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俺に声をかけてきたその相手。それは、ハスキーみたいなキリッとした顔立ちとアイスブルーの虹彩に、サモエドみたいなモッフモフの毛並みがとっても素晴らしい、真っ白い毛皮を持った犬っぽい男の獣人だった。警戒心も顕な態度を一変させ目をキラキラさせ両手を組み合わせて、恋する乙女みたいなポーズを取る俺が余程おかしかったのか、男は犬の顔でも分かるくらい面白がった笑みを浮かべた。
「違う違う、犬じゃなくて狼な。フンフン、成程。邪神の神子は確かに、噂通り俺達みたいに獣の姿を取っている神の一族の見た目が大好きなんだな」
「待って!? この世界の神様の一族って、やっぱみんな獣人なん!?」
「えっと、じゅうじん? が何か分からないが、神の一族は誰しもが獣の特徴を体に持ってるぞ。獣の頭とか、尻尾とか、毛皮とか羽とか牙とか」
「何それ……最高かよー!」
地面に膝を着き両腕をガッツポーズの感じで高々と天に掲げ、俺は勝利の雄叫びを上げる。薄々そうじゃないかと思ってはいたがやはり、神様の一族は尽く獣人とかしかもかなりのケモ度とか、何それ俺得過ぎるやんけ! という事はこのままこの世界に居座り続けたら今回みたいに、邪神とはまた別種の獣人とも会えるんじゃ……。決めた! もう俺絶対に帰らない! 元々帰る気なかったけど、ますます帰る気なくなった!!! いきなりその場に崩れ落ちて叫び始めた俺に流石に白狼の獣人も引き気味だが、それでも溢れる好奇心は抑えられないようだ。いつでも逃げられるように警戒しつつも、俺のそばに近づいて話しかけてきた。小柄な方は、その場に留まったままその様子を心配そうに見ている。
「なんか……聞いてた以上に神の一族狂いなんだな……。親父直々に邪神と1番縁を深められそうな奴を、態々異世界くんだりまで含めて探して頑張って連れてきたらしいけど……これはちょっと……」
「親父さんが頑張って俺を探してくれたって事は……!」
「そ、大体察してると思うけど、俺は愛とか調和とかを司る神の一族の一員な。親父がまだ神として現役だから今の俺はまだ御子神の1柱でしかないけど、行く行くは次代の神になる予定。ここの邪神とは昔っからの知り合いで、親友兼幼馴染みってやつだ」
「ぅわーい! 邪神きゅんと俺の縁を繋いでくれたのはあなたの一族だったか! 大感謝だー! ほんっっっとうに、有難うっ!!!」
「ちょ、うるさっ!」
今度は大声で感謝の言葉を紡ぎながら土下座をして仰ぎ始める俺に、今度こそ狼獣人はドン引きだ。気持ちの悪い足が沢山ある名前のよく分からないコチャコチャした動くのが早くて黒光りするキモい虫を見るみたいな目をこっちに向けてくる。しかし、俺はそんなの当然一切お構いなし! だってこの狼獣人の一族の力のお陰で俺はこの世界に召喚して貰えて、あのクールビューティーな邪神と縁を結べたんだぜ? これは! 感謝! するしかないっ!
「マジでそっちの一族には毎日感謝してるんだって! どっちの方角に住んでるか周りに聞いて、毎晩寝る前にそっちの方角に五体投地で感謝の祈りを捧げてるくらいには!」
「最近ここら辺からやけに強くて粘ついた感謝の念を飛ばしてきてたのお前だったのかよ!?」
「有難うな、本当に有難うな! 粘ついてる感謝の念は嫌か? だったら何貰ったら嬉しい? 金? 権力? 命?」
「全部足りてるから要らんわ! いいからそれ以上俺に近づいてくるな! ただただ純粋に、生理的に受け付けられないくらい気色悪い! なんか本能が拒否する!」
気色悪いなんて失礼な! 俺はこれでも元の世界では整った顔立ちって事で通ってたんだぞ! この世界での価値観は知らんから、今の自分の見た目に対する周囲の評価はぶっちゃけよく分からんけど! それでも、初対面の相手に人に気色悪いなんて言っちゃ駄目なのは分かる! 言われるだけの事をしてる自覚があるからまあなんとも言えんのだけども! でもいくらキモがられても止められない! だってそれくらい邪神と縁を結んで貰えたのが嬉しいんだから! ああ、嬉し過ぎて背中に翼が生えてそのまま天まで飛んでっちゃえそう! そうしてルンルンララルン、と上機嫌の俺を見て、狼の獣人と同じくドン引きしていた小柄な方がボソリと呟く。
「なんか、異世界から呼び寄せた邪神の神子がもの凄ぉーく骨の髄から神の一族狂いだって噂は、本当だったのね……」
「噂?」
「ああ、世界中の神に仕える神官達の間で噂になってるぜ。『異世界から呼び寄せた邪神の神子は、神の一族の証である獣の特徴が大好きで、その節操のなさはあの黒猫の見た目を持つ邪神にすら付き纏う程だ』って」
なんじゃそりゃ! 俺のケモナーっぷりが全世界を股にかけて噂になってんの? あらら、それはまた……。いや、別に守秘義務契約とかは結んでないし、人の口に戸は立てられないって言うくらいだ。ただでさえ俺は物珍しい異世界人なんだし、噂するなって方が無理なんだろう。でも、だからってそんな世界中で噂の的になるくらいケモナーってこの世界では珍しい訳? 世界だって広いんだし、絶対こっちにも1人くらいは居るでしょ、ケモナー。
あーでも、この世界では獣人=神様そのものなのか。そう考えると、信仰対象だしそれに萌えろってのも少し無理な話なのかも。神様が直に目で見えて存在を感じられる分信仰心も厚いだろうし、俺の故郷である日本みたいに、神も仏も一緒くたにキャラ化して漫画やらゲームやらにしてコンテンツ化する方がイレギュラーなんだろう。つーか、今の台詞の中でそれよりも気になる……と言うより聞き捨てならない言葉があるぞ。
「おい! なんだよその『あの黒猫の見た目を持つ邪神にすら』って! そのすらって言い方だと、まるで邪神きゅんが普通は誰にも好きになって貰えないくらい倦厭されてるみたいじゃねぇか!? 失礼な言い方をするな! 邪神きゅんはな、この世界で1番プリティーラブリーマーベラスなんだぞ!? そんな事も分からないなんて、この世界の価値判断の基準は狂ってるのか!?」
「いや、これは神官達が勝手に噂してる言葉を口にしただけで、別に私達が思っている訳じゃ」
「だとしても! というか、思ってないのなら尚更! 他人に流されて失礼な事を言うな!」
邪神の悪口を言うのなら、いくらキューティーな白狼獣人が相手でも許さんぞ!? 本当にこの世界の人間はどうかしてる奴等ばっかだ! 獣人の良さが分からないのはまあ仕方がない。そこは何とか譲ろう。獣人と神様が=で繋がってしまっていて、神への信仰が厚いみたいだからな。こればっかりは致し方ない。でも、それと同じでいくら黒猫が不吉なものだという固定観念があるとは言え、邪神きゅんが遠巻きにされるのは全っ然納得がいかない!
あのポワポワの黒毛を見てもなんとも思わないのか!? 深い翠色の美しいあの瞳! 吊り目がちで魅力的な猫目で見られただけで、興奮で鼻血出るだろ!? 神秘的な三角お耳に柔らかそうで靱やかな尻尾! ああ、それ等がこの世に存在しているという事実を考えるだけで、昇天しそうだ! この良さが分からないなんて、もういっそ生きてる意味がないと断言してもいいくらいだと俺は思うんだがね!?
「本当に……言葉の通り私達神の一族に対して愛が爆発しているわね、彼」
「そうだな……これ、俺達神の一族全員に対してこうなのか? 本当にあの邪神に近づけていい人種なのかよ。マジで親父、選ぶ奴間違ったんじゃ……」
若干失礼な会話が聞こえてきたが、気にしなーい。今俺の頭の中は思い出して浮かべた邪神の事で一杯だ。ああ、ちょっと考えてただけでまた彼に会いたくなってきた。邪神の素晴らしさはその見た目の愛らしさだけに留まらず中身もとても素晴らしいのだが……。まあ、黒猫の見た目だけを上げて彼を遠ざけるここの人間達には理解できまい。本当に愚かしい事だ。邪神の真の素晴らしさは、黒い毛皮に覆われたその中身にあるってのに!
一目見て惹かれても、接する内にその性格や考え方で幻滅して心が離れる事なんていくらでもある。でも、邪神の場合はその逆。関われば関わる程に俺は彼に惹かれていく。見た目を理由に足踏みする奴等には到底分からないだろうし、こっちも理解できそうにない相手には教えてやる気は更々ないがね! 邪神の魅力は全員に知って欲しいが、だからって端から理解する気のない相手にまで構ってなんかいられないぜ! 邪神を不必要な程に怖がる不届き者なんか、素敵な彼に近づく資格はない!
「ねえ、この人……だから、全然……」
「確かにそれは……訳には……」
俺の目の前で俺に隠す事もなくこちらに聞こえないようにだけ気をつけて、2人は何事かをコソコソと話している。何か相談でもしているらしい。別にそんな彼等の態度を見て失礼な事をと殊更腹を立てたりはしなかったが、気を使うのが上手い邪神ならこんな不躾な事はしなかったろうな、とは思ってしまう。彼は本当に優しいから、荒っぽい対応をしながらもその実俺みたいなのにも丁寧に接してくれる。
志尊の存在である神の一族の一員として育った傲慢さというものが、邪神には全くない。育ちや扱われ方も関係していない事はなかろうが、それでもあの思慮深さと気遣いは彼自身のものだ。ああ、今日は忙しいらしいからもう無理だとは分かっているが、邪神に会いたい。会って素っ気ない風に見えてその実思い遣り深い彼の心を感じたかった。そうしてウットリと邪神に思いを馳せる俺を、2対の瞳が冷ややかに見つめているのだった。
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「何それ……最高かよー!」
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「ぅわーい! 邪神きゅんと俺の縁を繋いでくれたのはあなたの一族だったか! 大感謝だー! ほんっっっとうに、有難うっ!!!」
「ちょ、うるさっ!」
今度は大声で感謝の言葉を紡ぎながら土下座をして仰ぎ始める俺に、今度こそ狼獣人はドン引きだ。気持ちの悪い足が沢山ある名前のよく分からないコチャコチャした動くのが早くて黒光りするキモい虫を見るみたいな目をこっちに向けてくる。しかし、俺はそんなの当然一切お構いなし! だってこの狼獣人の一族の力のお陰で俺はこの世界に召喚して貰えて、あのクールビューティーな邪神と縁を結べたんだぜ? これは! 感謝! するしかないっ!
「マジでそっちの一族には毎日感謝してるんだって! どっちの方角に住んでるか周りに聞いて、毎晩寝る前にそっちの方角に五体投地で感謝の祈りを捧げてるくらいには!」
「最近ここら辺からやけに強くて粘ついた感謝の念を飛ばしてきてたのお前だったのかよ!?」
「有難うな、本当に有難うな! 粘ついてる感謝の念は嫌か? だったら何貰ったら嬉しい? 金? 権力? 命?」
「全部足りてるから要らんわ! いいからそれ以上俺に近づいてくるな! ただただ純粋に、生理的に受け付けられないくらい気色悪い! なんか本能が拒否する!」
気色悪いなんて失礼な! 俺はこれでも元の世界では整った顔立ちって事で通ってたんだぞ! この世界での価値観は知らんから、今の自分の見た目に対する周囲の評価はぶっちゃけよく分からんけど! それでも、初対面の相手に人に気色悪いなんて言っちゃ駄目なのは分かる! 言われるだけの事をしてる自覚があるからまあなんとも言えんのだけども! でもいくらキモがられても止められない! だってそれくらい邪神と縁を結んで貰えたのが嬉しいんだから! ああ、嬉し過ぎて背中に翼が生えてそのまま天まで飛んでっちゃえそう! そうしてルンルンララルン、と上機嫌の俺を見て、狼の獣人と同じくドン引きしていた小柄な方がボソリと呟く。
「なんか、異世界から呼び寄せた邪神の神子がもの凄ぉーく骨の髄から神の一族狂いだって噂は、本当だったのね……」
「噂?」
「ああ、世界中の神に仕える神官達の間で噂になってるぜ。『異世界から呼び寄せた邪神の神子は、神の一族の証である獣の特徴が大好きで、その節操のなさはあの黒猫の見た目を持つ邪神にすら付き纏う程だ』って」
なんじゃそりゃ! 俺のケモナーっぷりが全世界を股にかけて噂になってんの? あらら、それはまた……。いや、別に守秘義務契約とかは結んでないし、人の口に戸は立てられないって言うくらいだ。ただでさえ俺は物珍しい異世界人なんだし、噂するなって方が無理なんだろう。でも、だからってそんな世界中で噂の的になるくらいケモナーってこの世界では珍しい訳? 世界だって広いんだし、絶対こっちにも1人くらいは居るでしょ、ケモナー。
あーでも、この世界では獣人=神様そのものなのか。そう考えると、信仰対象だしそれに萌えろってのも少し無理な話なのかも。神様が直に目で見えて存在を感じられる分信仰心も厚いだろうし、俺の故郷である日本みたいに、神も仏も一緒くたにキャラ化して漫画やらゲームやらにしてコンテンツ化する方がイレギュラーなんだろう。つーか、今の台詞の中でそれよりも気になる……と言うより聞き捨てならない言葉があるぞ。
「おい! なんだよその『あの黒猫の見た目を持つ邪神にすら』って! そのすらって言い方だと、まるで邪神きゅんが普通は誰にも好きになって貰えないくらい倦厭されてるみたいじゃねぇか!? 失礼な言い方をするな! 邪神きゅんはな、この世界で1番プリティーラブリーマーベラスなんだぞ!? そんな事も分からないなんて、この世界の価値判断の基準は狂ってるのか!?」
「いや、これは神官達が勝手に噂してる言葉を口にしただけで、別に私達が思っている訳じゃ」
「だとしても! というか、思ってないのなら尚更! 他人に流されて失礼な事を言うな!」
邪神の悪口を言うのなら、いくらキューティーな白狼獣人が相手でも許さんぞ!? 本当にこの世界の人間はどうかしてる奴等ばっかだ! 獣人の良さが分からないのはまあ仕方がない。そこは何とか譲ろう。獣人と神様が=で繋がってしまっていて、神への信仰が厚いみたいだからな。こればっかりは致し方ない。でも、それと同じでいくら黒猫が不吉なものだという固定観念があるとは言え、邪神きゅんが遠巻きにされるのは全っ然納得がいかない!
あのポワポワの黒毛を見てもなんとも思わないのか!? 深い翠色の美しいあの瞳! 吊り目がちで魅力的な猫目で見られただけで、興奮で鼻血出るだろ!? 神秘的な三角お耳に柔らかそうで靱やかな尻尾! ああ、それ等がこの世に存在しているという事実を考えるだけで、昇天しそうだ! この良さが分からないなんて、もういっそ生きてる意味がないと断言してもいいくらいだと俺は思うんだがね!?
「本当に……言葉の通り私達神の一族に対して愛が爆発しているわね、彼」
「そうだな……これ、俺達神の一族全員に対してこうなのか? 本当にあの邪神に近づけていい人種なのかよ。マジで親父、選ぶ奴間違ったんじゃ……」
若干失礼な会話が聞こえてきたが、気にしなーい。今俺の頭の中は思い出して浮かべた邪神の事で一杯だ。ああ、ちょっと考えてただけでまた彼に会いたくなってきた。邪神の素晴らしさはその見た目の愛らしさだけに留まらず中身もとても素晴らしいのだが……。まあ、黒猫の見た目だけを上げて彼を遠ざけるここの人間達には理解できまい。本当に愚かしい事だ。邪神の真の素晴らしさは、黒い毛皮に覆われたその中身にあるってのに!
一目見て惹かれても、接する内にその性格や考え方で幻滅して心が離れる事なんていくらでもある。でも、邪神の場合はその逆。関われば関わる程に俺は彼に惹かれていく。見た目を理由に足踏みする奴等には到底分からないだろうし、こっちも理解できそうにない相手には教えてやる気は更々ないがね! 邪神の魅力は全員に知って欲しいが、だからって端から理解する気のない相手にまで構ってなんかいられないぜ! 邪神を不必要な程に怖がる不届き者なんか、素敵な彼に近づく資格はない!
「ねえ、この人……だから、全然……」
「確かにそれは……訳には……」
俺の目の前で俺に隠す事もなくこちらに聞こえないようにだけ気をつけて、2人は何事かをコソコソと話している。何か相談でもしているらしい。別にそんな彼等の態度を見て失礼な事をと殊更腹を立てたりはしなかったが、気を使うのが上手い邪神ならこんな不躾な事はしなかったろうな、とは思ってしまう。彼は本当に優しいから、荒っぽい対応をしながらもその実俺みたいなのにも丁寧に接してくれる。
志尊の存在である神の一族の一員として育った傲慢さというものが、邪神には全くない。育ちや扱われ方も関係していない事はなかろうが、それでもあの思慮深さと気遣いは彼自身のものだ。ああ、今日は忙しいらしいからもう無理だとは分かっているが、邪神に会いたい。会って素っ気ない風に見えてその実思い遣り深い彼の心を感じたかった。そうしてウットリと邪神に思いを馳せる俺を、2対の瞳が冷ややかに見つめているのだった。
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