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ぼんの宇宙日記(1日目)
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ぼくは猫のぼん。
今日、サニー号が発進した。 ぼくは操舵室のクッションに埋もれながら、窓の外を見ていた。
地球が、だんだん小さくなっていく。 青くて、丸くて、ちょっと寂しい。 草の匂いも、雨の音も、もう届かない場所へ行くんだって、ぼくは知っている。
でも、船長はぼくの頭をなでて「これからが本番だぞ、ぼん」と言った。 その声は、いつもよりちょっとだけ緊張していたけど、あったかかった。 ぼくはゴロゴロ鳴らして、彼の足にしっぽを巻きつけた。 それが、ぼくの「了解」のサイン。
発進のとき、船がぶるっと震えた。 クッションがずれて、ぼくはちょっとだけ飛んだ。 ゼロ重力って、ふわふわしていて気持ちいい。 でも、着地に失敗して、モニターの上に乗っちゃった。 航海士のミナが「ぼん!そこはダメ!」って叫んだけど、ぼくは知らんぷりした。 いたずらは、ぼくの挨拶みたいなものだから。
昼すぎ、人間たちは忙しそうだった。 ぼくは居住区をうろうろして、宇宙食の匂いを嗅いだ。 今日のメニューは「合成チキンと野菜のスチーム」。 チキンの匂いはまあまあだったけど、野菜はちょっと変な匂いだった。 地球のキャベツのほうが好き。
午後、船長がひとりで星図を見ていた。 ぼくはそっと近づいて、彼の膝の上に乗った。 彼は何も言わずに、ぼくの背中を撫でてくれた。 その手の温度が、地球の太陽みたいだった。 ぼくは目を閉じて、星のことを考えた。 猫だけの星。チュールが木になっている星。 風が吹くと、チュールが落ちてくる。 ぼくはそれを追いかけて、空を飛ぶ。 そんな夢を見た。
夜、操舵室のクッションに戻って、ぼくは丸くなった。 人間たちはまだ働いているけど、ぼくは今日もちゃんとここにいる。 星を見て、匂いを探して、夢を追いかける。 それが、ぼくの1日。
おやすみ、サニー号。おやすみ、地球。またね。
今日、サニー号が発進した。 ぼくは操舵室のクッションに埋もれながら、窓の外を見ていた。
地球が、だんだん小さくなっていく。 青くて、丸くて、ちょっと寂しい。 草の匂いも、雨の音も、もう届かない場所へ行くんだって、ぼくは知っている。
でも、船長はぼくの頭をなでて「これからが本番だぞ、ぼん」と言った。 その声は、いつもよりちょっとだけ緊張していたけど、あったかかった。 ぼくはゴロゴロ鳴らして、彼の足にしっぽを巻きつけた。 それが、ぼくの「了解」のサイン。
発進のとき、船がぶるっと震えた。 クッションがずれて、ぼくはちょっとだけ飛んだ。 ゼロ重力って、ふわふわしていて気持ちいい。 でも、着地に失敗して、モニターの上に乗っちゃった。 航海士のミナが「ぼん!そこはダメ!」って叫んだけど、ぼくは知らんぷりした。 いたずらは、ぼくの挨拶みたいなものだから。
昼すぎ、人間たちは忙しそうだった。 ぼくは居住区をうろうろして、宇宙食の匂いを嗅いだ。 今日のメニューは「合成チキンと野菜のスチーム」。 チキンの匂いはまあまあだったけど、野菜はちょっと変な匂いだった。 地球のキャベツのほうが好き。
午後、船長がひとりで星図を見ていた。 ぼくはそっと近づいて、彼の膝の上に乗った。 彼は何も言わずに、ぼくの背中を撫でてくれた。 その手の温度が、地球の太陽みたいだった。 ぼくは目を閉じて、星のことを考えた。 猫だけの星。チュールが木になっている星。 風が吹くと、チュールが落ちてくる。 ぼくはそれを追いかけて、空を飛ぶ。 そんな夢を見た。
夜、操舵室のクッションに戻って、ぼくは丸くなった。 人間たちはまだ働いているけど、ぼくは今日もちゃんとここにいる。 星を見て、匂いを探して、夢を追いかける。 それが、ぼくの1日。
おやすみ、サニー号。おやすみ、地球。またね。
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