鬼ごっこ

アスノキノウ

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不敵

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3
もうすぐ短針が3を回る夜更。
「トントン。」
扉を叩く音がした。
ベッドから降り、何の気無しにそそくさと音の震源地へ向かう。
ガチャリと戸を開けるとそこにはA氏が忽然と立っていた。
「いきなりどうしたんだ」僕は言う。
その言葉に間髪を入れずに口を開いた。
「君はいつもどこを見ている。」
そう語る口元はどこか不思議な雰囲気がした。
また一日が過ぎていく。
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