれだけこの国にいることになるか、分からないけど。知り合いになってしまったエトヴィンたちや、颯人かもしれない王子が暮らすこの国、荒廃するはめに陥りさせたいとは思わない。
前のときと同じように、見た目年長者らしい男が入った家の裏に身を潜める。
充電しながら試みると、夢に入ることができた。
『失礼する』
『な、何だ、あんたは何者だ?』
『何者かは、気にするな。夢の中の悩み相談だ。何か村に、異状が起きているのか?』
『何だ、よく分からねえが夢の中だもんな、気にしても仕方ねえか。おおさ、村の危機なのさ。魔物が迫ってきてるっちゅう』
『魔物が迫っているってわりには、慌てていないな』
『いや、危機はものすごい危機なんだが、慌てるこっちゃないのさ。ジャイアントモールっちゅう魔物が群れをなして近づいてきてるってんだが、こいつら進み足は遅い』
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