3 / 29
3.魔力値
しおりを挟む
名 前:カズトヨ・イズミ
性 別:男
年 齢:35歳
称 号:【異世界人】【巻き込まれた一般人】
魔力値:12
属 性:全
固有スキル:【お前の代わりはいくらでもいる】
スキル:【言語理解】【アイテムボックス】【鑑定】【格闘術】【短剣術】【短槍術】【精密射撃】【速射】【隠密】【索敵】
「イズミ様はあちらの世界では狩人か何かをされていたのでしょうか」
「え?」
「すみません、他人のステータスを見るのはマナー違反なのですが気になってしまって」
「ああ、別に構いませんよ。ちょっと恥ずかしいですけど」
主に固有スキルが。
格闘術や射撃関係、隠密なんかのスキルはおそらく俺がサバゲーのために行なっていた軍人風のトレーニングの影響だろう。
動画サイトなんかを見て、プロの軍人が普段行なっている訓練を俺は真似ていた。
荒っぽい訓練なんかは素人が生兵法で行なうと危険なので避けていたが、動画を見てこれは理にかなっているなと思った訓練は積極的に取り入れていた。
普段は身体を作るためのトレーニングを行い、休日になると郊外まで出向き森の中での行動やエアガン片手に立ち回りの訓練なんかを行う。
自分で言うのもなんだが、筋金入りのサバゲーマニアだった。
ミリタリーマニアでもある。
サバゲーには絶対に使わないであろう銃剣格闘術やナイフ戦闘術の訓練も行なっていたのだ。
格闘術や短剣術、短槍術のスキルはそのおかげだろう。
銃を持った男が森の中でうろついていると通報された回数も片手では数え切れない。
だがそんな訓練がこうしてスキルとして現れているのだとすれば、少しだけ誇らしい気分だ。
もっとも、固有スキルのほうに別のものも現れてしまっているが。
「固有スキルまで持っていらっしゃる。素晴らしいですね。さすがは異世界人の方です」
「固有スキルはみんな持っているものというわけでもないのですか?」
「ええ、持って生まれてくる人は大体1000人に1人くらいではないでしょうかね。何かきっかけがあってある日突然発現する方も稀にいらっしゃいますが基本的には生まれたときに授かっていなければ生涯発現することのないものです。稀有な才能ですよ」
「そうなんですね」
そう言われるとこの俺の人生を体言したかのようなネーミングのスキルも何か俺の生きてきた証のような気がしてくる。
少し愛着が湧いてきたかもしれない。
「固有スキルの能力の確認はどうしたら?」
「異世界人の方は鑑定がお使いになられるはずです。称号【異世界人】は言語理解とアイテムボックス、鑑定という3つのスキルを手に入れることのできる称号ですから」
「ああ、この3つのスキルは称号のおかげなのですか」
「はい、異世界人のようにスキルの手に入る称号は他にもいくつか確認されています」
なるほどな。
称号によって手に入るスキルというものもあるのか。
なかなかに興味深い世界だ。
巻き込まれた一般人はなんのスキルも手に入らないただの称号のようだ。
少し不名誉な称号だ。
「異世界人の方ですから魔法属性も全属性なのは当然ですが、魔力値が低いですね……」
「魔力値、これですね。12ですか」
魔力値12。
これが15段階評価でもない限りは、12という数字にそれほど高いイメージは無い。
そしてラズリーさんははっきりと低いと口にした。
低いんだろうな。
「平均どのくらいのものなんですか?そもそも魔力値が低いと悪いことがあるのですか?」
「それは……」
「おっほんっ。ラズリー殿、そろそろ……」
「ああ、すみません。長居しすぎましたね。そろそろ失礼します。イズミ様、続きは王城に戻ってお茶でも飲みながらお話いたしましょう」
「あ、すみませんなんか長々と話し込んじゃったみたいで。大切な神器を貸していただきありがとうございました」
「いえ、あなたに神の祝福があらんことを」
そう口にしたのはにこやかな笑みを湛えた好々爺然とした神官だったが、なぜだか俺はその人を怖いと思った。
「では改めて」
「はい、よろしくお願いします」
王城の一室に戻り、綺麗なメイドさんが淹れてくれたいい匂いのするお茶を飲みながら勉強する。
実に優雅な身分じゃないか。
実際には昨日まで食費を稼ぐために引越しバイトをしていた男なのだが、なんだか自分が高尚な人種になったような気分になる。
まあ気のせいだが。
「先ほど、神官様を見てどう思われましたか?」
「え?」
正直怖いと思ったけれど、あんな好々爺そうな人にそんなことを思うのは失礼なのではないだろうか。
「正直に言ってくださって大丈夫です」
「少し怖いと思いました」
「その恐怖は、魔力値の差による根源的な恐怖です」
魔力値に差があると怖いんだろうか。
根源的な恐怖というのは大自然の猛威などの自分の力が全く及ばないような力を前にしたときに感じる恐怖と同じ種類の恐怖ということだろうか。
あの好々爺そうなおじいさんが俺にとってそんなに強大な存在であるというイメージが持てないな。
「イズミ様たちの世界と違い、この世界の生き物はすべて魔力を内包しております。そしてその内包する魔力の量が魔力値です」
「俺は12でしたね。神官さんはどんなものなんでしょうか」
「おそらく100から200の間くらいではないでしょうか。神官という職業は魔力が高くなければ務まりませんから」
「十倍以上ですか。でも、それくらいで根源的な恐怖を感じるものなのですか?魔力って、魔法を使うための力なのですよね」
確かに魔法を使われれば怖いが、それは剣を持っている人に感じる恐怖と同じような種類のものであるように思える。
もしくは銃を隠し持っている人か。
それを隠していると分からなければ逆に恐怖は無いような気がする。
とても本能のレベルで恐怖を覚えるようなことではないと思う。
「すみません、説明が足りませんでした。魔力というのは魔法を使うためだけのものではないのです。この世界の人はまさに魔力で身体を動かしているのです」
「魔力で身体を動かしている?」
「はい。身体は数億数兆の細胞によって構成されているということは近年この世界でも解明されてきたことですが、実は細胞ひとつひとつの中に魔力が内包されているのです。そしてそれによって、人間は、生き物は身体を動かしている」
「じゃあ魔力値の低い人というのは……」
「ええ、身体能力も低いのです。イズミ様は異世界人ですので一概には言えませんが、神官様に恐怖心を抱かれたということはおそらく魔力値の影響を受けていると考えられます」
なんてこった。
魔力値が身体能力に直結するものだったとは。
ゲームなどでは、攻撃力防御力すばやさなどのパラメータがステータス画面に表示されている。
だがこの世界のステータスにはそれがない。
だがそれで十分だったのだ。
ステータスの値は魔力値一つで十分。
それが魔法攻撃力にも攻撃力にも防御力にも素早さにも繋がる唯一の数値だった。
そして俺はその数値が12。
なるほどそれは巻き込まれた一般人だ。
優しそうな好々爺にも恐怖を感じるさ。
しゃべる熊を目の前にしたようなものなのだから。
たとえ熊がどれだけ礼儀正しかろうが優しい心を持っていようが鋭い爪や牙を見えないように隠していようが、目の前にいたら怖い。
熊の太い腕を見て力が強そうで怖いなと感じるのと似た感覚によって、俺は神官さんに恐怖心を抱いた。
おそらくそれは老人の細胞いっぱいに詰まった魔力を感じとり、自分の細胞が伝えてきた恐怖だったのだろう。
物語の中でも老人は大体強キャラだって決まっている。
一般人がビビるのも納得だ。
性 別:男
年 齢:35歳
称 号:【異世界人】【巻き込まれた一般人】
魔力値:12
属 性:全
固有スキル:【お前の代わりはいくらでもいる】
スキル:【言語理解】【アイテムボックス】【鑑定】【格闘術】【短剣術】【短槍術】【精密射撃】【速射】【隠密】【索敵】
「イズミ様はあちらの世界では狩人か何かをされていたのでしょうか」
「え?」
「すみません、他人のステータスを見るのはマナー違反なのですが気になってしまって」
「ああ、別に構いませんよ。ちょっと恥ずかしいですけど」
主に固有スキルが。
格闘術や射撃関係、隠密なんかのスキルはおそらく俺がサバゲーのために行なっていた軍人風のトレーニングの影響だろう。
動画サイトなんかを見て、プロの軍人が普段行なっている訓練を俺は真似ていた。
荒っぽい訓練なんかは素人が生兵法で行なうと危険なので避けていたが、動画を見てこれは理にかなっているなと思った訓練は積極的に取り入れていた。
普段は身体を作るためのトレーニングを行い、休日になると郊外まで出向き森の中での行動やエアガン片手に立ち回りの訓練なんかを行う。
自分で言うのもなんだが、筋金入りのサバゲーマニアだった。
ミリタリーマニアでもある。
サバゲーには絶対に使わないであろう銃剣格闘術やナイフ戦闘術の訓練も行なっていたのだ。
格闘術や短剣術、短槍術のスキルはそのおかげだろう。
銃を持った男が森の中でうろついていると通報された回数も片手では数え切れない。
だがそんな訓練がこうしてスキルとして現れているのだとすれば、少しだけ誇らしい気分だ。
もっとも、固有スキルのほうに別のものも現れてしまっているが。
「固有スキルまで持っていらっしゃる。素晴らしいですね。さすがは異世界人の方です」
「固有スキルはみんな持っているものというわけでもないのですか?」
「ええ、持って生まれてくる人は大体1000人に1人くらいではないでしょうかね。何かきっかけがあってある日突然発現する方も稀にいらっしゃいますが基本的には生まれたときに授かっていなければ生涯発現することのないものです。稀有な才能ですよ」
「そうなんですね」
そう言われるとこの俺の人生を体言したかのようなネーミングのスキルも何か俺の生きてきた証のような気がしてくる。
少し愛着が湧いてきたかもしれない。
「固有スキルの能力の確認はどうしたら?」
「異世界人の方は鑑定がお使いになられるはずです。称号【異世界人】は言語理解とアイテムボックス、鑑定という3つのスキルを手に入れることのできる称号ですから」
「ああ、この3つのスキルは称号のおかげなのですか」
「はい、異世界人のようにスキルの手に入る称号は他にもいくつか確認されています」
なるほどな。
称号によって手に入るスキルというものもあるのか。
なかなかに興味深い世界だ。
巻き込まれた一般人はなんのスキルも手に入らないただの称号のようだ。
少し不名誉な称号だ。
「異世界人の方ですから魔法属性も全属性なのは当然ですが、魔力値が低いですね……」
「魔力値、これですね。12ですか」
魔力値12。
これが15段階評価でもない限りは、12という数字にそれほど高いイメージは無い。
そしてラズリーさんははっきりと低いと口にした。
低いんだろうな。
「平均どのくらいのものなんですか?そもそも魔力値が低いと悪いことがあるのですか?」
「それは……」
「おっほんっ。ラズリー殿、そろそろ……」
「ああ、すみません。長居しすぎましたね。そろそろ失礼します。イズミ様、続きは王城に戻ってお茶でも飲みながらお話いたしましょう」
「あ、すみませんなんか長々と話し込んじゃったみたいで。大切な神器を貸していただきありがとうございました」
「いえ、あなたに神の祝福があらんことを」
そう口にしたのはにこやかな笑みを湛えた好々爺然とした神官だったが、なぜだか俺はその人を怖いと思った。
「では改めて」
「はい、よろしくお願いします」
王城の一室に戻り、綺麗なメイドさんが淹れてくれたいい匂いのするお茶を飲みながら勉強する。
実に優雅な身分じゃないか。
実際には昨日まで食費を稼ぐために引越しバイトをしていた男なのだが、なんだか自分が高尚な人種になったような気分になる。
まあ気のせいだが。
「先ほど、神官様を見てどう思われましたか?」
「え?」
正直怖いと思ったけれど、あんな好々爺そうな人にそんなことを思うのは失礼なのではないだろうか。
「正直に言ってくださって大丈夫です」
「少し怖いと思いました」
「その恐怖は、魔力値の差による根源的な恐怖です」
魔力値に差があると怖いんだろうか。
根源的な恐怖というのは大自然の猛威などの自分の力が全く及ばないような力を前にしたときに感じる恐怖と同じ種類の恐怖ということだろうか。
あの好々爺そうなおじいさんが俺にとってそんなに強大な存在であるというイメージが持てないな。
「イズミ様たちの世界と違い、この世界の生き物はすべて魔力を内包しております。そしてその内包する魔力の量が魔力値です」
「俺は12でしたね。神官さんはどんなものなんでしょうか」
「おそらく100から200の間くらいではないでしょうか。神官という職業は魔力が高くなければ務まりませんから」
「十倍以上ですか。でも、それくらいで根源的な恐怖を感じるものなのですか?魔力って、魔法を使うための力なのですよね」
確かに魔法を使われれば怖いが、それは剣を持っている人に感じる恐怖と同じような種類のものであるように思える。
もしくは銃を隠し持っている人か。
それを隠していると分からなければ逆に恐怖は無いような気がする。
とても本能のレベルで恐怖を覚えるようなことではないと思う。
「すみません、説明が足りませんでした。魔力というのは魔法を使うためだけのものではないのです。この世界の人はまさに魔力で身体を動かしているのです」
「魔力で身体を動かしている?」
「はい。身体は数億数兆の細胞によって構成されているということは近年この世界でも解明されてきたことですが、実は細胞ひとつひとつの中に魔力が内包されているのです。そしてそれによって、人間は、生き物は身体を動かしている」
「じゃあ魔力値の低い人というのは……」
「ええ、身体能力も低いのです。イズミ様は異世界人ですので一概には言えませんが、神官様に恐怖心を抱かれたということはおそらく魔力値の影響を受けていると考えられます」
なんてこった。
魔力値が身体能力に直結するものだったとは。
ゲームなどでは、攻撃力防御力すばやさなどのパラメータがステータス画面に表示されている。
だがこの世界のステータスにはそれがない。
だがそれで十分だったのだ。
ステータスの値は魔力値一つで十分。
それが魔法攻撃力にも攻撃力にも防御力にも素早さにも繋がる唯一の数値だった。
そして俺はその数値が12。
なるほどそれは巻き込まれた一般人だ。
優しそうな好々爺にも恐怖を感じるさ。
しゃべる熊を目の前にしたようなものなのだから。
たとえ熊がどれだけ礼儀正しかろうが優しい心を持っていようが鋭い爪や牙を見えないように隠していようが、目の前にいたら怖い。
熊の太い腕を見て力が強そうで怖いなと感じるのと似た感覚によって、俺は神官さんに恐怖心を抱いた。
おそらくそれは老人の細胞いっぱいに詰まった魔力を感じとり、自分の細胞が伝えてきた恐怖だったのだろう。
物語の中でも老人は大体強キャラだって決まっている。
一般人がビビるのも納得だ。
6
あなたにおすすめの小説
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
二度目の勇者は救わない
銀猫
ファンタジー
異世界に呼び出された勇者星谷瞬は死闘の果てに世界を救い、召喚した王国に裏切られ殺された。
しかし、殺されたはずの殺されたはずの星谷瞬は、何故か元の世界の自室で目が覚める。
それから一年。人を信じられなくなり、クラスから浮いていた瞬はクラスメイトごと異世界に飛ばされる。飛ばされた先は、かつて瞬が救った200年後の世界だった。
復讐相手もいない世界で思わぬ二度目を得た瞬は、この世界で何を見て何を成すのか?
昔なろうで投稿していたものになります。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる