RAY OF LIGHT【完全版】

結城朔夜

文字の大きさ
18 / 32
回想

*天秤

しおりを挟む
―――放課後。

いつもは章裕からの呼び出し用に使ってるLINEに俊からメッセージを送り、いつもの空き教室に全員が集まった。
普段は取り巻きと一緒にいる章裕だが、今日は珍しく一人だった。
―――丁度いい。
そう思っていると、章裕が話を切り出した。

「珍しいな。お前の用から呼び出すなんて。お友達も一緒だけど、何の用だ?」
「王様………相談したいことがあるのですが、良いですか?」
「何だよ」
「あの………。しばらくの間、専属従者の仕事を休ませてもらえないでしょうか………?」
「………」
「………勝手なことを言ってすみません。でも、今は体調が悪くって作業に支障が出かねないので………お願いします」
「俺たちからも、お願いします。どうか、少しだけでいいんです。俊を休ませてもらえませんか?」
「お願いします」
「………」

無言のままの章裕に、三人は頭を下げてもう一度「お願いします」と告げる。
どう答えようかと、章裕は腕を組み、親指をあごに当てて考え込むが、また何かを思いつき、にやりと口元を歪めた。

「いいぜ。ただし条件がある」
「………条件、ですか?」
「ああ。………これ、知られたくないんだろ?」
「………っ」
「ふっ。じゃあ、決まりだな。架山、今から出す条件を受けるんだったら、そのお願いを聞いてやっても良いぜ」
「………分かりました。何をすればいいんですか?」

章裕はポケットからスマホを取り出し、例の写真を匂わせて言った。
俊はそれに気付き身体をこわばらせるが、此処で拒否したら元も子もないと感じて受け入れることにした。

その条件とは………。

「架山。こいつらをその気にさせてみろよ」
「え………?」
「え?じゃねーよ。わかってるんだろ?最後までイカセられたら、その願いを聞いてやるって言ってるんだよ」
「っ!!」

その意味が分かり、俊は顔を青ざめた。
敦也と甲斐は章裕の言ってる意味が分からず困惑していると、俊が震えた声で「分かりました」と答え、ゆっくりとふたりに振り向いた。

「最初は………そうだな、広瀬にしてやれよ。何だったら、手伝ってやろうか?」

章裕は甲斐の後ろに回り込み、無理矢理椅子に座らせ両腕を後ろで縛ると「ほら、早くしろよ」と、俊を捲し立てた。

「王様、何を………?………俊?」
「………」

無言のまま、甲斐の前に立つ俊。
そして…。

「ごめん、甲斐………」

俊はゆっくりと甲斐に近づくと、肩に手を置き、甲斐の唇に自身のそれを重ねた。
そしてそのまま右手を下へと降ろしていき、ズボンのファスナーに手をかけた。

「「………っ!?」」

甲斐は驚き身をよじろうとするが、後ろ手に縛られていて抵抗出来ない。
敦也もまた、ビックリして止めに入ろうとするが、「手を出したら願い事はナシだ」と章裕に止められ、拳を握りながら目を逸らした。

その間にも、俊は行動し続けていた。
甲斐の舌を絡め取り、右手でスボンのファスナーを下ろし、性器を露わにさせるとそれをやんわりと掴んで、なでつけた。

「ふ………ん………」

口を塞がれ、反発できないで居る甲斐に、俊はさらに行為をエスカレートさせていく。
甲斐の両足の間に自身の脚を入れ、身体を密着させる。
暫くその体制のまま、口付けをし、やがて離れると、唾液が糸を引いて甲斐の口元に垂れた。

「俊………」
「………」
「もういい、それ以上はしないくていい。無理するな…」
「………」

しかし俊はやめようとせずそのまま跪くと、今度は甲斐の性器を口に含み、顔をしかめつつも舌を這わせていく。

「馬鹿っ!もうやめろって!!」

甲斐は制止するも、俊はやめようとしない。
その様子をスマホのカメラで撮影しながらにやにやと笑う章裕。

「いいぞ架山、もっとやってやれっ!」

野次を飛ばす章裕に、俊はさらに刺激を与え続けた。

湿った音が響く。
次第に甲斐の表情に、焦りが見え始めた。

「くっ………」
「アレアレ?もしかして、感じちゃってる?!」

章裕はニヤリと笑いながら、スマホのカメラを近づけた。
甲斐は俊にひたすら「止めろ」と制すが、章裕が煽ると俊は止めようとせずさらに刺激を与え続ける。
流石にやばくなってきた甲斐は、下唇を噛み締めながら果ててしまう。
そして俊は、甲斐が吐き出したものを口に含みきれずに噎せていた。

「あははっ!やっぱ最高だぜ、架山!」

章裕は大いに喜び、録画したその映像を再生させて敦也に見せ「ほら、良い感じに撮れてるだろ?」と見せびらかしていた。
敦也は何も出来なかった自分を悔やみ、拳を握りながら歯を食いしばる。

俊と甲斐はそれぞれ肩で息をしながら、俯いていた。

「ははっ、いいぜ。これでしばらくの間は自由だ。愉しませてくれてありがとな!!」

そう言って満足した章裕は、徐に空き教室から出て行った。
その後、俊が甲斐の両腕を縛っていた紐を解き、解放させると「ごめん………」と涙声で謝り、走り去っていった。
残された甲斐と敦也は、暫く動けず、その場に佇んでいた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...