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ご近所さんは元魔王?
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翌日、竹かごを納品して近くの家に挨拶回りをする事にした。
お世話になった方々にお礼を言って、姉の元に向かう話をしておこうと思ったからだ。
「そうか、ユエルは姉さんの元に行くのか、寂しくなるな」
って何人もの人が言ってくれた。それだけで泣きそうになる。
お世話になりました、と告げて頭を下げれば、いつでも帰っておいでと背中を押してくれた。
ああ、この村にいてよかったと本当に思ったら涙が出る。生まれ育った村だから寂しいし、友人達は嫁に行ったりしてしまったけど手紙を送ったらいつでも遊びに来てと、言われた。
むしろそのまま家に嫁に来ないかとも言われたりしたけど、それは流石にご迷惑ですし、とお断りした。
「いや、あれは本気だった」
「キール様何処から湧いて出たんですか」
「人を湧き水か何かのように言わないでくれ」
「や、なんで寧ろそこで湧き水みたいな綺麗なモノに例えてるんですか」
「え、違うものがいいの?」
「…いや、いいです」
「とーにかく、ユエル、他の人の嫁とかダメだからな!ユエルは僕の所に嫁に…」
「行きません」
「わーユエルったらそんなハッキリ…そこがまた可愛いんだけど…」
何件か回った所で、突然背後に現れた勇者がいきなりアホなことを言い始め、私はそれをスパッとぶった斬る。勇者は何をされても私に対して怒ったりするような素振りは見せない。私といて何が楽しいのだろうか…。
そもそも、勇者キールはマーリア皇国の伯爵家に最近格上げされて、彼自身に対しても縁談の話が持ちきりだと聞く、最近では魔王の娘や、大国の皇女様まで縁談相手に名を連ねていると世間では専ら噂だ。本人は全部興味が無いと断ったと言うが、物語等ではお姫様の婿になったりするのは定番だろ?なんで私みたいなゲームでは明らかにモブな村娘Aにストーカーしてんの?と、疑問が甚だしい限りである。
「他の男になんか嫁にやるくらいなら攫っていく」
「物騒でシャレにならないこと言わないで下さい」
「本気だ」
「尚更悪いわ」
ぎゃいぎゃい言いながら最後の家の前にたどり着くと入口が勝手に開いた。まるで待っていたと言わんばかりに家の主が顔を出した。
「いらっしゃい、ユエルさん」
「アルノルトさんこんにちわ」
ほかの家より1回りほど大きめの木造の家の中から現れた人物に勇者が目を見開いた。
「!?なんで!?」
「おや、勇者くんお久しぶりだね、立ち話もなんだから中に入りなさい」
出迎えてくれたのは見た目初老のアラフィフおじさん、アルノルト・バルドルトさん。数年前からこの村に引っ越してきた人だった。
元々は大貴族だったそうなのだが、それを鼻にかけず非常に紳士で、更に先日壊れた村の再建にも積極的に協力してくれた。
魔法使いらしく、知識は豊富で医者でも治せなかった魔の病の治し方を教えたりしてくれたりもしていて、私も魔法薬についてかじらせてもらっていた私にとって先生だ。が、勇者と知り合いなのかな?
「キール様とお知り合いなんですか?アルノルトさん」
「うん、まあね」
ふるふる肩を震わせる勇者を無視して私を家に招き入れたアルノルトさん。
そんな彼から私を引き離すようにひっぱり、勇者が声を上げた。
「ユエル!この人元魔王だよ!?なんでこの村にいるの!?」
一瞬、理解ができなくて、は?と声を漏らす。
「へえ…………………ん?えっ!?そうなんですか!?」
「うん、まあ」
「反応遅いよ!?ユエル何もされてない?このエロじじいに何もされてない?」
肩をゆさゆさ揺さぶり体を触ろうとする勇者に対してぱっとアルノルトさんが私を再び引き離した。
「いやはや失礼な、発情期真っ盛りのお子様のような事を私はしませんよ?」
「キール様と違って非常に紳士的に扱って頂いてますが?」
どうもすみませんととりあえずアルノルトさんの手からも一旦離れて室内に入り扉を閉めるとぱちんという音がした。鍵が閉まったわけではないが、どうやらアルノルトさんが何かしたらしい。結界?防音らしい。勇者、うるさいからかな
「ひど…ていうか、ユエルの僕に対する扱いが悪いのってあんたのせいなんじゃ…」
「自業自得なんじゃないかの」
「自業自得です」
師弟でハッキリ答えるとがっくりと勇者が肩を落とす。
静かになったのでやれやれと言いながら指をぱちんと鳴らすとテーブルにハーブティーがすうっと現れた。魔法使いすごい。ようやく椅子に座るとふわりと香るハーブティーに頬がゆるんだ。
「レモンバームですね、爽やかでいい匂い…」
「蜂蜜を入れるとまた風味が変わるよ」
「いただきます」
ほっと一息ついてお茶を飲む。とりあえず隣に座った勇者が出されたものを素直に口をつけた。勇者のお茶は気持ちを落ち着けるカモミールのようだ。
「どうかな?」
「こんの狸じじい…!」
悪態つきながらもハーブティーを飲み干す。恨みがましく睨む勇者に余裕の笑を浮かべるアルノルトさん
「私が魔王だったのは何年も前だ、あの頃の事まだ根に持っているのかい?」
「ユエル、ダメだよこんなじじいに近づいちゃ!」
「失礼な」
「アルノルトさん何したんです?キール様に」
「いやぁ、ちょっと魔王にならないかって誘っただけだよ」
「…はい?」
誘った?誘ったって言ったよね?魔王に?ていうかそんな軽くていいの?魔王って
「あれは魔王の城に勇者が来た時の話だねぇ、魔王ってね世襲じゃなく、実力主義でね、たまたま私が一番魔族で魔力が高かったんだ、でもほら、彼の方私より遥かにが魔力高いだろぅ?」
「まあ…そういう話聞きますね、私は魔力がないので測りかねますけど」
「歩く天災、創世の女神の加護を持った人間、私よりずっと魔王に向いてると思ったんだがね」
「…はあ…」
歩く天災、歩く兵器、そう言われているのは知っている。
この世界には7人の神様がいるとされていて創世の女神ロランベリーを始め、火、風、水、地、光、闇の7人。神様って7人って言うのかはわからないけど。
それでもって、火、風、水、地は各国に加護を与えて、その加護は土地柄に現れ恵みにもなる。光と闇は太陽と月の化身と言われて常に世界を見守っていると言われている。そして世界を創り出し、神様自体を作り出したのが創世の女神ロランベリー。
そのロランベリーから加護を受けた唯一の人間が勇者である彼だ。
精霊の加護も更に追加されて彼の感情一つで幼い彼が様々な伝説を起こしたのは有名な話だ。
いや、でもだからって魔王って…
「…あれ?ということはアルノルトさんは魔族?」
「そうだよ、嫌いに、なるかね?」
じっと見つめてみるが、人間と見た目が変わらない。魔族だからって元から偏見なんてないけど、アデールさんのようにぱっと見てすぐ分かるかと言えば、これは判別つかないわ…。
「魔族だからって嫌いにはなりませんけど」
「…!?、ユエル…まさかこんなじじいを好きとか…」
「……んー…少なくともキール様よりは好きですよ?人間的には」
アラフィフおじさんアルノルトさんが静かにハーブティーを口にしているのを見ながら私はしれっと答えると。
勇者がわなわなし始めた。
確かにアルノルトさん、素敵なオジサマだけど、何でそっちに話が飛んだのか私には甚だ疑問しかない。
アルノルトさんは少なくとも紳士だし、ストーカー勇者よりは全然好きだけど、恋愛脳すぎるんでない?
「それで?今日はどうしたんだい?ユエル。まさか勇者と結婚でも」
「しません」
「え、しないの?しよ?結婚」
「しないし、そもそも付き合ってすらいないから」
「冗談だよ冗談…ユエル全力で否定したね君」
「僕わりと本気なんだけど、すごく本気なんだけど!」
うるさく叫ぶ勇者に耳を塞ぐ。
うるさーい!
「キール様うるさいですよ、話を進められない」
「…はい」
「素直だね」
「いつも素直だとありがたいんですが…。」
「で?どうしたの?」
「私、姉の所に移り住む事にしたので挨拶回りしていたんです」
「なるほど、だが、どうやって行くんだい?1人は危ないんじゃないかね?」
「そうですね、商人達と一緒に行こうかなと…」
ふむ…と口元に手を当て考えるアルノルトさん。え、何?ダメっすかねというと、いや…と小さく呟いた。
「なんだ、簡単な話だよ、僕達と行けばいいんじゃないかな」
「そっちの方が身の危険を感じますが」
勇者が目をキラキラさせながら私の手を取って言った。でもそれこそストーカーの思う壷じゃないですかね?
私はキッパリ断ると勇者はなんで!?と驚く。当たり前じゃないですかー。
「まあ、ユエルの言いたい事はわかるが…、下手に商人達と行くのも私は賛同しかねる。…そうだね、私も一緒に勇者のパーティに入ろうかな」
「…は?」
「ユエルを勇者に預けるのは非常に、非常に非常に不安だ」
「3回言った」
「全力で不安だが、戦力としてこれ以上ないだろう」
「まあ…確かに…」
「だから、私も無事に君がたどり着くまで、同行するよ、勇者から守るために」
「アルノルトさん…」
すげー、大人の魅力すげー。守るって言われて一瞬キュンとしちゃったよ!
勇者から守るっていうのも変な話ですけどね!
「待って僕の意見は?」
「ユエルを連れていくのは反対かね?」
「いやむしろじじいが来るのが反対で…」
「それでは仕方ない、ユエル、私と2人で…」
「それでいいです一緒でいいから2人は絶対反対!」
「ならば決まりだね」
半ば強引とも言えるアルノルトさんの判断だったが、安心して…いや、ある意味では危ない気がしないでもない旅が決定しました。
天国のパパンママン、娘は無事にお姉ちゃんのもとにたどり着けるのでしょうか。見守っていてください。
お世話になった方々にお礼を言って、姉の元に向かう話をしておこうと思ったからだ。
「そうか、ユエルは姉さんの元に行くのか、寂しくなるな」
って何人もの人が言ってくれた。それだけで泣きそうになる。
お世話になりました、と告げて頭を下げれば、いつでも帰っておいでと背中を押してくれた。
ああ、この村にいてよかったと本当に思ったら涙が出る。生まれ育った村だから寂しいし、友人達は嫁に行ったりしてしまったけど手紙を送ったらいつでも遊びに来てと、言われた。
むしろそのまま家に嫁に来ないかとも言われたりしたけど、それは流石にご迷惑ですし、とお断りした。
「いや、あれは本気だった」
「キール様何処から湧いて出たんですか」
「人を湧き水か何かのように言わないでくれ」
「や、なんで寧ろそこで湧き水みたいな綺麗なモノに例えてるんですか」
「え、違うものがいいの?」
「…いや、いいです」
「とーにかく、ユエル、他の人の嫁とかダメだからな!ユエルは僕の所に嫁に…」
「行きません」
「わーユエルったらそんなハッキリ…そこがまた可愛いんだけど…」
何件か回った所で、突然背後に現れた勇者がいきなりアホなことを言い始め、私はそれをスパッとぶった斬る。勇者は何をされても私に対して怒ったりするような素振りは見せない。私といて何が楽しいのだろうか…。
そもそも、勇者キールはマーリア皇国の伯爵家に最近格上げされて、彼自身に対しても縁談の話が持ちきりだと聞く、最近では魔王の娘や、大国の皇女様まで縁談相手に名を連ねていると世間では専ら噂だ。本人は全部興味が無いと断ったと言うが、物語等ではお姫様の婿になったりするのは定番だろ?なんで私みたいなゲームでは明らかにモブな村娘Aにストーカーしてんの?と、疑問が甚だしい限りである。
「他の男になんか嫁にやるくらいなら攫っていく」
「物騒でシャレにならないこと言わないで下さい」
「本気だ」
「尚更悪いわ」
ぎゃいぎゃい言いながら最後の家の前にたどり着くと入口が勝手に開いた。まるで待っていたと言わんばかりに家の主が顔を出した。
「いらっしゃい、ユエルさん」
「アルノルトさんこんにちわ」
ほかの家より1回りほど大きめの木造の家の中から現れた人物に勇者が目を見開いた。
「!?なんで!?」
「おや、勇者くんお久しぶりだね、立ち話もなんだから中に入りなさい」
出迎えてくれたのは見た目初老のアラフィフおじさん、アルノルト・バルドルトさん。数年前からこの村に引っ越してきた人だった。
元々は大貴族だったそうなのだが、それを鼻にかけず非常に紳士で、更に先日壊れた村の再建にも積極的に協力してくれた。
魔法使いらしく、知識は豊富で医者でも治せなかった魔の病の治し方を教えたりしてくれたりもしていて、私も魔法薬についてかじらせてもらっていた私にとって先生だ。が、勇者と知り合いなのかな?
「キール様とお知り合いなんですか?アルノルトさん」
「うん、まあね」
ふるふる肩を震わせる勇者を無視して私を家に招き入れたアルノルトさん。
そんな彼から私を引き離すようにひっぱり、勇者が声を上げた。
「ユエル!この人元魔王だよ!?なんでこの村にいるの!?」
一瞬、理解ができなくて、は?と声を漏らす。
「へえ…………………ん?えっ!?そうなんですか!?」
「うん、まあ」
「反応遅いよ!?ユエル何もされてない?このエロじじいに何もされてない?」
肩をゆさゆさ揺さぶり体を触ろうとする勇者に対してぱっとアルノルトさんが私を再び引き離した。
「いやはや失礼な、発情期真っ盛りのお子様のような事を私はしませんよ?」
「キール様と違って非常に紳士的に扱って頂いてますが?」
どうもすみませんととりあえずアルノルトさんの手からも一旦離れて室内に入り扉を閉めるとぱちんという音がした。鍵が閉まったわけではないが、どうやらアルノルトさんが何かしたらしい。結界?防音らしい。勇者、うるさいからかな
「ひど…ていうか、ユエルの僕に対する扱いが悪いのってあんたのせいなんじゃ…」
「自業自得なんじゃないかの」
「自業自得です」
師弟でハッキリ答えるとがっくりと勇者が肩を落とす。
静かになったのでやれやれと言いながら指をぱちんと鳴らすとテーブルにハーブティーがすうっと現れた。魔法使いすごい。ようやく椅子に座るとふわりと香るハーブティーに頬がゆるんだ。
「レモンバームですね、爽やかでいい匂い…」
「蜂蜜を入れるとまた風味が変わるよ」
「いただきます」
ほっと一息ついてお茶を飲む。とりあえず隣に座った勇者が出されたものを素直に口をつけた。勇者のお茶は気持ちを落ち着けるカモミールのようだ。
「どうかな?」
「こんの狸じじい…!」
悪態つきながらもハーブティーを飲み干す。恨みがましく睨む勇者に余裕の笑を浮かべるアルノルトさん
「私が魔王だったのは何年も前だ、あの頃の事まだ根に持っているのかい?」
「ユエル、ダメだよこんなじじいに近づいちゃ!」
「失礼な」
「アルノルトさん何したんです?キール様に」
「いやぁ、ちょっと魔王にならないかって誘っただけだよ」
「…はい?」
誘った?誘ったって言ったよね?魔王に?ていうかそんな軽くていいの?魔王って
「あれは魔王の城に勇者が来た時の話だねぇ、魔王ってね世襲じゃなく、実力主義でね、たまたま私が一番魔族で魔力が高かったんだ、でもほら、彼の方私より遥かにが魔力高いだろぅ?」
「まあ…そういう話聞きますね、私は魔力がないので測りかねますけど」
「歩く天災、創世の女神の加護を持った人間、私よりずっと魔王に向いてると思ったんだがね」
「…はあ…」
歩く天災、歩く兵器、そう言われているのは知っている。
この世界には7人の神様がいるとされていて創世の女神ロランベリーを始め、火、風、水、地、光、闇の7人。神様って7人って言うのかはわからないけど。
それでもって、火、風、水、地は各国に加護を与えて、その加護は土地柄に現れ恵みにもなる。光と闇は太陽と月の化身と言われて常に世界を見守っていると言われている。そして世界を創り出し、神様自体を作り出したのが創世の女神ロランベリー。
そのロランベリーから加護を受けた唯一の人間が勇者である彼だ。
精霊の加護も更に追加されて彼の感情一つで幼い彼が様々な伝説を起こしたのは有名な話だ。
いや、でもだからって魔王って…
「…あれ?ということはアルノルトさんは魔族?」
「そうだよ、嫌いに、なるかね?」
じっと見つめてみるが、人間と見た目が変わらない。魔族だからって元から偏見なんてないけど、アデールさんのようにぱっと見てすぐ分かるかと言えば、これは判別つかないわ…。
「魔族だからって嫌いにはなりませんけど」
「…!?、ユエル…まさかこんなじじいを好きとか…」
「……んー…少なくともキール様よりは好きですよ?人間的には」
アラフィフおじさんアルノルトさんが静かにハーブティーを口にしているのを見ながら私はしれっと答えると。
勇者がわなわなし始めた。
確かにアルノルトさん、素敵なオジサマだけど、何でそっちに話が飛んだのか私には甚だ疑問しかない。
アルノルトさんは少なくとも紳士だし、ストーカー勇者よりは全然好きだけど、恋愛脳すぎるんでない?
「それで?今日はどうしたんだい?ユエル。まさか勇者と結婚でも」
「しません」
「え、しないの?しよ?結婚」
「しないし、そもそも付き合ってすらいないから」
「冗談だよ冗談…ユエル全力で否定したね君」
「僕わりと本気なんだけど、すごく本気なんだけど!」
うるさく叫ぶ勇者に耳を塞ぐ。
うるさーい!
「キール様うるさいですよ、話を進められない」
「…はい」
「素直だね」
「いつも素直だとありがたいんですが…。」
「で?どうしたの?」
「私、姉の所に移り住む事にしたので挨拶回りしていたんです」
「なるほど、だが、どうやって行くんだい?1人は危ないんじゃないかね?」
「そうですね、商人達と一緒に行こうかなと…」
ふむ…と口元に手を当て考えるアルノルトさん。え、何?ダメっすかねというと、いや…と小さく呟いた。
「なんだ、簡単な話だよ、僕達と行けばいいんじゃないかな」
「そっちの方が身の危険を感じますが」
勇者が目をキラキラさせながら私の手を取って言った。でもそれこそストーカーの思う壷じゃないですかね?
私はキッパリ断ると勇者はなんで!?と驚く。当たり前じゃないですかー。
「まあ、ユエルの言いたい事はわかるが…、下手に商人達と行くのも私は賛同しかねる。…そうだね、私も一緒に勇者のパーティに入ろうかな」
「…は?」
「ユエルを勇者に預けるのは非常に、非常に非常に不安だ」
「3回言った」
「全力で不安だが、戦力としてこれ以上ないだろう」
「まあ…確かに…」
「だから、私も無事に君がたどり着くまで、同行するよ、勇者から守るために」
「アルノルトさん…」
すげー、大人の魅力すげー。守るって言われて一瞬キュンとしちゃったよ!
勇者から守るっていうのも変な話ですけどね!
「待って僕の意見は?」
「ユエルを連れていくのは反対かね?」
「いやむしろじじいが来るのが反対で…」
「それでは仕方ない、ユエル、私と2人で…」
「それでいいです一緒でいいから2人は絶対反対!」
「ならば決まりだね」
半ば強引とも言えるアルノルトさんの判断だったが、安心して…いや、ある意味では危ない気がしないでもない旅が決定しました。
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