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改稿版
6.胡椒と冒険者
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「ふぅ、これでなんとか家賃とか水道光熱費とか払えるな」
碧は俺から騙し取った金を8割ほど返してきた。
6、7割でいいと言ったのは俺だが、なんとなく全額返せよと思ってしまった自分が浅ましくて嫌になる。
まあ残りは貸しということにしておくか。
いつか返してもらうこともあるかもしれない。
碧が返してきた金額はサラリーマンの平均年収の10倍くらいの額だ。
これだけあれば数年は悠に暮らしていけるだろう。
だが、俺はこちらの世界でダラダラと生きる気は無い。
目指すのは成り上がりだ。
こちらの世界で商品を仕入れ、あちらの世界で売りさばくことで巨万の富を築いてやるんだ。
ダラダラとフリーターのまま生きて、死ぬ寸前まで追い込まれた俺に舞い込んだ人生で一度のチャンスだ。
最後の金でおじいさんにモ〇バーガーを奢って本当に良かった。
俺は商品を仕入れるために高級スーパーに入る。
ちょっとワンランク上の人たち御用達のスーパーだ。
チアシードなどのスーパーフードから高級和牛まで幅広く取り扱っているらしい。
俺の以前バイトしていた二流卸業者などはこんな店に商品を卸す機会は全く無かったが、卸し先のおばちゃんがこの店で買ったスーパーフードを愛用していたのを覚えている。
俺もいくつか貰ったことがある。
あんな藻みたいなやつのどこにそんな栄養があるのか不思議に思ったものだ。
そんな高級スーパーで何を買うのかといえば、やっぱり異世界といえばアレだろう。
俺の足が向くのは調味料のコーナー。
数百種類の品揃えを誇るこの店自慢のコーナーだ。
その中でもなんの特徴も無い商品。
日本人であればどこの家庭にも置いてあるような商品を俺は手に取る。
それは胡椒だ。
家庭用の白胡椒と塩の混ざったいわゆる塩コショーではなく、挽いてない黒胡椒の入った袋。
まだ今ほど航海技術が進んでおらず物流は主に国内や近隣の陸路で回っていた時代、ヨーロッパなどでは胡椒をはじめとする香辛料は高級品だったという。
異世界でもそうなのではないだろうか。
街の感じを見た限りでは、科学技術が2世紀は遅れていそうな印象だった。
大体胡椒なんていうのは赤道近くで多く栽培されているものだ。
気温からあの街が赤道の近くでは無いことは確かなことだ。
普通に寒かったからな。
だとしたらきっと胡椒があの街の人間の口に入るまでには幾重もの経路を通る必要があり、その分ものすごく高いに違いない。
流通というのは、間に業者がたくさん入れば入るほど商品の値段が上がるのだ。
馬車で運んで船で運んでまた馬車で運んで、と繰り返せば高くなるのは必然。
異世界で、この一袋520円で買った40グラムの胡椒が同じ重さの金に変わる可能性もある。
俺はにやりと笑い、あるだけの胡椒をカゴに入れた。
ホワイトペッパーが6袋とブラックペッパーが8袋だ。
あとマイ胡椒の補充もしておくか。
あの屋台の串焼きとか、胡椒かけたら美味しそうだからな。
ふふふ、待っていろよ異世界。
胡椒まみれにしてやる。
「ゴブリンだ。行くぞ見習い」
「はい、先輩」
俺は今、先輩冒険者の後ろに並んでゴブリン狩りに勤しんでいる。
なぜこんなことをしているのかといえば、単純に魔石が足りないからだ。
さっさと胡椒を売って大量の魔石を購入しようと思っていた俺だったが、中魔石以上の魔石はその土地を治める権力者の許可がないと購入することができなかった。
魔石は地球で言えばエネルギー資源に値する。
あちらでも危険物取扱者の資格が無ければ大量の燃料を保管することが許されないように、こちらでも大きなエネルギーを扱うには偉い人の許可が要るのだ。
そして、その許可を貰うのは容易ではない。
莫大な額の賄賂も必要になるし、そもそも偉い人と会うためにはコネクションが必要だ。
俺のような素性の知れぬ輩は特に権力者に会うのは難しいだろう。
何の許可も持たぬ人間が購入できるのは小魔石のみだが、どうやら小魔石は100個で中魔石1個分のエネルギーしかないようなのだ。
靴擦れを時間遡及で治したら小魔石が100個無くなってびっくりした。
靴擦れ程度では時間遡及は使わないほうが良さそうだ。
魔法のエネルギー源として小魔石を使うことは、非常に効率が悪い。
やっぱり中魔石以上の魔石が必要だ。
どうにか手に入れる手段を探していたら、冒険者ギルドという組織に冒険者が魔石を売っているのを目撃した。
魔石とは冒険者という職業が採取しているものだと判明した。
冒険者とは、この世界に存在している危険な敵対生物である魔物を倒してその素材などを売り生計を立てている職業だった。
魔石も、その魔物という生物の身体の一部だという。
それなら俺も冒険者になって、自分で魔石を採取するしかないと思いこうしてゴブリンを狩っているというわけだ。
先輩冒険者のグラントさんは、こちらの世界に不慣れな俺に冒険者のいろはを教えてくれている親切なおじさんだ。
もう冒険者はほとんど引退しているのだそうだけれど、こうして危なっかしい新人が入ると自分から進んで指導をかって出るのだというのだから物好きな人だ。
でもグラントさんといるととても楽しいし、親戚のおじさんみたいな感じで俺は好きだな。
「そっち行ったぞ、見習い!」
「はい!」
グラントさんが足に1撃入れて、よたよたと俺の方に逃げてきたゴブリンに、俺は剣を構えて突進する。
剣の構えは中段。
俺は精一杯踏み込み、ゴブリンの喉笛目がけて突きを放つ。
剣道をやっていたわけでもない俺の突きはあまり速くない。
ゴブリンは後ろに飛んで避ける。
逃がさないぞ。
俺はワームホールの魔法を発動し、ゴブリンに追撃する。
剣の切っ先だけが黒い空間の穴に吸い込まれ、ゴブリンの喉元に開いた同じような穴から飛び出す。
俺の剣がゴブリンの喉笛に突き刺さり、ゴブリンは絶命した。
また魔法を使って倒してしまった。
俺の強みは何と言っても時空神の魔法具による時空間魔法なので別に使うだけなら構わないのだけれど、俺が考えているのはコストの問題だ。
ゴブリンから取れる魔石は小魔石だ。
魔石は魔物の身体の中に必ず1個だけ存在しているもの。
つまりゴブリンを倒して小魔石が1個手に入る。
しかし使った魔石もまた、小魔石が1個。
ワームホールは空間に2つ穴を開けて穴同士を繋げる魔法だけれど、穴の大きさと繋ぐ距離によって魔石の消費量が異なる。
大体拳くらいの大きさの穴ならば、半径1キロ以内の距離で大体小魔石1個だ。
1キロ先でも1個、1メートル先でも1個だ。
つまりゴブリンなどの小魔石しか持たない魔物に魔法を使ってしまうと、全く魔石が増えない。
しかし俺の肉体的能力では、どうしてもゴブリンをバンバン倒すというのは無理だ。
かといって、ゴブリンを剣だけで倒せるように訓練するというのも遠回りなような気がする。
魔法を使えばそこそこ戦えるのだし、このまま冒険者としての仕事をこなしてランクを上げるというのが一番の近道なのかもしれない。
冒険者にはランクというものがあって、俺なら最低から1つ上がったEランク。
ゴブリンを狩るのがやっとの見習い冒険者だ。
そんで先輩冒険者のグラントさんが、一番上から3番目のBランク。
一人ですんごい化け物も倒せちゃう一流の冒険者だ。
冒険者ランクというのは単純にその冒険者の実績と力量を現す。
冒険者ギルドは冒険者が無謀な魔物に挑んですぐに死んでしまわないように、ランクごとに戦わせる魔物というのを制限している。
俺のようなEランクならば、ゴブリンやスライムのような弱っちい魔物。
グラントさんのような凄腕なら、オーガのように強くて危ない魔物。
そして強い魔物ほど、体内に宿す魔石は大きくなる傾向にあるという。
だとするなら、俺はまず中魔石を宿す魔物を倒せるように冒険者ランクを上げなければならないわけだ。
幸いにも次のランクであるDランク上位の魔物であるオークは、中魔石を宿しているようだ。
俺はあと一つのランクを上げるためにグラントさんの後ろを駆け回った。
碧は俺から騙し取った金を8割ほど返してきた。
6、7割でいいと言ったのは俺だが、なんとなく全額返せよと思ってしまった自分が浅ましくて嫌になる。
まあ残りは貸しということにしておくか。
いつか返してもらうこともあるかもしれない。
碧が返してきた金額はサラリーマンの平均年収の10倍くらいの額だ。
これだけあれば数年は悠に暮らしていけるだろう。
だが、俺はこちらの世界でダラダラと生きる気は無い。
目指すのは成り上がりだ。
こちらの世界で商品を仕入れ、あちらの世界で売りさばくことで巨万の富を築いてやるんだ。
ダラダラとフリーターのまま生きて、死ぬ寸前まで追い込まれた俺に舞い込んだ人生で一度のチャンスだ。
最後の金でおじいさんにモ〇バーガーを奢って本当に良かった。
俺は商品を仕入れるために高級スーパーに入る。
ちょっとワンランク上の人たち御用達のスーパーだ。
チアシードなどのスーパーフードから高級和牛まで幅広く取り扱っているらしい。
俺の以前バイトしていた二流卸業者などはこんな店に商品を卸す機会は全く無かったが、卸し先のおばちゃんがこの店で買ったスーパーフードを愛用していたのを覚えている。
俺もいくつか貰ったことがある。
あんな藻みたいなやつのどこにそんな栄養があるのか不思議に思ったものだ。
そんな高級スーパーで何を買うのかといえば、やっぱり異世界といえばアレだろう。
俺の足が向くのは調味料のコーナー。
数百種類の品揃えを誇るこの店自慢のコーナーだ。
その中でもなんの特徴も無い商品。
日本人であればどこの家庭にも置いてあるような商品を俺は手に取る。
それは胡椒だ。
家庭用の白胡椒と塩の混ざったいわゆる塩コショーではなく、挽いてない黒胡椒の入った袋。
まだ今ほど航海技術が進んでおらず物流は主に国内や近隣の陸路で回っていた時代、ヨーロッパなどでは胡椒をはじめとする香辛料は高級品だったという。
異世界でもそうなのではないだろうか。
街の感じを見た限りでは、科学技術が2世紀は遅れていそうな印象だった。
大体胡椒なんていうのは赤道近くで多く栽培されているものだ。
気温からあの街が赤道の近くでは無いことは確かなことだ。
普通に寒かったからな。
だとしたらきっと胡椒があの街の人間の口に入るまでには幾重もの経路を通る必要があり、その分ものすごく高いに違いない。
流通というのは、間に業者がたくさん入れば入るほど商品の値段が上がるのだ。
馬車で運んで船で運んでまた馬車で運んで、と繰り返せば高くなるのは必然。
異世界で、この一袋520円で買った40グラムの胡椒が同じ重さの金に変わる可能性もある。
俺はにやりと笑い、あるだけの胡椒をカゴに入れた。
ホワイトペッパーが6袋とブラックペッパーが8袋だ。
あとマイ胡椒の補充もしておくか。
あの屋台の串焼きとか、胡椒かけたら美味しそうだからな。
ふふふ、待っていろよ異世界。
胡椒まみれにしてやる。
「ゴブリンだ。行くぞ見習い」
「はい、先輩」
俺は今、先輩冒険者の後ろに並んでゴブリン狩りに勤しんでいる。
なぜこんなことをしているのかといえば、単純に魔石が足りないからだ。
さっさと胡椒を売って大量の魔石を購入しようと思っていた俺だったが、中魔石以上の魔石はその土地を治める権力者の許可がないと購入することができなかった。
魔石は地球で言えばエネルギー資源に値する。
あちらでも危険物取扱者の資格が無ければ大量の燃料を保管することが許されないように、こちらでも大きなエネルギーを扱うには偉い人の許可が要るのだ。
そして、その許可を貰うのは容易ではない。
莫大な額の賄賂も必要になるし、そもそも偉い人と会うためにはコネクションが必要だ。
俺のような素性の知れぬ輩は特に権力者に会うのは難しいだろう。
何の許可も持たぬ人間が購入できるのは小魔石のみだが、どうやら小魔石は100個で中魔石1個分のエネルギーしかないようなのだ。
靴擦れを時間遡及で治したら小魔石が100個無くなってびっくりした。
靴擦れ程度では時間遡及は使わないほうが良さそうだ。
魔法のエネルギー源として小魔石を使うことは、非常に効率が悪い。
やっぱり中魔石以上の魔石が必要だ。
どうにか手に入れる手段を探していたら、冒険者ギルドという組織に冒険者が魔石を売っているのを目撃した。
魔石とは冒険者という職業が採取しているものだと判明した。
冒険者とは、この世界に存在している危険な敵対生物である魔物を倒してその素材などを売り生計を立てている職業だった。
魔石も、その魔物という生物の身体の一部だという。
それなら俺も冒険者になって、自分で魔石を採取するしかないと思いこうしてゴブリンを狩っているというわけだ。
先輩冒険者のグラントさんは、こちらの世界に不慣れな俺に冒険者のいろはを教えてくれている親切なおじさんだ。
もう冒険者はほとんど引退しているのだそうだけれど、こうして危なっかしい新人が入ると自分から進んで指導をかって出るのだというのだから物好きな人だ。
でもグラントさんといるととても楽しいし、親戚のおじさんみたいな感じで俺は好きだな。
「そっち行ったぞ、見習い!」
「はい!」
グラントさんが足に1撃入れて、よたよたと俺の方に逃げてきたゴブリンに、俺は剣を構えて突進する。
剣の構えは中段。
俺は精一杯踏み込み、ゴブリンの喉笛目がけて突きを放つ。
剣道をやっていたわけでもない俺の突きはあまり速くない。
ゴブリンは後ろに飛んで避ける。
逃がさないぞ。
俺はワームホールの魔法を発動し、ゴブリンに追撃する。
剣の切っ先だけが黒い空間の穴に吸い込まれ、ゴブリンの喉元に開いた同じような穴から飛び出す。
俺の剣がゴブリンの喉笛に突き刺さり、ゴブリンは絶命した。
また魔法を使って倒してしまった。
俺の強みは何と言っても時空神の魔法具による時空間魔法なので別に使うだけなら構わないのだけれど、俺が考えているのはコストの問題だ。
ゴブリンから取れる魔石は小魔石だ。
魔石は魔物の身体の中に必ず1個だけ存在しているもの。
つまりゴブリンを倒して小魔石が1個手に入る。
しかし使った魔石もまた、小魔石が1個。
ワームホールは空間に2つ穴を開けて穴同士を繋げる魔法だけれど、穴の大きさと繋ぐ距離によって魔石の消費量が異なる。
大体拳くらいの大きさの穴ならば、半径1キロ以内の距離で大体小魔石1個だ。
1キロ先でも1個、1メートル先でも1個だ。
つまりゴブリンなどの小魔石しか持たない魔物に魔法を使ってしまうと、全く魔石が増えない。
しかし俺の肉体的能力では、どうしてもゴブリンをバンバン倒すというのは無理だ。
かといって、ゴブリンを剣だけで倒せるように訓練するというのも遠回りなような気がする。
魔法を使えばそこそこ戦えるのだし、このまま冒険者としての仕事をこなしてランクを上げるというのが一番の近道なのかもしれない。
冒険者にはランクというものがあって、俺なら最低から1つ上がったEランク。
ゴブリンを狩るのがやっとの見習い冒険者だ。
そんで先輩冒険者のグラントさんが、一番上から3番目のBランク。
一人ですんごい化け物も倒せちゃう一流の冒険者だ。
冒険者ランクというのは単純にその冒険者の実績と力量を現す。
冒険者ギルドは冒険者が無謀な魔物に挑んですぐに死んでしまわないように、ランクごとに戦わせる魔物というのを制限している。
俺のようなEランクならば、ゴブリンやスライムのような弱っちい魔物。
グラントさんのような凄腕なら、オーガのように強くて危ない魔物。
そして強い魔物ほど、体内に宿す魔石は大きくなる傾向にあるという。
だとするなら、俺はまず中魔石を宿す魔物を倒せるように冒険者ランクを上げなければならないわけだ。
幸いにも次のランクであるDランク上位の魔物であるオークは、中魔石を宿しているようだ。
俺はあと一つのランクを上げるためにグラントさんの後ろを駆け回った。
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