僕らの無人島漂流記

ましゅまろ

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第1章:出発!夏休みの大冒険

その1:冒険の始まり

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カンカン照りの太陽が、青空のど真ん中でギラギラと光っていた。

「うっひょー! いよいよ夏休みだーっ!」

 元気な声が空に響く。小学四年生の岡崎陽輝(おかざき・はるき)は、大きなリュックを背負いながら両手を広げて飛び跳ねた。まるで自分が鳥にでもなったような気分だ。

「そんなにはしゃぐと、すぐバテるぞ」

 隣で呆れたように笑ったのは、背の高い黒川蓮(くろかわ・れん)。細身で大人びた顔をしているせいか、よく中学生に間違えられる。

「いや、バテるとかどうでもいい! 今日からオレたちは──」

「大冒険に出発だ!」

 三人目の少年、井口拓真(いぐち・たくま)が元気に叫び、陽輝とハイタッチを交わす。拓真はクラスのムードメーカー。小柄でお調子者だが、意外としっかりしているところもある。

 その後ろから、ややおっとりとした雰囲気の中村健翔(なかむら・けんと)がゆっくりと歩いてきた。

「みんな、船はあっちだってさ。早く行かないと出発時間、過ぎちゃうよ~」

「おお、そうだった!」

 陽輝がくるりと振り返る。その向こうには、港の桟橋に並ぶ小型ボートが見える。そのなかの一隻──今日、彼らを乗せて離島のキャンプ場まで運んでくれる船だ。

 そして最後にもう一人、眼鏡をかけた佐々木悠翔(ささき・ゆうと)がリュックのポケットをゴソゴソしていた。

「……よし、コンパスと地図も持った。携帯ラジオも電池オーケー。まさか忘れ物は……ないはず!」

「さっすが、準備ばっちりだな、悠翔!」

 悠翔は五人のなかで一番冷静で知識も豊富。いわば頭脳担当だ。

 この五人──陽輝、蓮、拓真、健翔、悠翔は、同じ小学校の同じクラスで、仲良しグループ。去年の夏に公園で出会って以来、まるで兄弟のように毎日遊んでいた。

 そしてこの夏休み、ついに大きな計画が実現することになったのだ。

 それが「無人島キャンプ」だった。

 ──とはいえ、本当の無人島ではない。正式には「若葉島(わかばじま)自然体験キャンプ場」という、学校の先生や地域の団体が毎年主催しているイベントで、1泊2日のサバイバル体験をするプログラム。大人の引率者もちゃんといて、食料やテントなどの基本的な準備も整っている。

「でもな! 今年の夏は“冒険”にするんだ!」

 そう宣言したのは、陽輝だった。

 大人の言う通りに用意されたスケジュール通りに過ごすんじゃつまらない、と。だからみんなで事前にアイディアを出し合い、できるだけ“自分たちの力だけで”やってみようと決めていた。

 そのために、道具の使い方や応急処置の練習、テントの張り方、さらには火起こしの仕方まで、放課後に集まって自主練習してきたのだった。
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