おちゆく先に

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120話

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 中央広場に到着したエリックは椅子に腰掛けている鎧を身に纏った怪しい奴を目視した。
どうやらそいつは武器を側に立て掛けて寛いでいるようであった。
エリックは見るからに怪しいそいつを警戒しつつも話しかける事にした。

「そこの鎧を着ておる奴よ、兜を取り顔を見せるのじゃ。お主が味方であるのなら儂の事は当然知っておるだろうからな」

エリックの問い掛けにそいつは視線をこちらに向け何かを思い出すかのように少しの間唸るだけだったが、その何かを思い出したのかエリックの命令を無視して話しかけてきた。

「何処かで見覚えあると思ったらあの時のエルフか!お前は人の眠りを妨げるのが趣味なのか?あまり良い趣味ではないと思うぞ」

そのあまりの物言いにエリックを含めた六人全員が『は?』と口を開けて唖然としてしまった。

「貴様っ…!この儂を侮辱しておるのか!?」

呆けていたのはほんの一瞬ですぐにエリックは怒りを露わにして怒鳴りつけた。

「侮辱って…。俺は事実しか言ってないが?前回会った時も俺が寝ている時に来たし今回も寝ている時に来ただろ?何か間違ってるか?お前あれだろ?エルフの族長だろ?…ん?ということはお前…幹部か?なら聞きたい事があるんだよ、それを答えてくれたらお前の質問にも答えてやるよ」
「貴様…「エリック様抑えてください、今は情報を得る事が重要だと仰ってたましたよね?」…ちっ!分かっておる!で?お主は儂に何を聞きたい?この儂がここまで譲歩しておるのだ、くだらない質問ならば…分かっておるだろうな?」
「イルルとザッハークが今どこにいるか知りたいんだよ。場所が分からないならいつ何処に帰ってくるか教えてくれないか?」
「ふむ、お主は彼奴らのなんじゃ?あんなでも一応儂の仲間であるからなおいそれと仲間の情報は渡せん」
「ま、それもそうだよな。一応彼奴らの知り合いなんだが…。ただの知り合いだと無理か?」
「無理じゃな。そもそも彼奴らの名前を知っておるだけでは知り合いと判断できん」
「だよな…残念だ。なら自分で探すから方角だけでも教えてもらえないか?この集落の奴等に尋ねようと思ったんだけど…こんな状況だったからな」

あたかも自分が到着した時にはこの集落は手遅れだったと言うかのようにジグレイドは言う。

「ふむ…ではお主はこの集落で起きた惨劇の原因を何も知らぬのだな?」
「うーん…全く知らない訳ではないが…」
「ではこうしよう、先にお主が持つ情報を開示せよ。もしその情報が有益であればあの竜人共がいつも拠点にしておる場所を教えてやろうではないか。どうじゃ?」
「いやいや、お前ら情報だけ貰ってトンズラする気だろ?先にお前らが教えろよ」
「それはお主にも言えることではないのか?」
「お前頭良さそうなのに実際は残念だったんだな。そりゃ人の睡眠ばかり妨害するはずだよ。そもそもお前らに囲まれてる状況で逃げる訳ないだろ」
「貴様…!まぁよい、竜人共の居所だったな。彼奴らは此処から更に北に進んだ先にある集落に大抵は集まっておる」
「間にはいくつ集落あるんだ?」
「一つだ。さぁ情報を教えたのだ、お主も情報を渡せ」
「まぁ俺が知ってるのはこの集落をこんなにした犯人くらいだな…」
「っ!?どんな魔物だ!?それはどこに行った!?早く話せ!」
「落ち着けよ、そう興奮してもどうにもならんと思うぞ?」

ジグレイドはエリックにそう言いつつ立ち上がり武器を手にして魔素の吸収を開始した。

「ま、犯人ってのは俺の事なんだがな」

そう言い終えると同時に猛毒の領域を発動させた。
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