女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

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天空の城

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 空に浮かんだ鉄柱を仕舞い、新たに的を作ってやって空に浮かせる。好きなだけ撃つが良い。昼飯は極軽く済ませ、午後の作業は光の属性魔石を千個作って、組み立ては皆にお任せした。
さて、暇だ暇だ。新居の続きでもするか。俺達のはまだ設計段階だし、リュネの家を作り始めてしまおうか。

「リュネー居るー?」

「居ーますよー」

龍の巣倉庫の中に伺いを立てるとのんびりした声が返って来る。扉を開けて出迎えてくれたリュネの尻尾に絡み付かれて室内に拉致された。大きなたわわに挟まれて多幸感に包まれる。

「うふふ、食べちゃうぞー」

「たべないで~」

ふわふわなマットの上でイチャイチャした。

「そろそろ本題に入りたいのだが良いかな?」

「何処かの街を滅ぼしますか?」

「そこ迄嫌いな街はまだ無いなー。新しい龍の巣を作ろうと思ってな。希望の広さとか欲しい物を聞きたかったんだ」

「愛の巣ですね!天空の城とか憧れます」

「浮く魔石は作れないし、雨降ったら食堂への移動が面倒だよ。序に、地下深くにも作れないからね?地底湖になっちまう」

「残念です…。とは言え実はこの小屋も何気に気に入っているんです。窓が無いので昼間でも薄暗いですし、扉を閉めても通気性が保てます。特に物を置く嗜好も無いので狭くも感じませんし、部屋の中で龍に戻る事も無いですからね」

「…何か、粗末な小屋ですまん」

「二人きりでイチャイチャ出来るだけの広さがあれば他には特に必要な物はありません」

そうなると、俺達の新居と並行して作るのが効率的には良さそうだな。考える事を辞めてイチャイチャの延長しよう。

「うふふ、甘えたちゃんでちゅねー」

ばぶ…zzz

「リュネ様、お楽しみの所失礼します。カケル様をお願いします」

一時間程経っただろうか。居る前提で呼び出すのはテイカ。用事とあらば行かねばなるまい。最後にリュネの先っぽをちゅーっとして外に出た。

「お楽しみでしたね」

「新居の希望を聞きに行ったら、つい」

「あたしなら何時でも」

「外でちゅぱると女児が真似するから後でな」

「いけずです」

「俺達の新居の計画はどうなってんだろ?俺の作れるレベルの家だと良いのだが」

「カケル様の作る家は野性味があって好きですよ?」

洗練されてないって事ね、自覚はしてる。話をしながら移動して、着いたのは家の居間。テーブルを囲んで姦しくしてる。

「楽しそうだな」

「カケル、おそい」

  「新居の草案が纏まりました」
「無茶な注文は付けてくれるなよ?」

「カケル様を信じております」

「んー、まあ、取り敢えず見てくれ」

薄板につらつらと書き込まれた文字列、これが要望なのだな。順不同との事なので上から順に見てみよう。

皆で寝る部屋は必須。
二人きりの部屋が欲しい。
赤ちゃん部屋と待機部屋。
風呂・トイレ・キッチン・居間

意外とちゃんと考えているな。

物干し場。
解体場。

これはエクステリアかな?

花壇。
バルコニー。
更衣室。
サロン。

段々ふざけて来てるねこれ。

三階建て以上。
地下倉庫。
尖塔。

書けるだけ書いてる感じだな。

木造。
石造。

案が尽きたか。
久しぶりにボールペンと定規を取り出して、イゼッタに薄板を用意して貰う。

「トイレの個室は一×二ハーンで良いな?」

「ん」

「数は一つで足りるよな?」

「ええ、大丈夫かと」

一×二ドンの長方形を二つ描く。

「風呂は五×十ハーンもあれば足りるか?」

「メインは複合施設だし、問題無いだろう」

五×十ドンの長方形を描く。同様に各部屋の大きさを出して長方形を描いて行った。

花壇、サロン、更衣室、バルコニー、尖塔は却下した。
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