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86話
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674年 冬 カザフ要塞都市にて
「久しぶりだな!ここ数年はお前さんの噂はめっきり聞かぬようになったから心配しておったぞ」
「ちょっと王都の方に行ってたんですよ。おっさんも相変わらず元気そうですね」
「ガハハハハ、毎日好き勝手に過ごしてるからな元気にしかならんな。それで今日はどうしたんじゃ?」
「実は最近剣を習っていまして、漸くそれなりになったので剣を買いにきたんですよ」
「うん?もう背の短槍は使わんのか?」
おっさんが悲しそうな顔でそう尋ねてくる。その気持ちは少しだけジグレイドにもわかった。
渾身の作品であるヒュドラ装備なのだ。末永く大切に使ってもらいたいと思うのが当然だろう。
「いえ、あくまでも俺の主装備は変わらずこいつですよ。ただこいつは咄嗟に振れないので予備として剣を持った方がいいと言われまして」
「なるほどな、確かに一理あるな。そういう使い方ならば、あまり長くない剣の方がいいかもしれんな。こいつなんてどうだ?」
おっさんから渡されたのは刃渡り50ほどで少し肉厚で幅広の両刃の剣だった。
「これは?」
「そいつはなグラディウスと呼ばれる剣だ。一般的な剣よりもちとばかり短いが取り回しも良くてな。お前さんの予備武器ならば儂はこいつをオススメする」
「へー、少し振ってみても?」
「ここで振るなら上段くらいにしてくれ」
言われた通り両手で上段に構えて降り下ろす。更に片手で上段に構えて降り下ろす。
「なるほど…思ったよりも使いやすいですね。あの部屋で試しても?」
「おう、好きなだけ振り回してくれ」
試し部屋でローレンから習った型を一通り試してみた。
「うん、問題ないですね。おっさんの見立てに間違いはないですね、さすがです」
「ガハハハハ、嬉しいこといってくれる。カザフにはどのくらいいるんだ?二日あれば合金製のやつを打ってやれるが」
「いいんですか?さすがですね。時間はまだあるのでお願いします」
「よっしゃ!なら二日後にまたきてくれ」
二日後、ジグレイドは再びおっさんのところへ来ていた。
「最近はとんと納得のいくもんが打てていなかったが、こいつは渾身の一振りとも言えるだろうな」
そう言って黒い鞘に納められた剣を手渡してきた。
鞘から抜き放つと真っ赤な剣身で黒灰色の柄で出来たグラディウスだった。
「おおー、すごく綺麗な剣身ですね。なんの素材で出来てるんですか?」
「予想出来ているとは思うが、こいつはな魔物の素材とウーツ鋼との合金で出来ている。剣身はブレイズリザードの牙と魔核をウーツ鋼との合金にしたものだ。柄はそいつの骨とウーツ鋼の合金だな。どうだ?なかなかの出来だろ?」
「なかなかなんてもんじゃないですよ・・・素晴らしいとしか言えませんね。さすがですね」
「ガハハハハ、そんなに誉めるな!早速試してみるだろ?試し部屋に行くか!」
試し部屋に入り中央で剣を抜き放ち一通りの型を試す。
剣を振り回すと真紅の残像が後を追ってきているかのように見えてとても綺麗な光景だ。もしこれが舞踊用の剣ならば間違いなく舞踊を彩るのにもってこいの剣だろう。
「どうだ?扱ってみて違和感とかあるか?ないならそいつに魔力を流してみな。おもしれー能力があるからよ」
そう言われるとすぐに試したくなる訳で、すぐに魔力を流してみる。
するとその真紅の剣は熱を放出しだし、さらに魔力を流し込むと剣身に炎を纒だした。
「おー、炎を出せる剣ですか!すごいですね。でもちょっと消費魔力が多いな・・・」
「流石だな、儂には熱を放出するまでしか出来んかったぞ。にしても炎まででるとはな」
どうやらおっさんも炎が出るとは知らなかったようだ。
単に熱を放出するだけでも十分使えそうなので、次の模擬戦の時にローレンへ嫌がらせで熱放出を多用してやろうと思い、ひとつ楽しみが増えたとニヤニヤ考えながらお金を払い帰路に着いたのだった。
「久しぶりだな!ここ数年はお前さんの噂はめっきり聞かぬようになったから心配しておったぞ」
「ちょっと王都の方に行ってたんですよ。おっさんも相変わらず元気そうですね」
「ガハハハハ、毎日好き勝手に過ごしてるからな元気にしかならんな。それで今日はどうしたんじゃ?」
「実は最近剣を習っていまして、漸くそれなりになったので剣を買いにきたんですよ」
「うん?もう背の短槍は使わんのか?」
おっさんが悲しそうな顔でそう尋ねてくる。その気持ちは少しだけジグレイドにもわかった。
渾身の作品であるヒュドラ装備なのだ。末永く大切に使ってもらいたいと思うのが当然だろう。
「いえ、あくまでも俺の主装備は変わらずこいつですよ。ただこいつは咄嗟に振れないので予備として剣を持った方がいいと言われまして」
「なるほどな、確かに一理あるな。そういう使い方ならば、あまり長くない剣の方がいいかもしれんな。こいつなんてどうだ?」
おっさんから渡されたのは刃渡り50ほどで少し肉厚で幅広の両刃の剣だった。
「これは?」
「そいつはなグラディウスと呼ばれる剣だ。一般的な剣よりもちとばかり短いが取り回しも良くてな。お前さんの予備武器ならば儂はこいつをオススメする」
「へー、少し振ってみても?」
「ここで振るなら上段くらいにしてくれ」
言われた通り両手で上段に構えて降り下ろす。更に片手で上段に構えて降り下ろす。
「なるほど…思ったよりも使いやすいですね。あの部屋で試しても?」
「おう、好きなだけ振り回してくれ」
試し部屋でローレンから習った型を一通り試してみた。
「うん、問題ないですね。おっさんの見立てに間違いはないですね、さすがです」
「ガハハハハ、嬉しいこといってくれる。カザフにはどのくらいいるんだ?二日あれば合金製のやつを打ってやれるが」
「いいんですか?さすがですね。時間はまだあるのでお願いします」
「よっしゃ!なら二日後にまたきてくれ」
二日後、ジグレイドは再びおっさんのところへ来ていた。
「最近はとんと納得のいくもんが打てていなかったが、こいつは渾身の一振りとも言えるだろうな」
そう言って黒い鞘に納められた剣を手渡してきた。
鞘から抜き放つと真っ赤な剣身で黒灰色の柄で出来たグラディウスだった。
「おおー、すごく綺麗な剣身ですね。なんの素材で出来てるんですか?」
「予想出来ているとは思うが、こいつはな魔物の素材とウーツ鋼との合金で出来ている。剣身はブレイズリザードの牙と魔核をウーツ鋼との合金にしたものだ。柄はそいつの骨とウーツ鋼の合金だな。どうだ?なかなかの出来だろ?」
「なかなかなんてもんじゃないですよ・・・素晴らしいとしか言えませんね。さすがですね」
「ガハハハハ、そんなに誉めるな!早速試してみるだろ?試し部屋に行くか!」
試し部屋に入り中央で剣を抜き放ち一通りの型を試す。
剣を振り回すと真紅の残像が後を追ってきているかのように見えてとても綺麗な光景だ。もしこれが舞踊用の剣ならば間違いなく舞踊を彩るのにもってこいの剣だろう。
「どうだ?扱ってみて違和感とかあるか?ないならそいつに魔力を流してみな。おもしれー能力があるからよ」
そう言われるとすぐに試したくなる訳で、すぐに魔力を流してみる。
するとその真紅の剣は熱を放出しだし、さらに魔力を流し込むと剣身に炎を纒だした。
「おー、炎を出せる剣ですか!すごいですね。でもちょっと消費魔力が多いな・・・」
「流石だな、儂には熱を放出するまでしか出来んかったぞ。にしても炎まででるとはな」
どうやらおっさんも炎が出るとは知らなかったようだ。
単に熱を放出するだけでも十分使えそうなので、次の模擬戦の時にローレンへ嫌がらせで熱放出を多用してやろうと思い、ひとつ楽しみが増えたとニヤニヤ考えながらお金を払い帰路に着いたのだった。
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