女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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立派な置物

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 夕飯に燻製を振る舞い、イゼッタの光魔法の下で食事をしつつ移住の説明を行う。
外敵が居ないと言うのは彼女達には高評価みたいだ。狩猟よりも農耕寄りの暮らしていたそうで、島に畑を用意せねばならなくなった。肉は好きなだけ取れるけど野菜は今も買ってるからな。
労力が増えるなら農耕するのも良いだろう。

「カケル、私達は此処に残る」

「その心は?」

「今の荷車じゃ狭過ぎる」

「成程。集落の周りの木を切って置けば野獣も近付き難いしな」

「ん」

イゼッタ、リアとメイド二人は残る事になった。分かれて行動する場合、テイカだけでは荷が重いからだ。
集落にリア達が残るので、テイカは俺に着いて来る事になった。主に買い物係だ。

食事を終えて、兎達を水浴びさせて、凝視する。
あちらも凝視してるのだから良いのだ。
俺に向かって扇情的な洗浄をしている兎にチンピクしてやると、嬉しそうな笑みを浮かべてる。
水浴びを終え、乾いてふわふわになった女児が俺のに乗って遊んでいるが、もう少し大人になったらな。

今夜は子供同士で寝てもらう。イゼッタ達は纏め役の家で寝る。俺は各家を回ってうさ耳を堪能した。もう暫くこれは治さなくて良いな。


 朝食を食べたらテイカと二人荷車に戻り、街に向かう。
街に着くまでの間はずっとテイカとイチャイチャしてた。

「ずっと着かなければ良いのに…」

「そうだな。早く要件を片付けてゆっくり戻ろう」

「嬉しい提案です」

サミイの家に荷車を置いて、挨拶もそこそこに二人でギルドへ向かう。使わないナイフと未鑑定アイテムを売る為だ。
ナイフは三十七本、何時もの値段で引き取られた。
未鑑定のアクセ等は良い値が付く物もあり、鑑定代よりも高く引き取って貰えた。鑑定代と端数を支払い、計二十六万二千ヤンになった。

ここからは分かれて買い物だ。
俺は武器屋に向かう。テイカは食料や衣料、野菜の苗や種を買うとの事。

武器屋に入ると親父がカウンターに足乗せて寝てた。

「起きろ親父、スコップどこだ?」

「自分で探せ小僧」

シルケのスコップは古いタイプの剣スコなので柄だけ見ても分かりづらいのだ。鋤鍬鶴嘴の中にスコップを見付けて引っこ抜く。銘が無いから弟子の作かな?

「鋤や鍬は此処にあるだけか?」

「俺ぁもう作らんからなー」

「引退か?」

「弟子に仕事回してんだよ」

「家に労力が増えたから畑でもやろうかと思ってんだ。予備も含めて十本ずつは欲しいんだよな」

「スコップもか?」

「コレは俺用」

スコップを買って大鉈を受け取り、弟子の店を紹介してもらう。

「あ、忘れてた!」

「何をだ?」

「俺、鋳物無理だわ。鉄の溶解なんて、施設作る段階でお手上げだ」

「ガハッ!やっと気付いたか」

「鉛ならともかく鉄は無理!鉛でもしたくないけどな。だから鋳型は返すよ」

「くれてやったモンだ、貰っとけ」

「使い道が無いんだよ。武器にしかならん」

「立派な置物が出来て良かったな」

諦めた。そして弟子の店へ。
弟子もおっさんだったがスコップを作った本人みたいで、スコップと大鉈の拵えを見てすんなり受け入れて貰えた。
店の品揃えは武器よりも農具、工具がメインだ。
鋤鍬十本ずつ、少し軽い物を選んでもらい購入した。紐で縛って担いで帰ると、丁度両親殿が帰って来る所だった。

「おかえりなさい旦那さまー!パパとママも」

荷物を荷車に積んだら両親殿の荷降ろしを手伝って、昼を一緒に食べる事になった。
そこでオーブンの事を聞いて店を教えてもらった。近所なのでサミイ同伴で家具屋に出向く。


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