女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

文字の大きさ
275 / 1,519

性に真面目

しおりを挟む


 愚痴を聞こうと思ったら、逆に黙り込まれてしまった。サミイ達も帰って来ないし、どうしたものか…。

「エージャ、言いたい事があるんだろ?」

「……かれろ、と」

「ん?」

「抱かれろ、と。奥様に…」

「え?やだよ?」

「は?」

「今、第一夫人の体調が戻るのを待ってて俺も他の嫁達も我慢してんの。それにお前は此処で働くんだろ?エッチしたら連れて帰りたくなっちゃうだろうが」

ですが、と続くのを手で制し、近寄って頭に手を乗せてやる。それだけでプルプル震えてるじゃないか。《洗浄》してやろう。

「うっ!何を!?」

「頭を冷やせ。序にキレイになったな」

「え?あ…」

くすんでた金髪に艶が戻り、肌も服もさっぱりしたのを見たエージャが驚いてる。

「やっぱり旦那さまはわたしの旦那さまです!」

「カッケー」

「手を出すかと思ったんですが、残念です」

ドアを開けてゾロゾロと女達が入って来た。

「試してたのか?」

「お手付きされたらカケル様にお渡ししようかと」

「そんな事されたらわたしが島に行けなくなっちゃいます!」

「キャッキャッ」

「予想より性に真面目な方で良かったです」

「イゼッタ達が妊娠してたらしたけどな」

「…撤回します」

「エージャ、何れ抱いて貰いなさいね?」

「え…?」

「旦那さまはわたし達のです!ママもダメだからね!」

「クルルァー」

一気に客間が姦しくなった。姦しながらも明後日から魔道具の販売をするそうで、準備の為今日から家で寝る、と言うのと、売り物を出してくれと言う言葉は聞き取れた。

「此処に出して良いのか?」

「数を確認したらバックヤードに持ってきます」

光の棒を八百、水の棒四百、火の鉄板二百。ピッタリ出して確認させたらバックヤードに持ってった。

「貴方は不思議な方ですね」

「なんぞ?」

「先程は、外貨を稼ぐ方が金になると言いましたが、これらの商品はほぼ原価ですよね?」

「否、材料の原価は無いに等しい。手間賃を料金に含めるなら完全に赤字だがな」

「薄利多売の精神は聞きましたが、それでも安いかと」

「これは慈善事業みたいなもんだよ。儲けるのはギルドに卸す素材だけで充分だからな」

付かず離れず金魚のフンを引き連れて客間に戻ると何故かしたり顔のサミイに苦笑いのママ上殿。

「また賭けてたのか」

「賭け事なんて、そんな。でもキスくらいはしたのでしょう?」

「してないったら。エージャがしたいなら是非も無いがな。嫌がる子にはしないよ」

「わたし達の旦那さまはそゆとこ変に真面目だって言ったでしょ?」

「真面目である事は同意出来ますね」

「なあ、ママ上殿。何でそんなにエージャとさせたがるんだ?エージャも何か思い当たる節があれば教えてくれ」

エージャは目して語らず。即ち、そこに原因がありママ上殿が気付いたと思われる。

「私もこの子も元は冒険者。それが奴隷に落ちたら…、予想はお付きでしょう?」

「予想、か…」

「分かるものですか」

「分からんな。うちの性奴隷は死んだら蝋人形にして下さいとか言うしな」

「貴方も奴隷を飼っているのか」

「愛する性奴隷を飼うとか言うな」

「相手が反論出来無いだけでは?」

「ありうるが…、それなら聞いてみるか?」

「あたしの全てはカケル様の為にあります」

窓の外からニョッキリ顔を出したテイカに全員びっくりである。一体何時から居たのか!?

「女の気配があるので来てみれば…。また妾を増やされるのですね」

「増やさないよ?取り敢えず中にお入り」

 皆をソファーに座らせて、全員分のお茶を並べたテイカが言う。

「本当はお昼を呼びに来ただけなので短めに説明します。奴隷の行動及び思考の制限ですが、先ずは行動について。これは主人を害する行動、逃亡する行動が出来ません。理解できますね?」

「はい…」

何か、長くなる気がする。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

目を覚ますと雑魚キャラになっていたけど、何故か最強なんです・・・

Seabolt
ファンタジー
目を覚ますと雑魚キャラに何の因果か知らないけど、俺は最強の超能力者だった・・・ 転生した世界の主流は魔力であって、中にはその魔力で貴族にまでなっている奴もいるという。 そんな世界をこれから冒険するんだけど、俺は何と雑魚キャラ。設定は村人となっている。 <script src="//accaii.com/genta/script.js" async></script><noscript><img src="//accaii.com/genta/script?guid=on"></noscript>

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します

burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。 その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。

【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら

七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中! ※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります! 気付いたら異世界に転生していた主人公。 赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。 「ポーションが不味すぎる」 必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」 と考え、試行錯誤をしていく…

処理中です...