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当たれば全部ホームラン
しおりを挟む朝食兼昼食を摂りながら話し合う。
「俺のこれ、どうにかならんのか?」
「むしろ、そのままで」
「おしっこしにくいんだよ。わりと真面目に回答頼む」
「ごめん」
「ご主人様よ、首都の図書館で探すのはどうかな?私達と姫様は同行出来ないが」
「変装すれば何とかなりませんかしら?」
「なりませんね。姫様は居るだけでバレてしまいます」
「偉い学者先生でも居るのか?」
「長命なランナー族なら何か知識を持っているやも知れませんね」
ランナーと言うと、以前犯したエルフっぽい奴等か。構うなと言った手前、此方から出向きたくないな。
「カケル、何考えてる?」
「以前会った時、此方に構うなって言っちゃった」
「なる…。けど問題無い」
「その心は?」
「カケルに犯されて、我慢できる女など居ない」
流石にそれは無いだろ、と思う反面、あれだけヤったら恨んで絡んで来る未来も見える。正しい意味で《我慢ならん》と言う奴だ。
取り敢えず狩りに出た時にでも絡まれてみるか。
「以前会った奴じゃ無いランナー族は何処に居るか分かるか?」
その問いには誰も答えられなかった。引き篭もり生活な上に秘密主義。俺が会ったフォレストランナーですら珍しいらしい。
俺なら見つけられると思うけどな。しかしいきなり彼等の集落に行ったりしたら敵として扱われそうだし、やはり偶然を装うしか無いかな。
「取り敢えず肉でも取って来るよ。会えるかは分からんが」
「遅くなったら犯しているとの認識で良いですね?」
「朝帰りしても許してくれるか?」
「泣きながら寝ないで待ってます」
テイカを抱き締めた。
「せめて、愛妾で」
イゼッタが抱き着いて来た。
「私も妻になりとうございます」
「姫様!」
王女を嫁にするのはどうかと思うが手放したくは無いな。
「そうなるとあたしは王女殿下をカルメリア様と呼ばなければなりませんが、不敬になりませんか?」
「テイカさん、カケル様も、リアとお呼び下さいませ。勿論イゼッタ様もお願い致しますね」
「呼び捨てで構わない」
「ではイゼッタさんで」
外堀が埋まる音が聞こえたので狩りに行こう…。こうなると俺に発言権は、無い。
装備を整え背負子と武器を持って飛び立った。
猛スピードで大陸へ飛び、森に着く。高高度を飛んだので猛烈に寒かった。もじゃりを加工してフェルトのインナーでも作れば良かったな。
森スレスレに飛んで獲物を探すと、ゴーラとブフリムの群れが発見できた。数が多くて数え切れん、多分ブフリムだけで百は超えてそう。ゴーラよりデカいのもポツポツ居るが、あれは食えるのだろうか?
群れは真っ直ぐ何処かに向かってるので後ろから静かに素早く突っ込んでった。
ゴーラナイフの二刀流でザクザクブフリムを切って行く。弓や魔法を使うゴーラは優先的に殺し、残りはデカいのと近接ゴーラとブフリムが少し。
素早く動き過ぎたのと、ブフリムの臭いで吐きそうだ。後、ナイフが一本折れて、もう一本柄がグラグラしてて抜けそうだし油ですっかりなまくらだ。
魔法使いの杖を見つけて拾おうとした所をデカい奴に狙われた。ギフトのおかげで勿論当たらない。
当たらないが体に掛かる負担に耐えきれず、ゲロをぶちまけながらデカい奴の耳の穴にナイフを突き刺した。
横に怯んだデカいのの後ろから、新たなデカいのが剣を横薙ぎにして来る。これ仲間ごと斬る奴だ。負担を掛けて間合いを取ると、俺が痛めつけたデカいのが飛んで来た。剣の腹でぶっ叩いたようだ。
当たれば全部ホームランって奴居たなぁ…。なんて冷静になる。
俺は避けない。避けずにデカいのごと空に飛び、五十ハーンから自由落下させると、バキバキ枝と骨を折りながら数匹のゴーラを道連れしてくれた。敵が怯んでる隙に死んだゴーラからナイフを奪い一安心。
ナイフで無く、ゴーラを持って逃げたら良かったのに…。
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