一日一回シないと死んじゃう妖精の私が、人質になってしまいました。~救命はエッチ? いじわるな准将様に見張られて~

夢沢とな

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ペーター編

最終話 どちらを選びますか

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久々ひさびさに選択肢が登場しますのでびっくりなさらぬよう( ´∀` )


塔のドアが開く音がして、ゼイツ准将じゅんしょうとエリアス様が出てきた。私が大きい声を出したことで来訪に気づいたみたいだ。


「一つお伺いしてもいいですか?」

セロニアス様が下を見つめながら聞いた。

「もし、弟が嫉妬をしなければ、この恋はうまくいったのでしょうか?」

悲しそうなセロニアス様が上目遣いに私を見て、
私は目を伏せた。

「……嫉妬という感情があまりわからなくて」
「ええ、そうです。フェアリーは嫉妬をしない。あなた方は本当に賢い種族です」
「私……ずっとペーターに嫌われてると思っていました。そして今回のことで、本当に嫌われてしまったと思います」
「…………」

ゼイツ准将とエリアス様が歩いて来て、セロニアス様にひざまずいた。

「チュウリッツー陸軍特警隊隊長ゼイツ・ウウ・ドライヴランドです」
「イークアル公国国王エリアス・ダダ・イークアルランドです」

セロニアス様は、目じりにひげをたくさん作ってうつむいた。その様子は、この二人のことをあまりよく思っていないようだった。

「このままフェルリナ姫を連れ帰ってもよろしいですか」

「恐れながら、もうしばらく協力して頂きたいと考えています。ジャムキング国王陛下からは直々に許可を貰っておりますので」

ゼイツ准将が答える。

「でしたらフェルリナ姫はどうです? まだここにいたいですか?」

セロニアス様が私に尋ねた。



♡ゼイツともう少し一緒にいたい
♡ペーターが心配



「私は……」

答えようとすると、跪いたゼイツ准将が私を見つめて言った。

「フェルリナ、任務完了までもう少し滞在してもらえると助かる」
「あ……はい。わかりました」

ペーターは心配だけど、彼の鈍化をとくためには私は近くにいない方がいいと思う。

「セロニアス様、私こんなことしかできないけど、誰かの役に立てるのなら残りたいです」

彼はひっそりと笑った。

「貴方が幸せなら、僕たちはそれで」


セロニアス様を見送る。
去っていく空を見あげていると、
後ろでゼイツ准将が言った。

「どうだフェルリナ。明日から新兵訓練ブートキャンプがあるんだが、参加してみるか?」
「ブートキャンプって、軍隊のですか? そんなのついていけるわけないじゃないですか」
「素質あると思うぞ」

エリアス様が割って入った。

「何をバカなことを! それよりフェルリナ姫、折り入ってご相談があるのです」
「はい? 何ですか?」
「姫は高原と海岸、どちらがお好きでしょうか? 実はですね、ここから北へ行ったところにイークアルいち美しいとも称される高原がありまして、天然の温泉、我が国自慢のブドウ園などがあるのです」
「素敵ですね」
「ありがとうございます。もう一方の海岸は、ここから西へ行ったところにあります。高原に比べると都会的で、フィルハーモニーという美しい街、クリスタル図書館、それからええと、コホン」

エリアス様が照れたように咳払いする。

「僕の幼少期からの愛らしい写真を飾ったエリアス国王館なんていう場所もあります。どうでしょう、どちらが気になりますでしょうか」
「? 相談ってこのことですか?」
「ええ! あなたが何を好まれるか、僕はその事ばかりに頭を悩ませているのですから!」

ゼイツ准将がニヤリとして口をはさんだ。

「どっちでもいいけどよ、国王館に行くのだけは勘弁してほしいな」

するとエリアス様、

「何を言ってるんだゼイツ? 行くのは僕たち二人で、お前はここで留守番だよ?」
「あ? なんでだよ」
「欲求不満の軍人がそばにいたら、フェルリナ姫が羽を伸ばせないじゃないか」
「よっきゅ……そりゃおめーだろッ!」
「姫、気をつけてください。この男、あなたに内緒で惚れ薬をなんと120個も買ってたんです」
「え」
「買ったのはお前だろうが!」
「証拠は? 宛先はしっかりゼイツの名前になってるじゃないか」
「~~~~ッんだとこの野郎!!!」
「ぎゃあああ!暴力反対!」
「ちょっちょっと二人ともやめて!?」

どうやらこのドタバタ生活は、まだ少し続きそうです。



ペーター編 完

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