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ぼんの宇宙日記(14日目)
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14日目。 チュール星を離れて、ぼくたちはまた宇宙の海へ出た。 窓の外には、もうあのピンクの星は見えない。 昨日までそこにいたのに、もう“記憶”になった。 ちょっとだけ、さみしい。
朝、船長が「次の航路に入った」と言っていた。 ミナはエンジンの調整をしていて、倉庫から金属音が響いていた。 ぼくは操舵室のクッションで丸くなって、耳をふわっと立てた。 新しい星の気配はまだない。 でも、何か始まる気がする。 毛の先に、うすい予感みたいなものが浮かんだ。
昼、居住区でみんながお昼を食べている間、 ぼくは星図室で星を眺めた。 遠くに、きらきらした青い粒が見えた。 地球じゃない。チュール星でもない。 たぶん、まだ名前がない星。 ぼくはその星に“風の図書館”があるような気がした。 本のページをめくると、風が出て、物語に入れるんだ。 そんなの、あるといい。
午後、ミナがぼくの首輪をきれいにしてくれた。 「今度は、迷子になっても絶対見つけるからね」って言っていた。 ぼくは、ゴロゴロ鳴らして「それでも、ぼくは隠れると思うけどね」っていう返事をした。 彼女は笑っていた。 笑ってくれる人がいると、どこにいても居場所になる。
夜、船長がモニターの光を消して、「今日は休もう」と言った。 ぼくは、クッションの上で丸くなって、星を見ながら思った。 新しい夢を見よう。 チュールの木じゃなくてもいい。 しっぽの先に感じる風が、ちゃんと物語を運んできてくれるなら、それでいい。
おやすみ、新しい星。おやすみ、ぼくの次の夢。また、会えますように。
朝、船長が「次の航路に入った」と言っていた。 ミナはエンジンの調整をしていて、倉庫から金属音が響いていた。 ぼくは操舵室のクッションで丸くなって、耳をふわっと立てた。 新しい星の気配はまだない。 でも、何か始まる気がする。 毛の先に、うすい予感みたいなものが浮かんだ。
昼、居住区でみんながお昼を食べている間、 ぼくは星図室で星を眺めた。 遠くに、きらきらした青い粒が見えた。 地球じゃない。チュール星でもない。 たぶん、まだ名前がない星。 ぼくはその星に“風の図書館”があるような気がした。 本のページをめくると、風が出て、物語に入れるんだ。 そんなの、あるといい。
午後、ミナがぼくの首輪をきれいにしてくれた。 「今度は、迷子になっても絶対見つけるからね」って言っていた。 ぼくは、ゴロゴロ鳴らして「それでも、ぼくは隠れると思うけどね」っていう返事をした。 彼女は笑っていた。 笑ってくれる人がいると、どこにいても居場所になる。
夜、船長がモニターの光を消して、「今日は休もう」と言った。 ぼくは、クッションの上で丸くなって、星を見ながら思った。 新しい夢を見よう。 チュールの木じゃなくてもいい。 しっぽの先に感じる風が、ちゃんと物語を運んできてくれるなら、それでいい。
おやすみ、新しい星。おやすみ、ぼくの次の夢。また、会えますように。
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