村娘Aに転生しました

大和

文字の大きさ
4 / 5

旅に出ましたが…

しおりを挟む
さてさて、村を出る日になりました。村の皆が見送りに来てくれてうっかり泣きそうです。

「ユエル、身体に気をつけて、ご両親の墓は任せておきなさい」
「すみません、お願いします。」

旅に出るにあたって、心配な事があった。両親の墓はこの村にあるのだ、だけどこの村の教会を管理してる牧師様が両親の墓を管理してくださるとの事だったので安心してお任せした。
姉のいる街までは馬車でおよそ2日くらいの場所で、帰ろうと思えば帰れない事もないので定期的にまた墓参りには戻るつもりである。

「これを持っておいき」

隣のおばさんが餞別にと籠に入れた果物とパンを持たせてくれた。私の好物のものばかりだ。ありがとうおばさん!
みんなに手を振り森を抜けていざ出発!馬車で2日の行程だが今回は徒歩である。馬や馬車はこの世界、めっちゃ高い。正直 平民の家が1個建つくらいには高い。それ位高いのは馬が希少なのもあるが、騎士団や貴族の乗り物として使われているせいもある。ちなみにアルノルトさんが言うには魔界は馬はいないため、天馬か小さな竜が乗り物として使うのが主流なんだとか。なんだそれ乗ってみたい
と話をしたら

「今度魔界に遊びに行くかい?私の屋敷もあるから泊まりにおいで?」

って誘ってもらった。行きたい、非常に行きたい。そんな話を私とアデールさん、アルノルトさんと3人で歩きながらしていたら勇者が突然割り込んできた。

「ダメだよ、絶対ダメ」
「キールには言われてないだろ?」
「ていうか旅行とかずるい僕も行く」
「…えー…」

すっごく嫌そうな顔をした私に勇者は涙を拭うような仕草をしながら私に訴える。

「ユエル、あからさまに嫌そうな顔しない、もっと薄絹に包んで!」
「キール様にはできるだけストレートに直球に正確な感情表現をするように心掛けてますから大体薄絹に包もうが風呂敷に包もうが同じじゃないですかね」

勇者に対しての扱い方を学んだ私は初日で彼に対しての扱いを改めた。
誤解させる表現はよくない、変質者ゆうしゃにはキチンとはっきり言わなくてはいけないと。

「ユエル、数日でキールに対して扱いが雑になったよね、明らかに」
「まあ命の恩人にこの態度良くないと最初は思ってました」

ほんとにほんとに最初だけな?

「でも流石に魔力と実力駆使して夜中に家に忍び込んでくるストーカー相手に遠慮はいらないかなって」
「僕だとわかっててフライパンで殴りに来るユエルも凄いよな」
「黙れ変質者」

バシンとすごい音で勇者を殴るアデールさん。だが悪びれる様子はない勇者にその場にいた全員(勇者以外)からため息が漏れた。

「旅の間は私とユエルは一緒に寝るからキールは夜近づくの禁止ね」

と言い渡された勇者はしばらく放心状態だった。
アデールさんありがとう。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS

himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。 えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。 ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ! アルファポリス恋愛ランキング入りしました! 読んでくれた皆様ありがとうございます。 *他サイトでも公開中 なろう日間総合ランキング2位に入りました!

5年経っても軽率に故郷に戻っては駄目!

158
恋愛
伯爵令嬢であるオリビアは、この世界が前世でやった乙女ゲームの世界であることに気づく。このまま学園に入学してしまうと、死亡エンドの可能性があるため学園に入学する前に家出することにした。婚約者もさらっとスルーして、早や5年。結局誰ルートを主人公は選んだのかしらと軽率にも故郷に舞い戻ってしまい・・・ 2話完結を目指してます!

夫が勇者に選ばれました

プラネットプラント
恋愛
勇者に選ばれた夫は「必ず帰って来る」と言って、戻ってこない。風の噂では、王女様と結婚するらしい。そして、私は殺される。 ※なろうでも投稿しています。

腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。

灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。 彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。 タイトル通りのおっさんコメディーです。

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

一途に愛した1周目は殺されて終わったので、2周目は王子様を嫌いたいのに、なぜか婚約者がヤンデレ化して離してくれません!

夢咲 アメ
恋愛
「君の愛が煩わしいんだ」 婚約者である王太子の冷たい言葉に、私の心は砕け散った。 それから間もなく、私は謎の襲撃者に命を奪われ死んだ――はずだった。 死の間際に見えたのは、絶望に顔を歪ませ、私の名を叫びながら駆け寄る彼の姿。 ​……けれど、次に目を覚ました時、私は18歳の自分に戻っていた。 ​「今世こそ、彼を愛するのを辞めよう」 そう決意して距離を置く私。しかし、1周目であれほど冷酷だった彼は、なぜか焦ったように私を追いかけ、甘い言葉で縛り付けようとしてきて……? ​「どこへ行くつもり? 君が愛してくれるまで、僕は君を離さないよ」 ​不器用すぎて愛を間違えたヤンデレ王子×今世こそ静かに暮らしたい令嬢。 死から始まる、執着愛の二周目が幕を開ける!

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

悪役令嬢の去った後、残された物は

たぬまる
恋愛
公爵令嬢シルビアが誕生パーティーで断罪され追放される。 シルビアは喜び去って行き 残された者達に不幸が降り注ぐ 気分転換に短編を書いてみました。

処理中です...