ぼんの宇宙日記

ぼんの宇宙日記（9日目）

9日目。 今日は、探検はお休み。 ぼくは、サニー号の中でのんびり過ごした。

朝、船長が「今日はメンテナンス日だ」と言っていた。 みんな忙しそうだったけど、ぼくはソファの上で丸くなっていた。 ミナが「ぼん、今日は静かにしていてね」と言ったけど、 ぼくはその言葉を聞いて、わざとクッションを落とした。 いたずらは、ぼくの朝のルーティン。

昼、居住区のキッチンにこっそり忍び込んだ。 宇宙食の棚が少し開いていて、ぼくは鼻を突っ込んでみた。 「合成サーモン風味」のパックがあった。 匂いはまあまあだったけど、チュールには勝てない。 ぼくは、そっと棚を閉めて、何もなかったふりをした。

午後、船長がコーヒーを飲みながら星図を見ていた。 ぼくはその横に座って、星を眺めた。 今日は、遠くに小さな青い星が見えた。 名前も知らないけど、なんだか落ち着く色だった。 ぼくは、しっぽをふりふりしながら、静かに見ていた。

夕方、ミナがぼくに新しい首輪をつけてくれた。 「ぼん、これ通信機能付きだよ。迷子にならないようにね」 ぼくは、ちょっとだけ不満だった。 迷子になるのも、ぼくの楽しみなのに。 でも、首輪はふわふわしていて、悪くなかった。

夜、ぼくはソファの上で眠った。 星の光が窓から差し込んで、毛が少しだけ光っていた。 今日は、何も特別なことはなかった。 でも、それがよかった。 ぼくは、ここにいる。 それだけで、十分。

おやすみ、ソファ。おやすみ、青い星。また、明日はどんな日になるかな。