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5 心の爆弾
動揺
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小沼さんがふたたび窓際に行き、能勢さんとおしゃべりを始めた。と、そのタイミングで湖さんが席を立って彼女たちの方へと近づいていった。そして湖さんは小沼さんに話しかけた。きっと彼女は小沼さんに話しかけるタイミングをずっと伺っていたのだろうと思う。
「梨乃、ちょっと一緒にトイレに行かない?」
「ん?いいよ。ちょっと、菜々。待ってて」
能勢さんの本名は能勢菜々子である。女子からは菜々と呼ばれている。
能勢さんは首を縦に振った。そして、湖さんと小沼さんはトイレに行った。
あれ?さっき、湖さんって柿本さんとトイレ行ってなかったっけ。と、ついさっきのことを思い出した。確かに、湖さんと柿本さんは一緒にトイレに行っていた。そのことを考えると、わざわざ二人の会話を遮ってまで、この時間に湖さんが小沼さんとトイレに行くという行為は少し不自然に感じた。
五分ほど経って、トイレに行った彼女たちが戻ってきた。小沼さんがなぜか分からないが泣いていた。自分が職員室前で見た彼女の涙と同じような感じだった。目に大粒の涙を浮かべている彼女の姿がはっきりと見えた。能勢さんが慌てて小沼さんのもとへ駆け寄った。柿本さんも彼女のもとへ駆け寄った。荻原さんは小沼さんの姿を見つつも特に動く様子はなく、いつも通り自席で本を読んでいた。
自分もなんで小沼さんが泣いているのか知りたかったが、女子に囲まれているその中に入り込んでいく勇気は流石になかった。
「梨乃、どうしたの?大丈夫?」
能勢さんが声をかけたが、彼女はまともに返答できる状態ではなかった。
「ゆきの、菜々に何があったの?」
柿本さんが湖さんに問いただした。
「閉じ込められたこととか色んなストレスが積み重なっちゃったらしいの・・・・・・」
湖さんも泣きそうな表情を浮かべながら、答えた。
小沼さんが女子に囲まれている中、外山は彼女たちに近づいていった。
「おい、湖。そういうことでいいのか?」
外山が少し強い口調で湖に問いただした。もしかしたら、外山は、湖さんが小沼さんを泣かせたと疑っているのではないか?そう考えなければ、湖さんに対してわざわざ再確認させる必要などない。
それに対する湖さんの答えは元気がなかった。こんなに元気のない彼女の姿を見るのは初めてだった。
「う、うん・・・・・・」
何だろう。自分にとって、何が起こっているのかさっぱり分からなかった。飯村も、離れながら小沼さんや湖さんの様子を心配そうに見ていた。外山は俯いていた。このよく分からない異様な光景に対して俯いているのかと最初は思っていたが、どうもそうではなさそうだった。外山が俯きながら微笑しているのを見て、寒気がした。この一連の悪い雰囲気を生んだのはおそらく外山なのだ。外山が最初に湖さんを呼び出し、その後に湖さんが小沼さんを呼び出している。
荻原さんは自分の席で本を持ちながら、小沼さんの様子をじっと眺めていた。その目はまるで犯罪者を見つめるような冷酷な目だった。無表情のまま彼女が小沼さんの様子をじっと眺めているのをみて、自分は言葉にできないような恐ろしさを感じた。
「梨乃、ちょっと一緒にトイレに行かない?」
「ん?いいよ。ちょっと、菜々。待ってて」
能勢さんの本名は能勢菜々子である。女子からは菜々と呼ばれている。
能勢さんは首を縦に振った。そして、湖さんと小沼さんはトイレに行った。
あれ?さっき、湖さんって柿本さんとトイレ行ってなかったっけ。と、ついさっきのことを思い出した。確かに、湖さんと柿本さんは一緒にトイレに行っていた。そのことを考えると、わざわざ二人の会話を遮ってまで、この時間に湖さんが小沼さんとトイレに行くという行為は少し不自然に感じた。
五分ほど経って、トイレに行った彼女たちが戻ってきた。小沼さんがなぜか分からないが泣いていた。自分が職員室前で見た彼女の涙と同じような感じだった。目に大粒の涙を浮かべている彼女の姿がはっきりと見えた。能勢さんが慌てて小沼さんのもとへ駆け寄った。柿本さんも彼女のもとへ駆け寄った。荻原さんは小沼さんの姿を見つつも特に動く様子はなく、いつも通り自席で本を読んでいた。
自分もなんで小沼さんが泣いているのか知りたかったが、女子に囲まれているその中に入り込んでいく勇気は流石になかった。
「梨乃、どうしたの?大丈夫?」
能勢さんが声をかけたが、彼女はまともに返答できる状態ではなかった。
「ゆきの、菜々に何があったの?」
柿本さんが湖さんに問いただした。
「閉じ込められたこととか色んなストレスが積み重なっちゃったらしいの・・・・・・」
湖さんも泣きそうな表情を浮かべながら、答えた。
小沼さんが女子に囲まれている中、外山は彼女たちに近づいていった。
「おい、湖。そういうことでいいのか?」
外山が少し強い口調で湖に問いただした。もしかしたら、外山は、湖さんが小沼さんを泣かせたと疑っているのではないか?そう考えなければ、湖さんに対してわざわざ再確認させる必要などない。
それに対する湖さんの答えは元気がなかった。こんなに元気のない彼女の姿を見るのは初めてだった。
「う、うん・・・・・・」
何だろう。自分にとって、何が起こっているのかさっぱり分からなかった。飯村も、離れながら小沼さんや湖さんの様子を心配そうに見ていた。外山は俯いていた。このよく分からない異様な光景に対して俯いているのかと最初は思っていたが、どうもそうではなさそうだった。外山が俯きながら微笑しているのを見て、寒気がした。この一連の悪い雰囲気を生んだのはおそらく外山なのだ。外山が最初に湖さんを呼び出し、その後に湖さんが小沼さんを呼び出している。
荻原さんは自分の席で本を持ちながら、小沼さんの様子をじっと眺めていた。その目はまるで犯罪者を見つめるような冷酷な目だった。無表情のまま彼女が小沼さんの様子をじっと眺めているのをみて、自分は言葉にできないような恐ろしさを感じた。
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