165 / 1,519
金降ろすぞ?
しおりを挟む商隊の護衛に喧嘩を売られた懐かしの街道で荷車を降ろし、地面スレスレを飛んで行く。唯でさえホルスト無しの奇抜な荷車だ。急いで向かえば門兵に警戒されるからな。
道草を食むタマゲルを愛でながら安全運転で街に向かった。
「カケルはタマゲル好き過ぎ」
「手頃なサイズで、柵で防除出来る程度のモンスターだぞ?しかも汚水処理等利用価値まである。可愛いじゃないか」
「けれども意思の疎通がままなりませんわね」
「それが出来たらペットにしたいな」
「実は凄く邪悪な思想を持っていたり…」
「ああーん!フラーラがいじめるー!」
「はいはいよしよし。カケル様は悪くありませんよ。意思の疎通が出来ないタマゲルを勝手に悪者扱いする人の浅はかさがいけないのです」
「ご主人…、悪かった。謝るから許してくれ。おっぱい揉んで良いから」
…なんて茶番で暇な時間をやり過ごし、門前着くまで揉みました。
予想通り門兵に止められ警戒されたが魔道具だと言い張って何とか街に入れた。ギルドに向かう前に駐車場を借りないとならんと言われ、ギルドとは反対側にある駐車場に向かい、一日分のスペースを借りた。ホルスト居ないしうんこもしないから餌代も世話代も払わんぞ?
で、ギルドにインして受付でギルマスを呼んでもらう。受付嬢は渋っていたが、金降ろすぞ?の台詞に残高を確認して直様取り次ぎに行った。金は普通に降ろしたかったので、隣で暇そうにしてる受付嬢に金貨十枚降ろしてもらった。
暫くして取り次ぎした受付嬢が戻って来て奥へ。案内されたのはギルマスの部屋。白髪混じりで髭の筋肉がソファーに座ってる。この街のギルマスだ。
「イゼッタ嬢!?生きてたのか!」
「カケルと一緒なら何処でも生きられる」
「カケル、お前もよく逃げ延びられてたな」
「随分な驚き様である程度予想出来るがナーバーグの情報くれ」
「それより後ろの女達は?」
「今は聞くな。それよりナーバーグの情報だ」
ナーバーグ、街の名前はそのままに領主が変わり、新領主はイデロン。爵位は不明。
イゼッタの事は未だしつこく探しているようだが、幹部クラスの兵士以外はまるで探してない。
街の治安はだいぶ悪くなった様で移民が多く出たが、今は出られなくなっている。
教会には手を出せないので、教会所有の物は守られているらしい。
街に出入りする際かなりの額の金を納めなければならない為冒険者も寄り付かず、ギルドは早々に撤退した。
「とまあこんな感じだ」
「イデロン、知らない名前」
「教会も逃げ出してくれてたら良かったのにな」
「カケル様、教会には、弱者を守る責務が御座います」
「逃げ出そうって頃には逃げられなくなってるって事だ。カケル、今度はそっちの番だぞ?」
「やんごとない身分の者とそのお付が二人、そして奴隷が一人だ。名前はギルド証で確認しろ」
リアのギルド証を見たギルマスは冷や汗を垂らした。
「やんごと…やはりか。面倒だからお忍びって事にしてもらうぞ?にしてもヒズラーに居たとはな」
「それより、ちょっとナーバーグに行く用があるんだが、俺達の事を黙っててくれないか?」
「密入国でもするのか?」
「ただの里帰り。先生に会ってくるだけ」
「…イゼッタ嬢がそう言うなら止めはしないが、気を付けろよ?」
「一週間程滞在するから知らぬ存ぜぬで頼むわ」
情報を仕入れて良かった。迂闊にナーバーグに向かっていたら無駄金を払う羽目に遭っていたぜ。
ギルドを出た俺達は、その足でちょっと高そうな宿屋に向かい、飯を食って夕方まで仮眠した。やっぱりベッドは良いな…。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
目を覚ますと雑魚キャラになっていたけど、何故か最強なんです・・・
Seabolt
ファンタジー
目を覚ますと雑魚キャラに何の因果か知らないけど、俺は最強の超能力者だった・・・
転生した世界の主流は魔力であって、中にはその魔力で貴族にまでなっている奴もいるという。
そんな世界をこれから冒険するんだけど、俺は何と雑魚キャラ。設定は村人となっている。
<script src="//accaii.com/genta/script.js" async></script><noscript><img src="//accaii.com/genta/script?guid=on"></noscript>
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら
七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中!
※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります!
気付いたら異世界に転生していた主人公。
赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。
「ポーションが不味すぎる」
必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」
と考え、試行錯誤をしていく…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる