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序章
選択
しおりを挟む世界は無情だ。大切なひと、平和な日常。誰一人護れないし奪い去っていく。何がいけなかったのだろうか?わからない。最初から選択肢がなかったじゃないか。いいや、私が選択肢から逃げていたのだろう。それでも何か出来、それをなし得たのだろうか?無理だ。運命は決まっている。神様のサイコロの目の内だ。
それでも…
「助けて。」
「世界を変えたいですか?」
胸の奥から熱いのが混み上げてくる。優しい声がした。辺りは真っ白な空間の中。声が聞こえる。
「自分の望む世界にすることが出来ます。」
「この理不尽な世界を作り替えたいと思いますか?」
「私は変えたいです。」
神の領域を犯す大それたことだけど、本心からそう思う。自分が幸せに生きて行くために。なんて自分本位なことだろう。だけど私はみなの幸せを願う。だから…
「変えたいです。」
と強く願う。
「分かりました。力を授けます。ただし、この力でも失なったものを取り戻すことができません。」
「あなたは?」
「人によって創られたもの。ある方によって世界を作り替えるために生まれました。ある人を失くし、世界に絶望し、欲望のおもむくまま変えるために。この過程でたくさんのものを失いました。しかし、どれだけ頑張っても失なったものは帰ってこないと気付きました。」
そうか、この力を手に入れても過去は取り戻せないか。でもこのままではフィナが救済できない。私の魂が許さない。後戻りは出来ない。
「世界を変えることが出来ても、やったことがなかったようにできる万能の力ではありません 。選択肢だけは間違えないでください。」
「どうすればいいの?」
「選択肢はすでにあります。自分で可能性を決めて下さい。」
「でもどうして私に?」
「あなたと同じ目的の一心同体ですから。」
「使える能力を提示します。」
ナノマシンtype α 身体強化
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