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25.猛暑の話し合い3
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「お話は大体わかりました。前向きに検討したいと思いますが、仮に爵位を頂くことになった場合は私はどうしたらいいのですか?一度帝国に赴いたほうが良いのでしょうか」
「そうですね。一度は帝国を訪れていただく必要があります。爵位は陛下でなければ下賜することはできませんから。ですが安心してください。我々の乗ってきた飛空船で帝都までお送りしますし、もちろん帰りもこの島まで責任をもって送り届けます」
「船に乗せてもらえるのですね。帝都まではどのくらいの旅程になるのでしょうか」
「帝都までは16日の予定です。天候次第なところもありますがそこまでずれ込むことは無いと思います」
16日か。
帝国からこの島までは約2000キロだから1日125キロの距離を移動する計算になる。
時速20キロで飛ぶと仮定すると飛行時間は1日7時間程度だ。
単純計算ではそうなる。
実際にはもっと複雑な色々があって遅くなっているのだろう。
往復で1か月以上もの旅になる。
意外に長いな。
まあ副コアを持って行けば毎日ダンジョンに帰ることもできるだろうけどな。
俺はもう爵位をもらう気でいるのだが、最後にひとつだけ聞いておかなければならないことがある。
「あの、爵位を断ったらどうなるのですか?」
「それは私にもわかりません。我々の開拓団の団長は好戦的とは程遠い性格をしていますので、おそらく本国に指示を仰ぐと思います。その結果がどうなるのかは、皇帝陛下のご機嫌次第ですね。ですが、あまりいい事態にはならない気はします」
まあそうだろうね。
爵位を断るということは帝国の下にはつかないということだ。
ならば力ずくで土地を奪い取るしかない。
おまけに相手は一人っぽっち。
本来ならば交渉のテーブルにもついてもらえず排除行動をとられていてもおかしくはないのだ。
爵位の打診は帝国、というか開拓団の団長や交渉役のモリーさんたちの恩情だろう。
やはりありがたく受け取るのが正解か。
「他にご質問はありませんか?」
「ええ」
「わかりました。我々は島の南側の海岸にあと2週間滞在させていただく予定です。お返事が決まりましたらお手数ですが船のほうにお越しください」
「はい」
それだけ言うと彼らはお茶を飲み干し、立ち上がる。
「お茶ごちそうさまでした。とてもおいしかったです」
「いえ、お粗末様です」
護衛の2人に前後を守られながらネゴシエーターの3人は帰っていった。
結局モリーさん以外の2人はほとんどしゃべらなかったな。
「そうですね。一度は帝国を訪れていただく必要があります。爵位は陛下でなければ下賜することはできませんから。ですが安心してください。我々の乗ってきた飛空船で帝都までお送りしますし、もちろん帰りもこの島まで責任をもって送り届けます」
「船に乗せてもらえるのですね。帝都まではどのくらいの旅程になるのでしょうか」
「帝都までは16日の予定です。天候次第なところもありますがそこまでずれ込むことは無いと思います」
16日か。
帝国からこの島までは約2000キロだから1日125キロの距離を移動する計算になる。
時速20キロで飛ぶと仮定すると飛行時間は1日7時間程度だ。
単純計算ではそうなる。
実際にはもっと複雑な色々があって遅くなっているのだろう。
往復で1か月以上もの旅になる。
意外に長いな。
まあ副コアを持って行けば毎日ダンジョンに帰ることもできるだろうけどな。
俺はもう爵位をもらう気でいるのだが、最後にひとつだけ聞いておかなければならないことがある。
「あの、爵位を断ったらどうなるのですか?」
「それは私にもわかりません。我々の開拓団の団長は好戦的とは程遠い性格をしていますので、おそらく本国に指示を仰ぐと思います。その結果がどうなるのかは、皇帝陛下のご機嫌次第ですね。ですが、あまりいい事態にはならない気はします」
まあそうだろうね。
爵位を断るということは帝国の下にはつかないということだ。
ならば力ずくで土地を奪い取るしかない。
おまけに相手は一人っぽっち。
本来ならば交渉のテーブルにもついてもらえず排除行動をとられていてもおかしくはないのだ。
爵位の打診は帝国、というか開拓団の団長や交渉役のモリーさんたちの恩情だろう。
やはりありがたく受け取るのが正解か。
「他にご質問はありませんか?」
「ええ」
「わかりました。我々は島の南側の海岸にあと2週間滞在させていただく予定です。お返事が決まりましたらお手数ですが船のほうにお越しください」
「はい」
それだけ言うと彼らはお茶を飲み干し、立ち上がる。
「お茶ごちそうさまでした。とてもおいしかったです」
「いえ、お粗末様です」
護衛の2人に前後を守られながらネゴシエーターの3人は帰っていった。
結局モリーさん以外の2人はほとんどしゃべらなかったな。
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