ぼんの宇宙日記

ぼん

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ぼんの宇宙日記(2日目)

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2日目。 宇宙って、静かだ。 地球の朝は鳥の声がしていたけど、ここでは機械の音だけ。 でも、ぼくはもう少しだけ慣れてきた。 ゼロ重力でのジャンプも、昨日よりうまくできた。 今日は、ちゃんと着地できた。クッションの上に。

朝、船長が寝坊していた。 ぼくは彼の顔の上に乗って起こした。 「うっ…ぼん、重い…」って言われたけど、ぼくは気にしない。 朝ごはんの時間は、ぼくにとって大事だから。
そのあと、居住区の窓辺で星を眺めた。 遠くに、赤く光る星が見えた。 ちょっとだけ、チュールっぽい色だった。 あの星に、チュールの木があるかもしれない。 ぼくは、しっぽをふりふりしながら、じっと見ていた。

昼すぎ、ミナが泣いていた。 地球が恋しいみたい。 ぼくはそっと近づいて、彼女の膝の上に乗った。 彼女はびっくりしていたけど、すぐにぼくを抱きしめた。 「ぼん、ありがと…」って言ってくれた。 ぼくは何もしてない。ただ、そこにいただけ。 でも、それでいいんだと思う。

午後は、いたずらタイム。 ぼくは船長の靴を隠した。 彼は「またか…」って言いながら、笑っていた。 ぼくは、クッションの下からこっそり見ていた。 人間って、怒っているようで、笑っていることがある。 不思議だけど、ちょっと好き。

夜、ぼくは居住区の窓辺で眠った。 星が、静かに瞬いていた。 地球の匂いは、もう届かないけど、 ぼくはここにいる。 船長のそばに。サニー号の中に。 そして、夢の星を探している。

おやすみ、赤い星。おやすみ、ミナ。おやすみ、チュールの木。
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