16 / 25
第三章 交差
第二節 月の門
しおりを挟む
グレイインは朝日に光るコバルトブルーの海を飛びながら、連綿と連なる積雲を下に眺めている。
進行方向は、北の空に霞む赤い月だ。
僕は計測に使った六分儀を箱にしまうと、時計と計算尺で計算を始めた。
精密金属加工品とガラス加工品は数少ない魔界から人間界への輸出品だ。
東京ではGPSとコンピュータに追われて見る事も無くなってしまったそれらを、アンテ城でイルトラの実家から来たセモイ商会の店員に見せて貰って僕は感動した。
「とても高く遠くにあって月まで届きそうに無い」
そう言った後、僕は強く咳込んで姿勢を崩した。
「気をつけて、とても苦しいから」
レンは僕の腕を強く掴むと、鞍まで引き戻した。ここから海面に落ちても今の僕は死なない。中々に苦しいだろう。把踏桿に足を押しつけると、両手で襟巻を巻き直した。
襟巻は防寒というよりは、口の中を潤すマスクの役割をしている。
「有難う」
「私も月を通して世界の間を飛び越えた事は無い」
月の門という世界の転移方法は、預言(≠予言)形式で書かれた古文書に記載があるものだ。
しかしながら門の鍵は魔王と勇者の存在であるので、明らかに今まで一度も使われた事は無い。
月がただの天体では無いのは明らかだ。互いに東西の空から登っていた二つの月は、僕が世界の滅びを確定させた瞬間に大きさを逆転させた。
それだけでは無く、今では緑の月は赤い月の周りを公転し、あまつさえ、満ち欠けさえ不規則になってしまった(もっともこれは赤い月が緑の月を照らしている事で説明できる)
とはいえ、月を通って二つの世界を行き来出来るとする預言の内容は直感に反する。〈月の門を開く〉という表現があり、〈月を手元に引き寄せる〉とも記載されているので、何らかの発動条件が推察された。
「レン、高さが足りないのかい」
「グレイインはこれ以上高く飛べない」
「ならば、世界の端まで行くしか無いか」
初めての試みなので、月の門を開くための条件を列挙して試行のスケジュールを立ててある。高さだけで条件を満たさないのならば月に近付くのだ。
「グレイイン、エンテロンに向かって」
やはり不安そうに目を向けるグレイインに、レンは針路を示す。
グレイインには聞こえていないが、指差しの方向で分かる。
「今年は誰かさんのおかげでエンテロンの離宮に行けなかった」
レンが、恨めしそうに僕に話題を振る。
エンテロンは魔界の北の端で、夏の離宮がある。人間同盟とハプタ王家の魔界侵攻が無ければ、レンは今年もそこに行く予定だったのだ。
「僕も夏休みが欲しい」
「エンテロンまで行って、一度で月を飛び越せなかったら数日休みましょう」
上空で凍えながら避暑地の話をするのは皮肉が効いているが、夏休みの話は非常に魅力的だった。僕が過労死してこの世界に転生した後、今まで二年間(本当は三年間だが)まともな休みは一度も無かった。
「綺亜、交代で寝よう。何かあったら起こしてあげる」
「レン、ありがとう」
僕はレンの腰に腕を回し、背中に顔をつける。
「綺亜、すぐに終わる。そうしたら、千年間休ませてあげる」
「うん」
高度四千メートル上空で飛竜とレンにしがみ付きながら、僕は仮眠を取った。慢性的な危機的状況が僕の順応能力を高めている。
それでも僕は安住の地を見つけたのだ。僕は世界の滅びに立ち会う役割を自らに課した。
世界が滅びるその日まで千年間、僕はレンの隣で過ごす。それでいい、それで気が休まると思ったから僕は全てを捨てた。
◇◇◇
「綺亜、起きて。月が開いた」
「あまり寝た気がしない。レンどれくらい時間が経ったんだい」
レンの温かい背中から胸と顔を引き剥がす。上空の冷たい空気を一度に吸い込むと、咳込んでしまうので押し殺したように欠伸をする。
「小一時間ほど」
レンが自分の時計を確認する。
「月が……」
レンの背中越しに見える赤い月が、中心部に暗部を含んだ円盤に変形していた。そしてグレイインの接近に応じて大きさがどんどん拡大している。
月は十万年紀の間、天体を装ってきたけれども、預言書通り巨大な魔方陣だったのだ。
「結局、門を開く条件が分からなかった」
起きていたレンが申し訳なさそうに謝る。
僕は六分儀を取り出して赤い月の見かけの大きさを計測した。
グレイインの巡航速度を時速九十キロとして、赤い月の拡大傾向を計算すると、魔方陣は前方十キロメートルほどの位置に、半径五百メートルほどの大きさで存在している事になる。
巨大である事には変わらないが、天体には程遠い。
「本当に魔方陣による天球儀なんだ。おそらく緑の月もヘリオトスから遠く離れていない」
「それでも月を抜けた場所次第という事ね」
人間界は、永続性を失う前の段階で全周一万九千キロメートルの球と推定されている。魔王と勇者の事を知っているのはヘリオトス周辺だけとはいえ、人間界の反対側に出たらカイラル山に行くだけで一苦労だ。
グレイインは針路を逸らさずに赤い魔方陣に直進していたが、不安なのか度々レンに視線を向ける。
「グレイイン、どうしたの?」
グレイインが喋って何かを訴えかけるが、風斬り音で良く聞こえない。
「レン、僕たちは加速している」
六分儀で測るまでも無く、赤い月に急速に近付いている。
「赤い月に引き込まれているの?」
「レン、掴まって!」
レンの把踏桿を掴んで、彼女を体と鞍の間に挟み込む。瞬間予想とは逆に重力が失われた。
「まさか、真空? いや、違うか」
「グレイイン! グレイイン!」
レンは僕の左手をしっかりと握って、飛龍の名を何度も呼ぶ。
赤い月の中は明るさが全く無い暗黒の世界だった。幸いにも空気はあるようだ。
「レン、緑の月が見える」
僕は真っ暗な虚空の果てを指差す。
「行くしかなさそうね。グレイイン落ち着いて」
グレイインは一際高い咆哮を挙げると、大きな翼を折り畳み尾で自転を止めた。
「グレイイン、そう、緑の月に向かって」
これだけ静かな世界だと、レンの声もグレイインに届いているかもしれない。
小さく首を傾げると、巨大な飛竜は真っ直ぐ緑の月に落ちていった。
進行方向は、北の空に霞む赤い月だ。
僕は計測に使った六分儀を箱にしまうと、時計と計算尺で計算を始めた。
精密金属加工品とガラス加工品は数少ない魔界から人間界への輸出品だ。
東京ではGPSとコンピュータに追われて見る事も無くなってしまったそれらを、アンテ城でイルトラの実家から来たセモイ商会の店員に見せて貰って僕は感動した。
「とても高く遠くにあって月まで届きそうに無い」
そう言った後、僕は強く咳込んで姿勢を崩した。
「気をつけて、とても苦しいから」
レンは僕の腕を強く掴むと、鞍まで引き戻した。ここから海面に落ちても今の僕は死なない。中々に苦しいだろう。把踏桿に足を押しつけると、両手で襟巻を巻き直した。
襟巻は防寒というよりは、口の中を潤すマスクの役割をしている。
「有難う」
「私も月を通して世界の間を飛び越えた事は無い」
月の門という世界の転移方法は、預言(≠予言)形式で書かれた古文書に記載があるものだ。
しかしながら門の鍵は魔王と勇者の存在であるので、明らかに今まで一度も使われた事は無い。
月がただの天体では無いのは明らかだ。互いに東西の空から登っていた二つの月は、僕が世界の滅びを確定させた瞬間に大きさを逆転させた。
それだけでは無く、今では緑の月は赤い月の周りを公転し、あまつさえ、満ち欠けさえ不規則になってしまった(もっともこれは赤い月が緑の月を照らしている事で説明できる)
とはいえ、月を通って二つの世界を行き来出来るとする預言の内容は直感に反する。〈月の門を開く〉という表現があり、〈月を手元に引き寄せる〉とも記載されているので、何らかの発動条件が推察された。
「レン、高さが足りないのかい」
「グレイインはこれ以上高く飛べない」
「ならば、世界の端まで行くしか無いか」
初めての試みなので、月の門を開くための条件を列挙して試行のスケジュールを立ててある。高さだけで条件を満たさないのならば月に近付くのだ。
「グレイイン、エンテロンに向かって」
やはり不安そうに目を向けるグレイインに、レンは針路を示す。
グレイインには聞こえていないが、指差しの方向で分かる。
「今年は誰かさんのおかげでエンテロンの離宮に行けなかった」
レンが、恨めしそうに僕に話題を振る。
エンテロンは魔界の北の端で、夏の離宮がある。人間同盟とハプタ王家の魔界侵攻が無ければ、レンは今年もそこに行く予定だったのだ。
「僕も夏休みが欲しい」
「エンテロンまで行って、一度で月を飛び越せなかったら数日休みましょう」
上空で凍えながら避暑地の話をするのは皮肉が効いているが、夏休みの話は非常に魅力的だった。僕が過労死してこの世界に転生した後、今まで二年間(本当は三年間だが)まともな休みは一度も無かった。
「綺亜、交代で寝よう。何かあったら起こしてあげる」
「レン、ありがとう」
僕はレンの腰に腕を回し、背中に顔をつける。
「綺亜、すぐに終わる。そうしたら、千年間休ませてあげる」
「うん」
高度四千メートル上空で飛竜とレンにしがみ付きながら、僕は仮眠を取った。慢性的な危機的状況が僕の順応能力を高めている。
それでも僕は安住の地を見つけたのだ。僕は世界の滅びに立ち会う役割を自らに課した。
世界が滅びるその日まで千年間、僕はレンの隣で過ごす。それでいい、それで気が休まると思ったから僕は全てを捨てた。
◇◇◇
「綺亜、起きて。月が開いた」
「あまり寝た気がしない。レンどれくらい時間が経ったんだい」
レンの温かい背中から胸と顔を引き剥がす。上空の冷たい空気を一度に吸い込むと、咳込んでしまうので押し殺したように欠伸をする。
「小一時間ほど」
レンが自分の時計を確認する。
「月が……」
レンの背中越しに見える赤い月が、中心部に暗部を含んだ円盤に変形していた。そしてグレイインの接近に応じて大きさがどんどん拡大している。
月は十万年紀の間、天体を装ってきたけれども、預言書通り巨大な魔方陣だったのだ。
「結局、門を開く条件が分からなかった」
起きていたレンが申し訳なさそうに謝る。
僕は六分儀を取り出して赤い月の見かけの大きさを計測した。
グレイインの巡航速度を時速九十キロとして、赤い月の拡大傾向を計算すると、魔方陣は前方十キロメートルほどの位置に、半径五百メートルほどの大きさで存在している事になる。
巨大である事には変わらないが、天体には程遠い。
「本当に魔方陣による天球儀なんだ。おそらく緑の月もヘリオトスから遠く離れていない」
「それでも月を抜けた場所次第という事ね」
人間界は、永続性を失う前の段階で全周一万九千キロメートルの球と推定されている。魔王と勇者の事を知っているのはヘリオトス周辺だけとはいえ、人間界の反対側に出たらカイラル山に行くだけで一苦労だ。
グレイインは針路を逸らさずに赤い魔方陣に直進していたが、不安なのか度々レンに視線を向ける。
「グレイイン、どうしたの?」
グレイインが喋って何かを訴えかけるが、風斬り音で良く聞こえない。
「レン、僕たちは加速している」
六分儀で測るまでも無く、赤い月に急速に近付いている。
「赤い月に引き込まれているの?」
「レン、掴まって!」
レンの把踏桿を掴んで、彼女を体と鞍の間に挟み込む。瞬間予想とは逆に重力が失われた。
「まさか、真空? いや、違うか」
「グレイイン! グレイイン!」
レンは僕の左手をしっかりと握って、飛龍の名を何度も呼ぶ。
赤い月の中は明るさが全く無い暗黒の世界だった。幸いにも空気はあるようだ。
「レン、緑の月が見える」
僕は真っ暗な虚空の果てを指差す。
「行くしかなさそうね。グレイイン落ち着いて」
グレイインは一際高い咆哮を挙げると、大きな翼を折り畳み尾で自転を止めた。
「グレイイン、そう、緑の月に向かって」
これだけ静かな世界だと、レンの声もグレイインに届いているかもしれない。
小さく首を傾げると、巨大な飛竜は真っ直ぐ緑の月に落ちていった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる