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第一章 腐蝕の魔女イデア
11話 種族の栄誉※
「この魔物は、魔王の匂いを嗅ぎ分けるための嗅覚を持っていない。あの行為は、本能によるものだ。キミはホンモノで、魔王の中核を感知したという何よりの証拠だよ」
「な、なぁ……さっきからお前の言ってることって……それって、つまり……」
「そう。……キミは、全ての魔物の子を孕むことができる。捕食よりも、殺戮よりも、キミの苗床から、種を残そうとする意思がより強く湧き立ち、キミに執着する——それは、魔族や魔物たちにとって、魔王と掛け合せた異種混合を残すことのできる種族の栄誉だからね」
魔女たちは、喉から手が出るほどキミを渇望するだろうと、淡々と告げられたその言葉に、翔の心臓が冷たく跳ねた。
背筋を伝う震えが、呼吸を早める。
いまいち掴めていなかった。この旅の本当の恐怖を。
あの魔女の娘の言葉を、それほどまで深く理解していなかった翔は、再び絶望に顔を染める。
——魔王の誕生には、番となるもう一つの種族の胤が必要だということを。
「ふ、ふざけっ、だからなんでそんな大事なことを先に……、ひっ!」
翔が怒りと恐怖に任せてルークの胸ぐらを掴もうとしたとき、下半身に這うような感覚が走る。
その違和感の正体は、翔の中に存在した。
「うっ!?ひ、なんかっケツの中っ、ムズムズする!!気持ちわるいっ!何だよ、これぇっ」
「まずい、スライムの残滓が翔の内部に残っていたのか。このままだと本当に子を宿してしまう」
「はぁ!?いやだぁ!!ひっ、うぅ!?」
「……翔、こっちに寄って」
ルークはすぐさま手を引き、正面から体を抱き寄せる。そのまま翔の下穿きを迷いなく下げ、躊躇いも抵抗もなく翔の中へとその長い指を差し込んだ。
「~~っ!!?ぎゃっ!!??な、なんっ!!?」
「動かないで。威力を下げるのにはコツがいるんだ。……—— 赫熱」
ルークが呪文を唱えたすぐ後に、じわりと浮き立つ熱が中から放たれる。
その後、ドロリとしたものが、太腿に伝う感覚に全身が粟立つ。
「~~~っ!!!!」
「よかった。間に合ったみたい」
ルークはにこりと微笑むと、そこからゆっくりと指を引き抜いた。
「……へえ、面白い。正直、男の体にどうやって種子を宿そうとするのか疑問だったけれど、お尻を使うんだね」
デリカシーを微塵すら感じさせない、ただ目の当たりにした関心が、口から溢れる。
想像し難い出来事に絶句していた翔は、次第に恐怖心よりも、羞恥心が上回った。
「なにっ、なにしやがっ、ふざけんな!!ばか!!変態!!」
顔を真っ赤にさせる翔の脳裏に、酒場でのやり取りが瞬時に思い返される。
『——凄惨な初体験を迎えることになるわ——』
その言葉の意味を、ようやくこの場で理解する。
(し、信じらんねぇ!!あれって、こーいうことなのかよっ!?)
わなわなと口を一文字に結び、目にはこれまでずっと堪えていた涙すら浮かび上がる。
「……泣いているの?でもあのままにしてたら、キミはスライムと魔王のハーフを産むことになってたんだよ」
「っ、泣いてねぇ!!さっさと倒せばいいものをっ、お前がまじまじと凝視してたからだろーが!!ド変態がっ!!」
まぁ、それは確かに一理あるねと特に詫びる様子もなくルークは言う。
翔は未だ体に残るあの気色の悪い感触が全身にフィードバックし、脳裏から離れない。
「ごめんね。でも確認する必要があったから仕方がないんだ。キミがホンモノの器の持ち主なのか。スライムは、攻撃性が特に高くないから、観察に一番適し……」
「黙れ!!変態クソサイコ野郎!!」
人を実験台にすんなと、翔はこれまでにないほどの苛立ち見せ怒鳴り声をあげる。そのまま踵を返すと、ルークを置き去りにして先を急ぐ。
ルークはどうしてそこまで怒るのか理解ができず、待って、一人は危険だよと呑気に翔の後を追った。
「な、なぁ……さっきからお前の言ってることって……それって、つまり……」
「そう。……キミは、全ての魔物の子を孕むことができる。捕食よりも、殺戮よりも、キミの苗床から、種を残そうとする意思がより強く湧き立ち、キミに執着する——それは、魔族や魔物たちにとって、魔王と掛け合せた異種混合を残すことのできる種族の栄誉だからね」
魔女たちは、喉から手が出るほどキミを渇望するだろうと、淡々と告げられたその言葉に、翔の心臓が冷たく跳ねた。
背筋を伝う震えが、呼吸を早める。
いまいち掴めていなかった。この旅の本当の恐怖を。
あの魔女の娘の言葉を、それほどまで深く理解していなかった翔は、再び絶望に顔を染める。
——魔王の誕生には、番となるもう一つの種族の胤が必要だということを。
「ふ、ふざけっ、だからなんでそんな大事なことを先に……、ひっ!」
翔が怒りと恐怖に任せてルークの胸ぐらを掴もうとしたとき、下半身に這うような感覚が走る。
その違和感の正体は、翔の中に存在した。
「うっ!?ひ、なんかっケツの中っ、ムズムズする!!気持ちわるいっ!何だよ、これぇっ」
「まずい、スライムの残滓が翔の内部に残っていたのか。このままだと本当に子を宿してしまう」
「はぁ!?いやだぁ!!ひっ、うぅ!?」
「……翔、こっちに寄って」
ルークはすぐさま手を引き、正面から体を抱き寄せる。そのまま翔の下穿きを迷いなく下げ、躊躇いも抵抗もなく翔の中へとその長い指を差し込んだ。
「~~っ!!?ぎゃっ!!??な、なんっ!!?」
「動かないで。威力を下げるのにはコツがいるんだ。……—— 赫熱」
ルークが呪文を唱えたすぐ後に、じわりと浮き立つ熱が中から放たれる。
その後、ドロリとしたものが、太腿に伝う感覚に全身が粟立つ。
「~~~っ!!!!」
「よかった。間に合ったみたい」
ルークはにこりと微笑むと、そこからゆっくりと指を引き抜いた。
「……へえ、面白い。正直、男の体にどうやって種子を宿そうとするのか疑問だったけれど、お尻を使うんだね」
デリカシーを微塵すら感じさせない、ただ目の当たりにした関心が、口から溢れる。
想像し難い出来事に絶句していた翔は、次第に恐怖心よりも、羞恥心が上回った。
「なにっ、なにしやがっ、ふざけんな!!ばか!!変態!!」
顔を真っ赤にさせる翔の脳裏に、酒場でのやり取りが瞬時に思い返される。
『——凄惨な初体験を迎えることになるわ——』
その言葉の意味を、ようやくこの場で理解する。
(し、信じらんねぇ!!あれって、こーいうことなのかよっ!?)
わなわなと口を一文字に結び、目にはこれまでずっと堪えていた涙すら浮かび上がる。
「……泣いているの?でもあのままにしてたら、キミはスライムと魔王のハーフを産むことになってたんだよ」
「っ、泣いてねぇ!!さっさと倒せばいいものをっ、お前がまじまじと凝視してたからだろーが!!ド変態がっ!!」
まぁ、それは確かに一理あるねと特に詫びる様子もなくルークは言う。
翔は未だ体に残るあの気色の悪い感触が全身にフィードバックし、脳裏から離れない。
「ごめんね。でも確認する必要があったから仕方がないんだ。キミがホンモノの器の持ち主なのか。スライムは、攻撃性が特に高くないから、観察に一番適し……」
「黙れ!!変態クソサイコ野郎!!」
人を実験台にすんなと、翔はこれまでにないほどの苛立ち見せ怒鳴り声をあげる。そのまま踵を返すと、ルークを置き去りにして先を急ぐ。
ルークはどうしてそこまで怒るのか理解ができず、待って、一人は危険だよと呑気に翔の後を追った。
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