村娘Aに転生しました

大和

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危ない旅路?

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旅には危険は付き物ですが、危険を回避するために勇者一行についたはずなのに

「勇者、覚悟!」

とか言って村の外に出て早2時間、既に同じ事言って戦いを挑むお客さんが4組目なんですが!

「ええー…」

面倒くさそうにする勇者の方に斬り掛かる相手がひらりひらりと交わされていくのを私達は飛び火しないように見守っていた。
ん?助けなくていいの?

「アデールさん、さっきから見守ってばかりですけど、いいんですか?」
「いいの、多分奴らは逆恨みだろうけど、キールに女取られたとか賭けにまけたとかそっち系だろうし」
「るせえ!両方だこのやろう!」
「あ、両方…」

お気の毒様ですと合掌しておく。
私はアルノルトさんの結界の中で大人しくしておく。
武器がフライパンだし、もとより非戦闘員だ、無難無難…。

「しかし、あれだね、勇者は来るもの拒まずだね、女癖悪いとしか言いようがないな」
「それでユエルを口説こうってんだから全く…」
「自分から口説いたのはユエルが初めてだから!」
「初めてだろうがどうでもいいんで、口説かないでください」

ひょいひょい相手の攻撃を余裕な顔で避けながらこちらの会話に参加してくる勇者に、軽蔑の眼差しを向けながら私は淡々と答えた。
どうやら勇者はとんでもなくモテるらしい。

世界でたった1人のチート能力、魔王をも凌ぐ戦闘力、付け加えて顔は美形の少年勇者、お金もあるとかで正直女は引く手数多で不自由もしないだろうが、さらっと言い寄る女を一夜限りと食っていた辺りに私はドン引きだ。
それで私が初めて自分から言いよりましたって言われても説得力以前の問題だ、人間性がダメだめである。

「ユエル信じて!」
「何を」
「純粋に僕は君を愛して「寝言は寝てからいいやがれです」」

攻撃を避けながら視線は何故か私を見ていてちらりとも相手を見ない、その上そんなことを宣うものだから苦虫を噛んだような顔で言葉を遮った。つか相手が顔を真っ赤にして怒っているのでそろそろ真面目に前を向いてやれよ…。

「貴様というやつは!真剣に相手をする気もないらしい、下手に出れば付け上がりやがってっ」

と声を荒らげる男は一旦動きを止め腰から何やらアイテムを取り出した。
つか、下手に出てもいないし、勇者は最初から君を眼中に置いてすらいないのだとわからないのだから世の中バカは多い。

「これでもくらえ!」

と相手がアイテムを投げた。
まあるい黒い球体でどんなアイテムか直ぐには分からなかった。まさか爆弾?!

「キール様?!」

爆弾かと思って流石に慌てて彼の名前を呼んだ。
刹那、ぱっと明るい笑顔を私に向けると手のひらをかざすと球体がぼとりと落ちた。
えっ、何、何をしたの?

「あれは湖海蟲だな」
「なんすかそれは」
「魔界の蟲だよ、魔力の強い人間に取り憑いてその肉を喰らうんだ」
「…ええっ!?そ、それあの人も危ないんじゃ…」
「魔力ない人間とか魔族には反応しないし、蟲は冷気に弱いから冷気に晒せば動かなくなるからね」

どうやら手をかざした際に手から冷気を放ったらしい。全然分からなかったが、すごいと素直に感心する。

「ま、ほっとくと危ないから回収するけど、あんなもの持ち出すなんてあの男もよっぽど頭にきてたのね…」

とアデールさんがゆっくり結界から出ると蟲を回収に行く。
アデールさんやめて!お願い私には近づけないで!芋虫系は苦手なの!

「ちょっ!その黒いの爆弾じゃないのかよ!」
「爆弾?」

爆弾にしたって投げたら危ないけどな?

「知らなかったの?商人に騙されたのね、バカな男」

ハンっと鼻で笑われた男は手に持った蟲を見て青ざめる。
小さな威力の爆弾だと言われて買ったのにと地面に座り込み頭を抱えた。
やれやれとため息をついた所で私達の周りに張った結界を解き、アルノルトさんが蟲に手をかざすと蟲は何処かに消えてしまった。
魔界の森に飛ばしたんだと軽くいう彼の力は流石に元魔王、すごいです…。
男も戦意を喪失したのでそのまま放置し私達は先を急いだのだった。

って話に似たような事がまあこの日のうちになんとあと3回あって勇者の行動にため息しか出なくなるまで時間はかからなかったよね。うん
勇者のイメージが変態でチートでクズいと悪い方へばかり傾くんですが、美少年それでいいわけ?

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