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第17話
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「で、でも…、大司教さま…。いくら馬車を飛ばしても、二日や三日で行ける距離ではありません。それに、たとえ、間に合ったとしても…、わたしには、それほどの数の魔物を退ける力はありません…」
アンナさんは、声を震わせた。
「さすがに、オレでもきついぜ。あそこじゃあ、『魔物の森』からいくらでも湧いてきやがるからな」
ケンイチさんですら、ためらっている。
本来は『数』で対抗する必要があるのだろう。
そもそも、派遣された王国軍が少なすぎたのかもしれない。
いや。これもまた、権力争いの一端か。
オレが、口を挟める話じゃない。
重苦しい沈黙が続いた。
「ナニ言ってんの?」
その時、セーラが首をかしげた。
「たかが魔物でしょ。ジュンくんさえいれば、みんな逃げ出すに決まってるんじゃないの?」
「とうぜんですニャ。ドラゴンの群れでも来たかと思って、みんな逃げ出しますニャ」
しらっとした顔で、ライムが言った。
「てことは。昨夜のとんでもない魔力の波動は、使徒さまの仕業かい。年寄りには、なかなかキツイものがあるさね。もうすこし自重してもらえんかね」
ため息混じりに、ばあさんが言った。
「ナニ言ってやがる。アレがキツくなかった奴なんていねえよ」
「おや、勇者さまでもかい…」
「ああ、歳なんぞ関係ねえ。今回は、しかたがねえとしても、次からは、気をつけたほうがいいな」
うんうん…と、みんなで、うなずいている。
__くっ
なんでココで、オレがディスられねばならんのか…
さすがに、申し訳ないと思ったのだろう。
「あれは、わたしが思わず抱きついてしまったせいなんです」
聖女セシリアが、オレをかばってくれたが…。
「ふーーんだ。聖女セシリアの、ちっちゃなおっ○いを押しつけられたくらいで昇天しちゃうなんて!ジュン君ってば、情けないにもほどがあるよ!毎晩、ボクのこと抱いて寝てるのにさ!」
…セーラの爆弾発言で、ぶち壊しになった。
もちろん、昇天などしていないが、隠蔽障壁を破られたのは事実。
毎晩、抱いてなどいないが、抱き枕と勘違いしたことがないわけでもない。
オレは、言い訳したい気持ちに、ぐっと耐えた。
こういうケースでは、言い訳が、さらに傷を広げることになりかねない。
「でも、どうやってミルフィール領まで行くかねえ…。セーラは、馬車の手配まで禁じられてるし…」
魔物の氾濫は、オレが行けば、何とかなるのかもしれない。
しかし、この世界には、飛行機も無ければ、新幹線もないのだ。
「…うん?まてよ。この家には、車庫があったよな。もしかして、自動車もあるのか?」
ケンイチさんが、車庫のことを思い出した。
『庭付き一戸建て住宅』なのだ。車庫くらいついている。
「そう言えば、ありましたニャ!大神さまたちが、毎晩、遊ん…け、研究してましたニャ!『男神のロマン!』とか言って、魔…、神改造したはずですニャ!」
__神改造?
聞いてないぞ。
「なら、それで決まりだ。馬なんぞ、まったく比較にもならねえ。あっという間に、ミルフィーユに着いちまうぜ!」
車庫は、地下にある。実質、一階だけど。
階段を降りると、だだっ広い車庫に出た。
たしかに、白いワンボックス・カーがあった。
神改造したわりには、見かけは、ごくふつうだった。
ばあさんが、車のとなりのスペースを指差して言った。
「『転移魔法陣』まであるとは、さすが、『使徒』さまの家だねえ…」
__転移魔法陣?
ナニソレ?
アンナさんは、声を震わせた。
「さすがに、オレでもきついぜ。あそこじゃあ、『魔物の森』からいくらでも湧いてきやがるからな」
ケンイチさんですら、ためらっている。
本来は『数』で対抗する必要があるのだろう。
そもそも、派遣された王国軍が少なすぎたのかもしれない。
いや。これもまた、権力争いの一端か。
オレが、口を挟める話じゃない。
重苦しい沈黙が続いた。
「ナニ言ってんの?」
その時、セーラが首をかしげた。
「たかが魔物でしょ。ジュンくんさえいれば、みんな逃げ出すに決まってるんじゃないの?」
「とうぜんですニャ。ドラゴンの群れでも来たかと思って、みんな逃げ出しますニャ」
しらっとした顔で、ライムが言った。
「てことは。昨夜のとんでもない魔力の波動は、使徒さまの仕業かい。年寄りには、なかなかキツイものがあるさね。もうすこし自重してもらえんかね」
ため息混じりに、ばあさんが言った。
「ナニ言ってやがる。アレがキツくなかった奴なんていねえよ」
「おや、勇者さまでもかい…」
「ああ、歳なんぞ関係ねえ。今回は、しかたがねえとしても、次からは、気をつけたほうがいいな」
うんうん…と、みんなで、うなずいている。
__くっ
なんでココで、オレがディスられねばならんのか…
さすがに、申し訳ないと思ったのだろう。
「あれは、わたしが思わず抱きついてしまったせいなんです」
聖女セシリアが、オレをかばってくれたが…。
「ふーーんだ。聖女セシリアの、ちっちゃなおっ○いを押しつけられたくらいで昇天しちゃうなんて!ジュン君ってば、情けないにもほどがあるよ!毎晩、ボクのこと抱いて寝てるのにさ!」
…セーラの爆弾発言で、ぶち壊しになった。
もちろん、昇天などしていないが、隠蔽障壁を破られたのは事実。
毎晩、抱いてなどいないが、抱き枕と勘違いしたことがないわけでもない。
オレは、言い訳したい気持ちに、ぐっと耐えた。
こういうケースでは、言い訳が、さらに傷を広げることになりかねない。
「でも、どうやってミルフィール領まで行くかねえ…。セーラは、馬車の手配まで禁じられてるし…」
魔物の氾濫は、オレが行けば、何とかなるのかもしれない。
しかし、この世界には、飛行機も無ければ、新幹線もないのだ。
「…うん?まてよ。この家には、車庫があったよな。もしかして、自動車もあるのか?」
ケンイチさんが、車庫のことを思い出した。
『庭付き一戸建て住宅』なのだ。車庫くらいついている。
「そう言えば、ありましたニャ!大神さまたちが、毎晩、遊ん…け、研究してましたニャ!『男神のロマン!』とか言って、魔…、神改造したはずですニャ!」
__神改造?
聞いてないぞ。
「なら、それで決まりだ。馬なんぞ、まったく比較にもならねえ。あっという間に、ミルフィーユに着いちまうぜ!」
車庫は、地下にある。実質、一階だけど。
階段を降りると、だだっ広い車庫に出た。
たしかに、白いワンボックス・カーがあった。
神改造したわりには、見かけは、ごくふつうだった。
ばあさんが、車のとなりのスペースを指差して言った。
「『転移魔法陣』まであるとは、さすが、『使徒』さまの家だねえ…」
__転移魔法陣?
ナニソレ?
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