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流石に慣れて来た
しおりを挟む呼んでないのに来ちゃう程、平時の暗部は暇なのである…のだと思う。
「貴様はどうした?何時も一緒って訳でも無いのか?」
「分担して仕事に当たっておりますので、今は偶々一人なだけです。問題はありませんが、ギルドがカケル様にご用があるとの事を耳にしました」
「何の用だろ?」
「街の周辺を更地にした事のようです。狩りが出来無くなり、街道の修理をするにも資材が足りない、と」
「更地の中は狩り尽くしたのかな?」
「ラデュは狩るな、とさる貴族より通達があったようですが、確認出来るような広さでは無いので確認は出来ておりません」
確かに直径十キロハーンを見て回るのは骨が折れるな。ギルドに向かう道すがら、《感知》で周囲を見てみると、全滅とは行かないまでも数えられる程にモンスターは減っていて、数えるのが面倒なくらいに残っているのは、生かした方が金になる野良ゾーイに、通達により保護されてるラデュ、そして足の早い鹿っぽい奴…確かドウドウだっけか、後は名も知らぬ小さいのが残ってた。肉食は狩られたか、身を隠す場所を求めて旅立ったのだろう。
「カケルだ。ジョンくんが用があるみたいなので来たんだが、繋ぎを付けてくれるか?」
「ギルドマスターは只今外出しております」
ギルドに着いて、受付嬢にアポを取ってもらおうとしたらこんな事を言われてしまった。《感知》を張り巡らしてたので居るのは判ってるんだがなぁ。仕方無いから何時ものように《威圧》を飛ばすと、暫くしてジョンが降りて来た。
「カケルか、流石に慣れて来たぞ。丁度こっちも用があったんだ」
「外出してるって此奴に聞いたが、居たんだな」
「ひっ!」
ジョンの《威圧》が受付嬢をキュッとする。タイミングを合わせてアソコに《威圧》の玉を仕込んでやったぜ。
「んっ、れ、連絡に、齟齬がぁ、あったようでしゅ」
「あまりカケルを怒らせるなよ?街が更地になっちまうんだからな?」
「はっ、はぃぃっ!ひおふけまひゅ、うっううーっ!」
面白いので玉はそのままにしてギルマス部屋に向かう。
「お前、あれに何したんだ?」
流石に気付くか。ソファーに胡座をかくと、ジョンも倣って胡座をかいた。
「エッチな事だよ、気にすんな」
「気にするだろうが。だがまぁ良い、それより本題だ。土地が増えたのは良いが街道を潰されたのは何とかして欲しい」
「橋でも作れってか?」
「ぶっちゃけな。馬鹿女も、その関係者も断罪した。そろそろ手打ちにしてくれねーか?」
「そうだな。あまりゴネて主婦達に嫌われたくは無いな」
「何で主婦なんだ?」
「主婦っつーか家政婦組合だな。女を敵に回すと怖いぞ?じゃあパパッと作って来るわ」
「パパッと作れるモンなのか?」
「土魔法、使えると便利だぞ」
街道は二つ、昼飯までには作ってしまいたいので、窓から直接飛んで行く。先ずは近い方、東側の街道跡地に到着すると、縄梯子やロープを使って人や荷物を運ぶ者が見えた。商魂逞しい商人達だ。
「今から橋を作るから、降りるのは少し待ってくれ」
なんて言っても聞いちゃくれない。邪魔なので全部浮かせて中に入れてやったよ。手伝ったのに感謝もされないや。
とにかく、人が失せたので作業開始だ。先ずは壕の補強。ブレスで抉れてるだけだから脆いんだよな。此方側と対岸の地面を《収納》し、長方形の巨大な溝を切り出した。そしてそこに嵌る大きさで、これまた巨大な煉瓦の立方体を嵌め込む。隙間を埋めて、地面とツライチに合わせてやれば橋の完成だ。壕が濠になるかも知れんので、下に水が通る穴を開けて、取り敢えずはコレで良いだろう。西側の街道に飛んでった。西側の街道には人の姿が無かったので、素早く作って任務完了。土魔法は便利だな。
「作って来たぞ」
窓からジョンに声を掛けるとビクッとしてた。寝てたな?
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