効率的におっぱいを揉むためのチート活用術

兎屋亀吉

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24.熟女の手練手管

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 やばいよやばいよ。
 エロ過ぎる。
 股間のバハムートが治まる気配がない。
 
「ちょっと足裏マッサージしますね」

 俺は足裏に逃げる。
 椅子に座り、心を落ち着けて足裏を丁寧にマッサージしていく。
 だが、俺の目に映るのはガウンを脱いだ全裸の美女。
 俺は下心から、女性客の全身マッサージには全裸をお願いしている。
 たしかに、全裸の人妻をマッサージするのは、素人童貞の俺にとって夢のようなことだ。
 しかし、その後人妻とにゃんにゃんするのは世間の倫理や人妻自身が許さない。
 きっと旦那とうまくいっていない人妻だって客の中にはいるだろう。
 俺がリア充だったらきっとそんな心の弱った人妻につけこんで、人妻と禁断の関係になることも可能なはずだ。 だが、俺は残念なことに非リア充だ。
 ゴミクズ非リア充には人妻の裸をおかずにオナニーすることぐらいしかできない。
 格差社会だ、晩婚化だ、少子高齢化だ。
 おそらく原因は俺達。
 ごめん日本。
 社会問題について考えていたら俺の股間も治まった。
 心の中で般若心経を唱えながらマッサージをしていく。
 10分くらいで切り上げる。
 本当は身体のどこかに触れていればアビリティは発動できるので、全身をマッサージする必要はないのだ。
 一応それっぽく見えるようにプロのマッサージを動画サイトで見て勉強したが、素人に毛が生えた程度のマッサージだ。
 だが、効果は抜群だ。
 高田さんは施術が終わると、すぐに全裸のまま姿見の前に向かう。
 そしてうっとりした顔でしばらくは自分の身体のあちこちを眺めるのだ。
 そんな高田さんを俺が眺める。
 高田さんの股間からは糸を引く液体が大量分泌されていて、非常に扇情的だ。
 また俺の股間に血液が集まってきてしまう。
 いつも5分ほどしたら俺は高田さんに声をかけている。
 そのまま放っておくと高田さんは俺の店だということを忘れてオナニーを始めてしまうからだ。
 1回あったから。
 こんなエロい高田さんなら、1回ぐらいワンナイトラブできないかなと思うのだが、いつも代金を支払うときにはキッチリかっちり一分の隙もない俺の苦手な女にチェンジしているのだ。
 もし俺がリア充だったなら、こんなチャンスは逃さずぐ、いぐいエロエロパンパンあんあんするのだろう。
 だが、俺には無理だ。
 エロい高田さんと俺の苦手な女の高田さん、どちらが本質か分からないままに飛び込んでいく勇気は俺にはない。
 きっとそれが非リア充とリア充の違いなのだろう。
 やつらは勇者で、俺達は名もなきモブ。
 勇者は俺達の期待を一心に背負い、少子高齢化と戦っているのだ。
 高田さんがM字開脚でおまんこくぱぁというギリギリアウトな格好になってきたので俺はそろそろ声をかける。

「高田さん、そろそろ着替えたほうがいいと思います」

「へっ!?あっ、はい。すみません」

 高田さんは恥ずかしそうにガウンを羽織り、シャワールームに向かっていった。
 高田さんがシャワーを浴びて戻ってくるまでに俺はちょっと高めのコーヒー豆でも挽いておく。
 シャワールームには俺の好きな匂いのするシャンプーや香水などが置いてあり、客には自由に使っていいと言ってある。
 美人人妻が、俺の好きな匂いを漂わせながらシャワーから戻ってくるのが俺のささやかな楽しみなのだ。
 ちょうどコーヒーが入ったタイミングで高田さんがシャワーから帰ってくる。
 俺は事務所スペースに置いてあるソファーテーブルにコーヒーを2つ並べて片方に座った。
 高田さんはいつものように鞄から財布を出そうとして、止まった。
 その視線を追ってみると、俺が作りかけで置いたままにしていた『身体払い歓迎』のプリントシールを凝視していた。
 
「あの、あれは?」

「い、いえ、あの、ほんの出来心で」

 俺は冷や汗を垂らしながら言い訳を考える。
 頭を高速回転させながらも、高田さんのほうを見るとなにやら頬を赤らめて何かを考えているようだ。
 これは、もしや。
 いけるのか。
 ワンチャンあるのか?
 教えてよリア充先生!
 わからん、いっていいのかだめなのか。
 ここはいくべきなのか?
 いや、でももし間違っていたら軽蔑されることになる。
 そのとき素人童貞が心に負うであろう傷は尋常ではないだろう。
 針で突かれたような小さな傷ではない。
 刀傷である。
 
「あ、あの…」

「は、はい!」

 いかん、いかんよ。
 ここは冷静にならなくては。
 とりあえず向こうがなんて言ってくるか聞き、臨機応変に対応する。 
 よし、方針は決まった。

「身体払い、してもいいでしょうか」

 ああああああああああ!!
 まじか。
 本当に?
 夢じゃなく?
 
「お、お金、困ってらっしゃるんですか?」

 何を聞いてんだ俺は。
 そうじゃないでしょうが。
 
「ええ、主人に無駄遣いするなと言われてしまって。でも、今日のお支払いくらいならへそくりがまだありますから。無理ならいいんです。こんなおばさんの身体じゃあ、ダメですよね………」

「い、いえ、そんな、高田さんが相手ならこちらからお願いしたいくらいですよ。前からずっと、とても綺麗な方だと思ってました」

「伊藤さん…」

 高田さんは少し頬を赤らめ、上目遣いで瞳を潤ませる。
 んん、さすが、言っては何だが歳を重ねているだけあってどうやったら男を誘惑できるのか心得ていらっしゃる。
 すっかり俺の心は絡め取られてしまった。
 きっとこの先俺は高田さんから正規の代金をいただくことはできないだろう。
 
「高田さん、こっちに簡素ですがベッドルームがあります。シャワーを浴びてくるのでそこで待っていてください」

「いえ、そのままで結構ですよ?私、男の汗の匂いが好きなんです」

 そう言って高田さんは俺の首筋にキスをする。

「んっ、はぁ、男の匂い。伊藤さん、ベッドルームに行きましょう」

「は、はいぃ~」

 もうすでにメロメロなのだが。
 なんだか貢いでしまいそうで怖い。
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