女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

文字の大きさ
22 / 1,519

全部見せろとは言ってない

しおりを挟む


名前 イゼッタ・シンプロン・ナーバーグ
種族 ヒューマン
年齢 14
職業 元貴族 ナーバーグ伯爵家三女
レベル 14

HP 72/72
MP 146/146
体力 36 
精神力 73
賢さ 87
素早さ 31
運 19

スキル 元素魔法 水(2) 風(3) 光(1) 言語(8) 剣術(1) 交渉術(3) 舞踏(3) 音楽(2) 乗馬(1) 
ギフト なし
称号 元伯爵令嬢 逃亡者

所持品 上着(E) 肌着(E) 下着上(E) 下着下(E) スカート(E) 靴下(E) 靴下留め(E) 革靴(E) ネックレス(E)
皮袋

銀貨×11 金貨×10


「嘘吐き」

「ごめんなさい」

「全部見せろとは言ってない。何故見せた?」

「ごめんなさい…」

「俺よりステータス高い癖に、俺に集るつもりだったのか」

「そんな事ない!」

「はぁ~~~…。まぁ良いや。自分の服は自分で買えよ?」

「はい…」

「で、これからどーすんの?どうしたいの?」

「どうって?」

「逃げ続けるのか、帰って敵討ちでもするのか。お前の居た街は山二つと砂漠を越えた所だろ?追手が来ないとも限らんじゃないか」

「うん…」

「で?」

「家族はもう…、居ないと思う。逃げなきゃ駄目…だと思う」

「そうか」

「一緒に…お願い」

「……明日の行動予定を変更する。忘れていたがギルドでの話し合いもあったしな。ギルドで話し合いをした後装備を整え街を出る。良いな?」

「何処、行くの?」

「追手の来ない所さ」

良い街だったのにな。まあ、俺のギフトには丁度良いお荷物か。話を切りあげ部屋に戻った。何故さっきは開かなかったのだろうか?


 憂鬱な気分で朝を迎えた。ガチャガチャと部屋を横切る音がやけに煩く聞こえる。
ギルドに行くのが億劫でならないが飯を食って出て行こう。
装備を整え外に出るとイゼッタが待っていた。

「待ち伏せか?」

「うん」

「飯に行くぞ」

「うん!」

 今日から別払いの朝食だ。スープと煮物とソーサー食ってすぐにギルドに向かう。料理の味は分からなかった。

「おはようございますカケルさん、イゼッタさん」

ギルドに入ると忙しい時間帯であるにも関わらず待っていたであろう登録の人が居た。
促されるままに個室に向かうと、部屋には先客が居た。白髪混じりの角刈りと髭の筋肉だ。
ソファに座りこちらを見つめている。

「お前がカケルか。んで其方がナーバー…イゼッタ嬢か」

頷いてソファの対面に座る。イゼッタも座らせる。

「俺はこいつの話に興味無い。忙しくなるからとっとと始めてくれ」

不快な顔をした男が話を始める。ギルドの調査に依ると、クーデターによりナーバーグ家は滅んだそうだ。犯人は政敵の何れかとしか分からず、追手を差し向けられる可能性も捨て切れない、と。

イゼッタは終始俯いていた。
だが敵討ちについてはキッパリ断った。

「もう話は終わったか?」

「お前はどうするんだ」

「逃げるさ。おまけを連れてな」

「お前程度すぐ捕まる」

「行動を起こさないのはクズだ。行くぞイゼッタ」

「はい!」

「待て!」

「逃げる準備で忙しいんだが?」

「何処へ逃げる?」

「口を割るかも知れん相手に話すか?」

「俺はギルドマスターだぞ!」

「そのうち金を引き出す。それで察しろ。じゃあな」

今だ混み合うギルドに別れを告げ、雑貨屋の婆さんの店に向かう。
婆さんにイゼッタの上着とズボンとカバンを見繕ってもらい、皮の上下と布製の肩掛けカバンを中古で買わせた。次は防具屋か。

俺が女連れで来た事でまたおかしくなったが、腕と脛当てを買わせる事が出来た。俺は革手袋を買った。五千ヤン也。
魔法の行使に杖があると捗るのだそうで、魔法道具屋を紹介してもらった。

成金趣味の豚が魔法道具屋の店主だったが買うのは辞めた。値段をぼってる訳では無かったが、イゼッタが嫌がったのだ。

最後に露店でイゼッタにマントを買わせ、以前買った昼飯を二人分俺が買って買い物を終えた。金が足りなそうだったのでギルドに戻り銀貨三十枚回収する。好きなだけ察してくれよギルマス。

「じゃあ、行こうか」

「うん」

草原に向けて歩を進めた。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

目を覚ますと雑魚キャラになっていたけど、何故か最強なんです・・・

Seabolt
ファンタジー
目を覚ますと雑魚キャラに何の因果か知らないけど、俺は最強の超能力者だった・・・ 転生した世界の主流は魔力であって、中にはその魔力で貴族にまでなっている奴もいるという。 そんな世界をこれから冒険するんだけど、俺は何と雑魚キャラ。設定は村人となっている。 <script src="//accaii.com/genta/script.js" async></script><noscript><img src="//accaii.com/genta/script?guid=on"></noscript>

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します

burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。 その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら

七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中! ※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります! 気付いたら異世界に転生していた主人公。 赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。 「ポーションが不味すぎる」 必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」 と考え、試行錯誤をしていく…

処理中です...