What is this?

三本木らい

文字の大きさ
10 / 15

10

しおりを挟む
 この日から2カ月、毎週、日曜日、外デートを重ねた。遊園地、水族館、映画、海、山、夜景の見えるレストラン、エトセトラ。エトランゼ and more......
 水族館や映画館の暗がりで手をつないだり花火大会の出店で林檎飴一緒に食べたり動物園でオリジナルのゴリラのキーホルダーをお揃いで買ったりゲーセンのクレーンゲームや格闘ゲームで白熱したりした。
 とにかく顔のいいスマートな男とのデートは男同士だと忘れるくらい楽しくて、胸が高鳴ってドキドキして。
 彼はよく街でスカウトされた。女の子の視線は彼に集まる。隣にいる僕は鼻高々だ。
 自分のことが信じられない。誰のことも信じられない。そんな僕にとって俊明は太陽で、彼といるとどんより霞がかったモノクロで薄暗い光景がカラフルになって、僕にたくさんの感情を、胸のトキメキを教えてくれた。いつも吸ってる空気さえ新鮮に感じて。俊明の学ランの第2ボタンを奪った後輩がどこかにいることを想像すると、胸がはちきれそうに締め付けられて。俊明がいることが僕の生命線でありLIFE LINEであり、栄養であり、僕の生きる理由で。もしも俊明に身寄りがないのであれば、本気で看取りたいくらい。軽いキスどまりで体の関係を我慢してくれてるのがうれしくって愛されていることが実感できた。闇を照らすひとすじの光だった。エターナルに続きますように……と本気で願った。エターナルラブforever......to be continued......
 俊明、僕を見つけてくれてありがとう、選んでくれてありがとう。

 京都旅行では、久しぶりに一戦を交えた。美しい紅葉に見向きもせずそっちのけでホテルの中で「いっぱいして」と、えっちして体がとろけそうに気持ちよくって俊明のも終始ビンビンで何回も中出ししてくれて
「赤ちゃんできちゃう」なんて叫んで、俊明も「いっぱい作ろう。俺の子供産んでくれ」叫んでわたしに体を押し付けて、揺さぶって
「産んでよ。俺の子供、一緒に育てよう」
「赤ちゃん欲しい」
「ふたりでいれば悲しみは半分になり、喜びは2倍になる」
「病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も」
「愛し敬い慈しむ事を誓います」
「幸せ。幸せだよっ」
「世界でふたりだけみたいな気分。ふたりならどこに置き去りにされてもパラダイス」
「きみとならどこへでも行けそう。無敵で百人力」
 わたしたちの濃密な時間。愛を育む大切なトキ。

 京都旅行のお土産のキーホルダーをスーパーのレジのバイトの佐々木さんに渡した時、彼女に告白された。彼氏がいるからと断ったら、ホモだと他の同僚にバラされ、噂が回り、居心地が悪くなりバイトを辞めた。
 自分の迂闊さが憎い。
 女性はすぐ人に言い触らす。忘れてた。
 嫌だわ。俊明に愛されて浮かれて平和ボケしてたみたい。
 
 バイトを辞めたことを俊明の家のダイニングテーブルに座ってお茶を飲んでいた俊明に報告すると「じゃあもっといっぱい一緒にいられるね」と言ってきたので腹が立ったので「わたし女の子じゃないんだけどな」俊明に言うと「わかってるよ」
 時刻は夕方、僕はせっせと白いエプロンを裸の上につけて肉じゃがをことこと煮込んでいた。裸エプロン……ここの所、夜がご無沙汰で、マンネリなのかな……と今週はサプライズweekと決めた。いじらしい若妻ってこんな感じかな。
 それで裸エプロン。趣味ではないが喜ばせたくって。
 コンロで火加減を調整していると後ろから、俊明がお尻をそっと揉んできた。
「アッうんっ……お料理してるんだからやめて」
「ええやん。ええやん。裸にエプロンつけて全部丸出しにしてるのそっちやん」
「うっうん。俊明を喜ばせたくて」
「変なかっこして誘ってくれてありがと。女の子はこんなことやってくれないよ。こんなかわいいおちんちんだってついてないし」
 背後から、僕の皮かむりのちっこい性器に手をのばし、フェザータッチで撫でた。泉が湧き出るように濡れた。
「ふぅっ」
 後ろからしごいてきて
「イッてるとこ見たい」
「見世物じゃないんだから」
「たくさん出して」
 ウィスパーボイスで耳元で煽ってくるから、なんかたまらなくなって、なんか、もう、ちょっと、僕の粗末なモノをめちゃくちゃ激しく手コキされた。僕は危ないから、コンロの火をとめた。
「ふざけて裸エプロンつけたのに」
「悪ふざけのつもりだったんだろ。こんな恰好をした方が悪い」
「似合ってないもん」
「確かに。ただの変態だな」
「変態じゃない。女の子になりたい。お嫁さんにして。お嫁さんになりたい」
「こんなんぶらさげてよく言うよな」
「うっんっ」
 僕の怒張をしごきたおされて、僕は射精感を我慢できずに、下を向いて、悲しくなりながら、どろっとした白い液体が搾りだされるのを見た。チンコから白濁がこぼれて、卸したての白いエプロンを飛沫が汚す。僕のチンコを彼が操縦して白い糸を引きながら白いエプロンのキャンバスに♡の絵をチンコでデコレーションした。なされるがまま僕は彼の体に体を預けた。
「いっぱい出たね。ちょっと興奮してきた」
 ベッドに手をひく。彼は、ベッドサイドのチェストから、ローションを取り出した。僕は発見した。そこには、山盛りあったコンドームがひのひとつも見当たらなかった。僕には一回も使われたことのないそれが忽然と消失していた。誰に使ったのか。あんなにたくさんあったのに。
 ベッドに押し倒されそうになったが、すんでのところでよける。
「ごめん。用事、思い出したから帰るね」
 ベッドの上になっがーい金色の一本の髪の毛が落ちてるのも今、発見しちゃったし。
「ごめん。帰るね。ほんとごめんね。肉じゃが、食べてね」
「ふっざけんなよ。そういう雰囲気じゃん」
「ごめんごめん。本当に用事あるんだ。嘘じゃないよ」
 彼の顔も見ず、エプロンを投げ出し、さっさと着替えて、すぐさま彼の家をあとにした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

イケメン大学生にナンパされているようですが、どうやらただのナンパ男ではないようです

市川
BL
会社帰り、突然声をかけてきたイケメン大学生。断ろうにもうまくいかず……

美形な幼馴染のヤンデレ過ぎる執着愛

月夜の晩に
BL
愛が過ぎてヤンデレになった攻めくんの話。 ※ホラーです

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

経理部の美人チーフは、イケメン新人営業に口説かれています――「凛さん、俺だけに甘くないですか?」年下の猛攻にツンデレ先輩が陥落寸前!

中岡 始
BL
社内一の“整いすぎた男”、阿波座凛(あわざりん)は経理部のチーフ。 無表情・無駄のない所作・隙のない資料―― 完璧主義で知られる凛に、誰もが一歩距離を置いている。 けれど、新卒営業の谷町光だけは違った。 イケメン・人懐こい・書類はギリギリ不備、でも笑顔は無敵。 毎日のように経費精算の修正を理由に現れる彼は、 凛にだけ距離感がおかしい――そしてやたら甘い。 「また会えて嬉しいです。…書類ミスった甲斐ありました」 戸惑う凛をよそに、光の“攻略”は着実に進行中。 けれど凛は、自分だけに見せる光の視線に、 どこか“計算”を感じ始めていて……? 狙って懐くイケメン新人営業×こじらせツンデレ美人経理チーフ 業務上のやりとりから始まる、じわじわ甘くてときどき切ない“再計算不能”なオフィスラブ!

【完結】かわいい美形の後輩が、俺にだけメロい

日向汐
BL
番外編はTwitter(べったー)に載せていきますので、よかったらぜひ🤲 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 過保護なかわいい系美形の後輩。 たまに見せる甘い言動が受けの心を揺する♡ そんなお話。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 【攻め】 雨宮千冬(あめみや・ちふゆ) 大学1年。法学部。 淡いピンク髪、甘い顔立ちの砂糖系イケメン。 甘く切ないラブソングが人気の、歌い手「フユ」として匿名活動中。 【受け】 睦月伊織(むつき・いおり) 大学2年。工学部。 黒髪黒目の平凡大学生。ぶっきらぼうな口調と態度で、ちょっとずぼら。恋愛は初心。

ヤンデレ執着系イケメンのターゲットな訳ですが

街の頑張り屋さん
BL
執着系イケメンのターゲットな僕がなんとか逃げようとするも逃げられない そんなお話です

【完結】エデンの住処

社菘
BL
親の再婚で義兄弟になった弟と、ある日二人で過ちを犯した。 それ以来逃げるように実家を出た椿由利は実家や弟との接触を避けて8年が経ち、モデルとして自立した道を進んでいた。 ある雑誌の専属モデルに抜擢された由利は今をときめく若手の売れっ子カメラマン・YURIと出会い、最悪な過去が蘇る。 『彼』と出会ったことで由利の楽園は脅かされ、地獄へと変わると思ったのだが……。 「兄さん、僕のオメガになって」 由利とYURI、義兄と義弟。 重すぎる義弟の愛に振り回される由利の運命の行く末は―― 執着系義弟α×不憫系義兄α 義弟の愛は、楽園にも似た俺の住処になるのだろうか? ◎表紙は装丁cafe様より︎︎𓂃⟡.·

処理中です...