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犬系彼氏が強くちゃだめですか?
しおりを挟む僕の彼女は空手が好きだ 。
しかも一応…有段者で強い!
昔から習っているからかなり強い!
僕はそんな彼女が大好きだ !
僕は小柄でひょろっとしてみられることが多く…中性的な甘えたい男子…いわゆる犬系男子とよくいわれる…。
僕自身…そんなつもりは全然ないんだけどね。
彼女は1つ年上なんだけどとっても面倒見が良くてほっとけないのか…いつも守ってくれる 。
だから僕もついつい彼女に甘えてしまう …
今は甘えられることがとても心地いい…。
そして最近…彼女はある道場にいつも通っている 。
僕はその道場に行くのは嫌だ…
実は ちょっと複雑な理由があって …
それはさておき 今日も彼女と一緒に帰ろうと思う!
それが僕の唯一の楽しみだ!
彼女は 帰り支度できてるかなー ?
「ねぇねぇもう帰れる?一緒に帰ろう? 」
「そうだね !今日、日直だから日誌書き終わったら一緒に帰ろ?それまで待ってて! 」
こんな何気ない会話 に僕はすごく幸せを感じている!
屈託のない笑顔で話す彼女はとっても可愛い !
年上だろうがなんだろうが…それを 感じさせないところがまたいい!
空手のことがなければ…の話なんだけど…。
強い彼女もいいんだけど…本当は僕が守ってあげたい設定も考えたけど…なんかこの設定におさまってしまった…はぁ…。
いいんだよ…いいんだけどね…
彼女の空手となるとあの強いパワーにどうしてもおされてしまうんだよね…。
「 お待たせ!じゃあ帰ろう!」
「 途中でどこか寄って行く? なんか食べて帰ろうよ。僕お腹すいちゃった!」
「ごめん…私このまま道場に行こうかと思って…。」
と拝むように謝る。
「はぁ?また?最近いつもあそこの道場にかよってんじゃん…なんで?」
「あそこの師範…とっても強くてカッコよくて私の憧れなんだよね…。」
「ねぇねぇ…それって僕に言うことじゃないでしょ! 僕…一応彼氏なんだけど ?」
「いや…あの…別にそういう意味じゃ…尊敬してるって言う意味 。勘違いしないでよね !」
こんな調子だけど空手のことになるとちょっと焦って弁解をする彼女も案外かわいい!
というわけで…僕の彼女はその道場の師範とやらに憧れと尊敬の念を抱いてるらしい。 僕という彼氏がいながら…複雑だ…。
そんなやりとりをしながら帰り道を歩いていると、 ここいらで番をはってるちょっと名の知れた不良グループ3人が道幅いっぱいに広がって騒ぎながら歩いてくる。
なんか嫌な予感がするなあ …
極力こんなのと関わりたくないんだけど…。
「あの真ん中のリーダーの彼…私知ってるよ。空手の有段者…しかも黒帯で名のある大会で何度も優勝してるやつ!」
彼女の顔からはすっかり笑みは消えていてその黒帯とかいうやつの顔をじっと見据えていた。
「ふーん…そうなの?それマジヤバイね…。」
「しかもやることなすこと容赦なく最低で…。試合でももう勝ちがわかってるのに相手の怪我してる場所をねらったり、空手を喧嘩の道具に使ったりね…しかも表沙汰にはならないようにね…。」
彼女が両拳をプルプルと握りしめながら…
「私…大好きな空手を…喧嘩の道具にされるのだけは…絶対に許さない!」
僕は彼女のこういう正義感の強いところもまた…好きなんだよなぁ…。
「そうだね…でも…極力かかわらないようにしようよ。せっかく一緒に帰ってるんだから…ね…楽しい時間を大切にしよ。」
実は彼女の気持ちはよくわかっている。
僕もあいつのことは知らない訳じゃない…
あれこれと考えいる間に…気を付けていたのに彼らの嫌がらせなのかは不明だが…案の定 …不良グループの1人と肩が当たってしまった。
「なんだこら!いてえじゃねえか!」
「ごめんなさい…すいません…悪気はなかったんです…。」
僕はややこしいトラブルは避けようと思いひたすら謝ろうと決めていたのに…
なのに…彼女が…。
「ちょっとやめなさいよ! どう見てもあなた達の方が悪いじゃない!広がって歩く方が危ないわよ!」
あっちゃー言っちゃったよ…
「ま、ま、ま…落ち着いて…ね…。もう行こ。ほんとすいませんでした…。」
と僕は彼らに謝り、彼女の肩をつかんで引き寄せた。
彼女が「なんでよ!」と納得してないままだったが僕は「行こう。」彼女の手を引っ張って行こうとした時だった…。
「ちょっとまて!」
と僕の彼女のもう片方の手首を掴んだ。
「お前らが気を付けねぇからだろう…前方不注意じゃねーの?イチャイチャしてるお前らの方がよっぽど迷惑になるんじゃねえ…。」
「ちょっ…痛い…。」
気づいたら僕は…彼女の手首を掴んでいるヤツの手を振り払っていた。
「彼女に触るな!」
「いってぇなぁ…お前…何?俺とやろうっての?そのなりでか!」
とヤツが言うや否や…バチーン!
彼女がヤツをひっぱたいた!!
「あんたは早く行って!そして助けを呼んできて!私は大丈夫だから!」
そう言って彼女はヤツのふところに飛び込んでみね打ちした…
少し怯んだヤツに華麗な回し蹴りをしたが軽くかわされてしまった…。
しかもそのまま腕を後ろ手に絞められヤツに捕らわれてしまった!
「あんた…可愛い顔してんのに見たところ…空手の有段者か…なるほど…残念だったな…そんな蹴りじゃあ俺には当たんねぇよ!」
ヤツは彼女の頬のすぐ横でさらにしゃべりつづけた。
「あと…ピンク色の下着がいいねぇ…そそるわぁ!なぁ…あんなヤツやめて俺の女になれよ!俺…強い女がすきなんだよ…。」
彼女は見られた下着が急に恥ずかしくなったのか…顔を赤らめて戦意をなくしてしまったようだ…。
「はぁ…せっかくこのまま穏便に立ち去ろうと思ったんだけど…もう我慢の限界!
とにかく…僕の彼女を早くはなしてくれるかな…そんな汚い手でさわってんじゃねぇよ!」
僕がキレたらこうなるっていうのは…もちろん彼女も知らない…。
そして僕が実は空手の達人だってこともね!
「ほう!おもしれぇじゃねぇか!じゃ、お前に相手してもらおうか…ただし…俺は手加減はしない…一切な!」
といい彼女の手を離し仲間の2人に見張らせた。
「やめて!あんたじゃ勝てるわけない!それどころか大怪我しちゃうわよ!」
「大丈夫だよ!僕が君を守ってあげるからね!それに君に触ったこいつは絶対にゆるさない!」
「何いってんの?勝てるわけないのに…」
彼女は諦めと落胆の中…全身の力がぬけたようでヘタヘタ…と座り込んでしまった。
「あんたの彼女はああ言ってるが…やめないんだな?」
「当たり前だ!」
「じゃあ…1つ賭けをしようぜ!万が一あんたが勝ったら彼女は返して望みをきいてやる!そして俺が勝ったら…彼女は俺の女だ!どうだ?やるか?」
「あんた…どこまでもゲスいやつ!そうしないと納得しなさそうだもんな…いいよ…それで!」
「よし!後悔しても遅いからな!」
そのやりとりを聞いて声もでなさそうだった彼女にいった…
「勝手にごめんね…でも僕…我慢できないっていったでしょ!そろそろ君にちゃんと言わなきゃって思ってたからいい機会かも!だから…ちゃんとみてて!」
と言うや否や…
「何ごちゃごちゃいってんだよ!」
とヤツが殴りかかってきた!
とっさに全てかわしたが、構える暇もないだろ…全く…ほんとただの喧嘩だな…こりゃ…。
「君はちゃんと構えることも知らないの?礼儀がなってないなぁ…まったく…。ちゃんと構えて…ほら…こうやって!」
僕は腰を低く落とし両手を前に構える。
「いちいちうるせぇよ!」
再び殴りかかってきたヤツの今度はふところに入り込み突き3発をお見舞いした!
怯んだ拍子にヤツの右太ももに蹴り1発!
体勢を崩したヤツに彼女がかわされた回し蹴りをくらわした!
が…ヤツも黒帯の有段者。そこは構えでガードしていたが僕は後ろ蹴りに力を全集中させると同時にヤツは吹っ飛んだ!
ヤツはしばらく呆然として座り込んでいた
「お前…まさか…あの時の…!!」
そう!僕はかつてヤツと手合わせをしたことがあった。
小学6年の時…僕の道場に道場破りにきた親子がいた。それがヤツだった。
ヤツは当初から各試合で優勝しておりその名をはせていたが、その時も僕は試合なんかには一切興味がなく試合には出ず無名だったためか…かなりなめられていた。
ヤツの申し出で僕が相手をすることになったが勝負は明らかだった。
試合には出ていないとはいえ、毎日父の元で稽古させられていればヤツを短時間で倒すのはたやすいことだった…今のように…。
「そうだよ…あの時はどうも!でもあんたのその傲慢さは今でも変わらないんだね…逆に驚いたよ!で…どうする?まだやる?」
ヤツはゆっくり立ちあがり服の汚れを払うと…
「たく…やるわけねぇだろ…あんたの勝ちだ…もうあんなみっともねぇ思いはごめんだ…。」
「ふう!なら…彼女は返してもらう。それと僕の望みは…。」
と彼女のもとへ歩みより全身のちからが抜けて呆然としながらキョトンてして僕を見上げている彼女を抱き起こした…。
服の汚れを払ってあげながら…
「大丈夫?だからいったでしょ!僕が君を守るって!こんな形で知られちゃってちょっと不本意だけどね…。」
と僕はいつもの笑顔を彼女にむける…。
彼女は無言で僕から一線をおくように離れうつむいた…。
そうだよな…ひくよな…いきなりこんな状況だもんな…。
僕はヤツの方に振り向き…
「僕の望みはただ1つ…今後一切…空手を喧嘩の道具にしないこと!それが僕の…いや…彼女の強い願いでもあるから…。」
「うっ…わかったよ!もう喧嘩に使ったりしねぇよ!おら!お前らいくぞ!」
ヤツはそういうと仲間とともに去っていく。途中…ヤツが振り返り…
「またいつかお前の道場に乗り込んでやる!その時は必ずお前を倒す!わかったな!それまでその彼女と仲良くやってろ!」
といいながら去っていった…。
彼女と仲良く…かぁ…
僕はそのつもりだけど彼女は…どうかなぁ…
と思い彼女の方に振り向こうとした時…
彼女が急にぼくの背中に抱きついてきた!
「えっ!どうしたの?僕を嫌いになったんじゃないの?」
彼女は背中越しに顔を横にふった。
「ありがとう…私の願い叶えてくれて…。私…とてもうれしかった…ちょっとびっくりしちゃったけどね!」
「そか!よかった…僕はてっきり嫌われちゃったかと思ってマジへこんじゃった…」
「そりゃ動揺するでしょ?弱い彼氏と思って私が守んなきゃって思ってたのに…実は私よりもはるかに強い空手の達人だったなんて…。」
「じゃあ…こんな僕でもまだ好きでいてくれる?一緒に帰ってくれる?エッチなこともこれからいっぱいしちゃうけど…いいの?」
彼女がもう1度背中越しに顔を縦にふる。
「あと…そろそろ後ろ向かせてくれない?君の可愛い顔みて話したいから!」
僕はゆっくりと彼女の方を向き少し照れてうつむく彼女をぎゅうと抱きしめた!
「好きだよ…僕は君がずっと前から好きだった!君が初めてあの道場に来た時からね…。」
彼女が驚いて顔をあげ僕を見つめた。
「うーん…そうだよ!僕のいる道場って実は君が通ってる道場で…そこの師範は僕の父さんなんだよ!」
「うそ!そんなことって…。」
またへたり込みそうになる彼女を僕はとっさに抱き抱え…
「大丈夫?これが1番驚いたでしょ?もともと僕は空手に厳しい父を好いてはいなかったしよく反発ばかりしてた…ある日、道場に来た君を見たとき…礼儀正しく熱心に稽古をうけている君の姿に一目惚れしたんだ…。」
「じゃあなんで、空手のこと、道場のこと隠してたの?」
彼女は必死になって点と点を線で結んでいきたいがためか…あれこれ質問責めだ…。
「きみがいったんだよ!僕が君に告白したとき…可愛い彼氏っていいね!これからは私が守ってあげるね!って…。」
彼女はそんなこといったかも…といった表情をしながら黙って聞いていた…。
「それから君は僕にとても優しく接してくれた…だけどもし…僕が空手で君より強く、しかも君の憧れの道場の師範の息子だって知ったら…君が離れていってしまいそうで怖かったんだ…黙っててごめんね…。」
彼女が顔を横にふった。
「私のほうこそごめんなさい…あんたにプレッシャーかけてたの私だったんだね。」
「だから…これからは僕が君を守るから!」
「じゃあ…そうしてもらおうかな!たまには守られて甘えちゃおうかな!私!」
彼女からようやくいつもの可愛い笑顔がもどった!
僕はそんな彼女にそっとキスをした…
「僕はほんとは犬系彼氏の皮をかぶった狼系彼氏かもしれないよ!大丈夫?」
「何それ?でもあんたならどんな彼氏でも…いいかも!」
「そんなこと言われたら僕…もう我慢できなくなる!今日は犬から狼に変身するから覚悟すること…いいね…。」
その後…僕は道場には寄らずその2階にある自宅の僕の部屋に彼女を招き入れた…。
彼女は初めてきた僕の部屋に興味津々であちこち見渡している様子だったが…僕の理性はそろそろ限界だった…。
「ねぇ…」
といって僕は彼女を後ろからきつく抱きしめていた…。
普段はあまりしないことだったためか…彼女の体は少し固まっていた…。
「今日…このまま君を…抱いていい?」
彼女はゆっくりうなずく…。
僕は彼女を抱き抱え…ベットへゆっくりと寝かせた…。
「さっきもいったけど…今日の僕はいつもの犬じゃない…狼になるから覚悟して…」
僕は彼女の返事も待たずに深くキスをした。普段は軽いキスだけだったが…もうとめられない…。
舌を絡ませながら吸いながら…僕は彼女の舌を…唇を堪能した…。
「もっと舌だして…」
僕は彼女の舌をさらに深く吸いながら深くキスをし続けた…。
ベットの上で彼女はいつもとは違う僕に少し戸惑いと緊張の表情を見せたが…それもまた僕の理性をかき消してしまう材料になった…。
彼女はとっくに僕に服を脱がされ…透き通るような白い肌があらわになっていた…。
「怖い?」
「ううん…なんかいつもと違って強引だから…どうしたらいいかって…なんか別の人にされてるみたい…。」
「えっ…それは困るなぁ…今まで抑えてたからね…でも全部僕だから…何もしなくていいんだよ…全部僕にゆだねて…僕だけをみて…好きだよ…。」
僕は再びキスを交わし…彼女の白い体に触れ彼女を愛した…。
「もう我慢できない…挿れていい?」
僕にはもう彼女を構ってやる余裕はなく…
荒々しく彼女の足を開き…
彼女を抱いた…
余裕なく荒々しく動く僕の体に…懸命に身をゆだねる彼女をとても愛しく感じながら彼女を抱いた…
動きが激しくなり…
「…いく…」
僕は勢いよく果てた…。
「ごめん…無理させた…大丈夫?…。」
彼女は布団をかぶったまま…黙っている。
「ねぇ…どうした?大丈夫?」
やがて彼女は顔だけだし…にっこり微笑んだ…。
僕は無理させたかと心配したが…ほっとした…。
「なに?なんで黙ってんの?」
「たまには狼さんもいいのかなぁって…思っちゃった…。」
「たまには…って?それ違うから…。」
といいながらまた彼女に覆い被さる!
「君を前にしたらもう…狼でしかいられない…これからはね…。」
「うん…。」
と彼女がいったと同時に…僕は再び彼女にキスをした…
「ねぇ…もう1回…いい?」
彼女は優しく微笑んだ…。
もう…自分を抑えなくていい…だからこれからは君は僕が守っていくよ!
例え君が僕より強くなったとしても…ね…
翌朝…
起こしにきた父さんが…ベットの上の彼女をみて腰を抜かし…僕は父さんからの尋問を長時間受けざるおえなかったことは…
いうまでもなかった…。
応援ありがとうございます!
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