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ぼんの宇宙日記(84日目)
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84日目。今日は、みんなが黙って過ごす日。
朝、クッションの上で丸くなって目を覚ます。居住区はとても静か。ミナの足音、マヤのコップを置く音、ジンのキーボードを叩く小さな響き――
みんな、何も言わない。ただ、生活の音だけが遠くで揺れている。誰もが静かで、でも、どこかやさしい気配。ぼくは「沈黙の祝日」だと思った。言葉がひとつもない朝。呼吸が穏やかで、光もやさしい。みんなの体温や動きだけが、部屋の空気をゆっくりとかきまぜている。
昼、パンが焼ける匂いが広がる。ミナが焼きたてをテーブルに置く。マヤは手でハートを作ってみせて、ニコッと笑う。ジンは顔をあげて、そっとミナにパンを渡す。ルカはギターをひざの上にのせて、指先で弦をつまびく。音は出さない。ただ、弦の手触りを確かめているようだった。沈黙の中で、みんなが「ここにいるよ」と伝えてくれる。ぼくはみんなのそばを歩きながら、ひとりずつの気配を確かめた。声がないだけで、世界はやさしくなる。誰も話さなくても、不思議と満たされていた。
午後、船長が本を読みながら居住区の窓際にいる。たまにページをめくる音だけが響く。みんなそれぞれの時間を過ごしているのに、空気はひとつにつながっている。ぼくは窓辺で丸くなり、眠りかけては起きて、またみんなの気配を感じていた。
夜、誰も話さないまま、ゆっくりと一日が終わる。ミナがぼくの背中をそっと撫でて、マヤが目を合わせて微笑む。ジンもルカも、静かな呼吸をくれる。今日は、「沈黙の祝日」。言葉がなくても、心は通じることを知った日。
おやすみ、静かなみんな。おやすみ、沈黙の祝日。
また、気配で会話する日がきますように。
朝、クッションの上で丸くなって目を覚ます。居住区はとても静か。ミナの足音、マヤのコップを置く音、ジンのキーボードを叩く小さな響き――
みんな、何も言わない。ただ、生活の音だけが遠くで揺れている。誰もが静かで、でも、どこかやさしい気配。ぼくは「沈黙の祝日」だと思った。言葉がひとつもない朝。呼吸が穏やかで、光もやさしい。みんなの体温や動きだけが、部屋の空気をゆっくりとかきまぜている。
昼、パンが焼ける匂いが広がる。ミナが焼きたてをテーブルに置く。マヤは手でハートを作ってみせて、ニコッと笑う。ジンは顔をあげて、そっとミナにパンを渡す。ルカはギターをひざの上にのせて、指先で弦をつまびく。音は出さない。ただ、弦の手触りを確かめているようだった。沈黙の中で、みんなが「ここにいるよ」と伝えてくれる。ぼくはみんなのそばを歩きながら、ひとりずつの気配を確かめた。声がないだけで、世界はやさしくなる。誰も話さなくても、不思議と満たされていた。
午後、船長が本を読みながら居住区の窓際にいる。たまにページをめくる音だけが響く。みんなそれぞれの時間を過ごしているのに、空気はひとつにつながっている。ぼくは窓辺で丸くなり、眠りかけては起きて、またみんなの気配を感じていた。
夜、誰も話さないまま、ゆっくりと一日が終わる。ミナがぼくの背中をそっと撫でて、マヤが目を合わせて微笑む。ジンもルカも、静かな呼吸をくれる。今日は、「沈黙の祝日」。言葉がなくても、心は通じることを知った日。
おやすみ、静かなみんな。おやすみ、沈黙の祝日。
また、気配で会話する日がきますように。
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