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21話
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族長エルフが詠唱し始めたとき、
「っ!?リーダー!あれは拙いです!上級魔法のようです!」
弓矢が飛んでくる中でいち早くその魔法を察知したのは小柄でローブを身に着けた薄い青色の髪をした戦場の狼の魔法使いリンダ・プロウラーであった。
「なにっ!?すぐに防御魔法の準備だ!他は詠唱の邪魔にならないよう弓矢を撃ち落とせ!アブエル!あのエルフの詠唱止めれねーのか?」
すぐに指示を出し、仲間の内で1番弓が上手く金髪で長身、さらにイケメンなアブエル・オリンに聞く。
「無理だ!何度か狙ってはいるが、あのやろう味方にがっつり守られてて無駄撃ちにしかならねえ!」
「くそっ!防御魔法にかけるしかないのか!」
モルドが弓矢を手に持った大剣で振り払っていると先に3人の防御魔法が完成した。
「「「“何者にも侵されず 全てを防ぐ 聖なる領域を 今ここに セイクリッドホール”」」」
空高くまで円柱形で3重の聖なる壁に守られた領域がモルド達を囲って出現した。
そのすぐ後に族長エルフの魔法が炸裂した。
天より降りてきた無数の刃が混じった竜巻と3重の聖なる壁が激突した。
“ズゴゴゴゴゴゴッ”凄まじい音とともに1枚また1枚と防御魔法が削られていく光景に誰もが死を予感したが、
モルドは違った。
「諦めるな!まだ俺がいるだろうが!」
恐怖に震えている仲間を一喝しモルドは魔法を詠唱しだした。
「“火よ 火よ 偉大なる火よ その姿を炎に変じて 我が身 我が武器に宿れ バーンフォース”」
3枚目の壁が壊れると同時にモルドは魔法を発動させ、その身と武器に炎を纏い竜巻に向かって走り出し
「うおぉぉおおお!」
叫びながら燃える大剣をあらん限りの力で竜巻に振り下ろした。
“ガガガッゴォオオオ”一瞬拮抗したものの3重の壁により威力が削られていた竜巻はモルドの渾身の一撃により消滅した。
「ば、ばかな!この儂の魔法が人族ごときの中級魔法に防がれただと!?」
エルフにとってその光景は衝撃的だったのか殆どのエルフは唖然としており、それを見てモルドは乱れた息を整えながら指示を出し
「はあはあ・・・今だ!逃げるぞ!」
全力で逃走を開始した。そして最後の足止めとして残りの魔力をほとんど注ぎ込んだ改造魔道具をエルフたちの前に投げ込んだ。
凄まじい光がモルドたちを後ろから照らしている中、エルフたちの阿鼻叫喚を背に全力で本陣へと走り続けた。
一方、先に撤退したジグレイドたちは他の場所を襲撃した敵と会敵していた。
「あっれえー?そこにいるのはお兄ちゃんじゃないかなあー?」
空から降りてきた桜色の髪に金色の眼をした無駄に語尾を伸ばす口調の少女にイラっとするが、少し考えてからこの口調とあの目は王都での擦り付けの犯人だと思い出す。
「お前は!?王都にいたコソ泥!?」
コソ泥って言われたのが予想外だったのか
「えっ?こ、コソ泥じゃないよおー!失礼しちゃうよおー、まったくうー」
頬を膨らませ抗議してくる少女に、隣にいたローブのフードを目深に被った大柄な男が
「アナトリア様、こ奴等はエルフどもの狩り逃がしかと思われます。後ほど文句を言いましょう」
この発言を聞いたジグレイドたちは敵の増援だと判り顔を青ざめさせる。
「くそがっ!あのエルフどもの仲間かよ!おらあっ!」
気を奮い立たせて少女に突っ込んでいった組合員は
「うざい・・・」
アナトリア様と呼ばれた少女が何気ない感じで振った手により吹き飛ばされてしまった。
飛んでいった先を見たジグレイドたちはあまりの衝撃的な光景に絶句した。
手を振って払いのけただけなのにもかかわらず、吹き飛ばされた組合員は背骨が折れ曲がっておりすでに息絶えていた。
「お、お前たちはなんなんだ・・・ふざけるな!よくもやりやがったな!」
そんな言葉を皮切りに殺された仲間の仇を取るべく次々と少女に挑むが、少女の隣に控えている大柄な男に阻まれ、なすすべもなく殺されていく。
ある者はその剛腕で殴られ、ある者は頭を掴まれそのまま叩きつけられ、またある者は手足を持たれて武器として振り回され殺される。
そんな光景を未だショックから立ち直れていないジグレイドとサルシャ、数名の組合員は眺めていた。
「お兄ちゃんは参加しないのおー?参加したところでエジュちゃんには勝てないけどねえー」
笑いながら話しかけてきた少女にジグレイドは
「エルフの仲間ということは、お前たちは人族じゃないのか?」
おそるおそる少女に質問する
「よくわかったねえー、正解だよおー。私はねえー高貴なる血族、龍人なのだあー。あ、エジュちゃんたちは下位の方の竜人だから間違えたら殺しちゃうぞおー」
龍人もしくは竜人もエルフ同様、すでに神の怒りにより絶滅もしくは別の大陸でまだ生きているなどという言い伝えがある種族なのだ。
「龍人・・・なんでそんな古代の種族が・・・」
絶望したように他の組合員が呟く、それを聞いた竜人の1人が
「ふざけるな!温厚だった我ら竜人の住処を貴様ら脆弱な人族が壊し奪っていったのではないか!」
怒りを顕にして叫ぶが、
「黙れ!今、私とこの男が話しているのがわからんのか?殺すぞ!?」
龍人の少女の態度が急変し殺気を振りまきながら竜人の首を掴み地面に叩きつける。
「ぐはっ・・・も、申し訳・・・ございません」
叩きつけられた竜人は血を吐きながら深謝したところで辺り一面を覆っていた殺気がやんだ。
「さてとおー、お兄ちゃんを今は殺す気ないんだよねえー。私は君たち人族と違って恩をちゃんと返す誇り高き龍人だからねえー。でも他の人族はダメえー、ってことで・・・エジュちゃん、やっちゃってえー」
いつの間にかさっきまで戦っていたはずの大柄な竜人は近くに来ており、戦っていた場所は肉片が飛び散り真っ赤に染まっていた。
「かしこまりました」一言そう返事をしたかと思うと、
少女の隣にいた大柄な男はジグレイドには見えない速度で移動しものの数秒で残りの組合員を殺しつくした。
最後に近くで“ズブンッ”と音がしてその後に“ザシュッ”そんな音がした。
ジグレイドがその音に気づいた頃には大柄な男がサルシャの心臓を貫いていた手を引き抜いている場面であった。
「っ!サル・・・シャ?」
なにが起きたのか分からずジグレイドは倒れそうになっているサルシャを慌てて支え呼び掛ける。
「ジ、ジグく・・・ん・・・」
サルシャは最後にそう発してから動かなくなった。
「嘘だ・・・嘘だろ!?サルシャ!目を覚ましてくれ!サルシャぁあああ!」
サルシャを抱き寄せ泣き叫ぶジグレイドを横目に殺した本人は
「あの男はどうするおつもりで?このまま生かしておいても損しかないかと思われますが・・・」
龍人の少女に質問をする
「今回は見逃すよおー。そう宣言したからねえー。高貴なる血族の龍人族は下賤な人族と違って約束は守るからねえー」
ジグレイドをニヤニヤしながら眺めてそう言った。
「貴様ら・・・!なんでサルシャを殺したあぁぁあああ!」
叫びながらジグレイドは特異体質を利用した身体強化魔法を全力で発動し、武器を手に大柄な男に肉薄した。
「っ!?リーダー!あれは拙いです!上級魔法のようです!」
弓矢が飛んでくる中でいち早くその魔法を察知したのは小柄でローブを身に着けた薄い青色の髪をした戦場の狼の魔法使いリンダ・プロウラーであった。
「なにっ!?すぐに防御魔法の準備だ!他は詠唱の邪魔にならないよう弓矢を撃ち落とせ!アブエル!あのエルフの詠唱止めれねーのか?」
すぐに指示を出し、仲間の内で1番弓が上手く金髪で長身、さらにイケメンなアブエル・オリンに聞く。
「無理だ!何度か狙ってはいるが、あのやろう味方にがっつり守られてて無駄撃ちにしかならねえ!」
「くそっ!防御魔法にかけるしかないのか!」
モルドが弓矢を手に持った大剣で振り払っていると先に3人の防御魔法が完成した。
「「「“何者にも侵されず 全てを防ぐ 聖なる領域を 今ここに セイクリッドホール”」」」
空高くまで円柱形で3重の聖なる壁に守られた領域がモルド達を囲って出現した。
そのすぐ後に族長エルフの魔法が炸裂した。
天より降りてきた無数の刃が混じった竜巻と3重の聖なる壁が激突した。
“ズゴゴゴゴゴゴッ”凄まじい音とともに1枚また1枚と防御魔法が削られていく光景に誰もが死を予感したが、
モルドは違った。
「諦めるな!まだ俺がいるだろうが!」
恐怖に震えている仲間を一喝しモルドは魔法を詠唱しだした。
「“火よ 火よ 偉大なる火よ その姿を炎に変じて 我が身 我が武器に宿れ バーンフォース”」
3枚目の壁が壊れると同時にモルドは魔法を発動させ、その身と武器に炎を纏い竜巻に向かって走り出し
「うおぉぉおおお!」
叫びながら燃える大剣をあらん限りの力で竜巻に振り下ろした。
“ガガガッゴォオオオ”一瞬拮抗したものの3重の壁により威力が削られていた竜巻はモルドの渾身の一撃により消滅した。
「ば、ばかな!この儂の魔法が人族ごときの中級魔法に防がれただと!?」
エルフにとってその光景は衝撃的だったのか殆どのエルフは唖然としており、それを見てモルドは乱れた息を整えながら指示を出し
「はあはあ・・・今だ!逃げるぞ!」
全力で逃走を開始した。そして最後の足止めとして残りの魔力をほとんど注ぎ込んだ改造魔道具をエルフたちの前に投げ込んだ。
凄まじい光がモルドたちを後ろから照らしている中、エルフたちの阿鼻叫喚を背に全力で本陣へと走り続けた。
一方、先に撤退したジグレイドたちは他の場所を襲撃した敵と会敵していた。
「あっれえー?そこにいるのはお兄ちゃんじゃないかなあー?」
空から降りてきた桜色の髪に金色の眼をした無駄に語尾を伸ばす口調の少女にイラっとするが、少し考えてからこの口調とあの目は王都での擦り付けの犯人だと思い出す。
「お前は!?王都にいたコソ泥!?」
コソ泥って言われたのが予想外だったのか
「えっ?こ、コソ泥じゃないよおー!失礼しちゃうよおー、まったくうー」
頬を膨らませ抗議してくる少女に、隣にいたローブのフードを目深に被った大柄な男が
「アナトリア様、こ奴等はエルフどもの狩り逃がしかと思われます。後ほど文句を言いましょう」
この発言を聞いたジグレイドたちは敵の増援だと判り顔を青ざめさせる。
「くそがっ!あのエルフどもの仲間かよ!おらあっ!」
気を奮い立たせて少女に突っ込んでいった組合員は
「うざい・・・」
アナトリア様と呼ばれた少女が何気ない感じで振った手により吹き飛ばされてしまった。
飛んでいった先を見たジグレイドたちはあまりの衝撃的な光景に絶句した。
手を振って払いのけただけなのにもかかわらず、吹き飛ばされた組合員は背骨が折れ曲がっておりすでに息絶えていた。
「お、お前たちはなんなんだ・・・ふざけるな!よくもやりやがったな!」
そんな言葉を皮切りに殺された仲間の仇を取るべく次々と少女に挑むが、少女の隣に控えている大柄な男に阻まれ、なすすべもなく殺されていく。
ある者はその剛腕で殴られ、ある者は頭を掴まれそのまま叩きつけられ、またある者は手足を持たれて武器として振り回され殺される。
そんな光景を未だショックから立ち直れていないジグレイドとサルシャ、数名の組合員は眺めていた。
「お兄ちゃんは参加しないのおー?参加したところでエジュちゃんには勝てないけどねえー」
笑いながら話しかけてきた少女にジグレイドは
「エルフの仲間ということは、お前たちは人族じゃないのか?」
おそるおそる少女に質問する
「よくわかったねえー、正解だよおー。私はねえー高貴なる血族、龍人なのだあー。あ、エジュちゃんたちは下位の方の竜人だから間違えたら殺しちゃうぞおー」
龍人もしくは竜人もエルフ同様、すでに神の怒りにより絶滅もしくは別の大陸でまだ生きているなどという言い伝えがある種族なのだ。
「龍人・・・なんでそんな古代の種族が・・・」
絶望したように他の組合員が呟く、それを聞いた竜人の1人が
「ふざけるな!温厚だった我ら竜人の住処を貴様ら脆弱な人族が壊し奪っていったのではないか!」
怒りを顕にして叫ぶが、
「黙れ!今、私とこの男が話しているのがわからんのか?殺すぞ!?」
龍人の少女の態度が急変し殺気を振りまきながら竜人の首を掴み地面に叩きつける。
「ぐはっ・・・も、申し訳・・・ございません」
叩きつけられた竜人は血を吐きながら深謝したところで辺り一面を覆っていた殺気がやんだ。
「さてとおー、お兄ちゃんを今は殺す気ないんだよねえー。私は君たち人族と違って恩をちゃんと返す誇り高き龍人だからねえー。でも他の人族はダメえー、ってことで・・・エジュちゃん、やっちゃってえー」
いつの間にかさっきまで戦っていたはずの大柄な竜人は近くに来ており、戦っていた場所は肉片が飛び散り真っ赤に染まっていた。
「かしこまりました」一言そう返事をしたかと思うと、
少女の隣にいた大柄な男はジグレイドには見えない速度で移動しものの数秒で残りの組合員を殺しつくした。
最後に近くで“ズブンッ”と音がしてその後に“ザシュッ”そんな音がした。
ジグレイドがその音に気づいた頃には大柄な男がサルシャの心臓を貫いていた手を引き抜いている場面であった。
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「ジ、ジグく・・・ん・・・」
サルシャは最後にそう発してから動かなくなった。
「嘘だ・・・嘘だろ!?サルシャ!目を覚ましてくれ!サルシャぁあああ!」
サルシャを抱き寄せ泣き叫ぶジグレイドを横目に殺した本人は
「あの男はどうするおつもりで?このまま生かしておいても損しかないかと思われますが・・・」
龍人の少女に質問をする
「今回は見逃すよおー。そう宣言したからねえー。高貴なる血族の龍人族は下賤な人族と違って約束は守るからねえー」
ジグレイドをニヤニヤしながら眺めてそう言った。
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