891 / 1,519
俺だって仲良くしたい
しおりを挟む顔を見て集まる冒険者に職員、そしてゴロツキ。俺は蚊帳の外。三人が階段を上がるのに付いて行くとやはり俺だけ止められた。
「オゲロボロロローッ!!」
ブリュブリブリブリーッ!
男には容赦せん。服を消し、全裸の痴態からゲロと下痢糞を吐き出させ、俺は一瞥もくれずに階段を上った。
「オ前、らんく幾ツダ」
「Bだよ?」
「あら、随分上がったのね。何でそのランクで止められるのかしら?名前くらい知れてると思うのにね」
「職員から嫌われやすいんだよ」
「…仲良くな」
俺だって仲良くしたい。
ジョンの部屋に着き、俺はお役御免となる。
「カケル、今回はマジで助かった。爺さん共は静観しろっつってんけどよ、舐められて負けてられっかよってな!」
「ソノ事ナンダガ、軍ガ勝手ニ壊滅シタヨウダゾ」
「は?」
「魔物ニ襲ワレタラシイ」
「あの様子じゃ、暫くは再編出来ないわね」
「そうだな」
「爺さん共の言う通りってか!クッソ」
「まあまあジョンくん、無駄な争いするより、皆の装備を整えてやるのが良いんじゃないかな?」
「…そうだな」
「それと、皆。あまり魔剣魔装を見せびらかさないようにな?」
「え?」「ああ」「身ニ染ミタゼ」
「皆だから穏便に済ませたが、俺の秘蔵っ子共だったら国を滅ぼしてた所だ」
「軍ヲヤッタノハ、オ前ナノ…カ?」
「まさか。俺肉焼いて食って昼寝してただけだぞ」
「カケル、それトカゲの肉だろ」
「そうだけど、それ関係無くね?下にライガーが集まってたけどさ、そんな都合良く行くか?餌付けも《洗脳》もしてねーぞ?」
「そんな事も出来んのか…」
「ジョンくんが俺にダンジョンチケットくれたくな~る、くれたくな~~るぅ~~」
「やめろっ!」
両手をワキワキさせて呪言を唱えるとジョンくん慌てて掻き消そうと腕を振る。
「報酬は金よりチケットにしてくれ。安上がりだろ?」
「くそう。チケットくれてやる!」
「コレガ、洗脳…」
違うけどな。腹も減ったしそろそろ帰ろう。専用口から外に出て、一直線にヤリ部屋から島に帰った。
「「カケル、遅い」」
「おしごとなの?」
「女と居ましたね…十…十一でしょうか」
リュネの部屋に着くと、お帰りなさいより早く詰問が始まる。宿屋の女、王妃に取り巻き二人、メイド四人に女騎士二人…十人だろ。マリーバとは触れても無いんだが、何故数に入ってんだ?
「ちゃんと仕事だよ。報酬はダンジョンチケットだしな」
「ママママの匂い!ママママ会いたいのー!」
あ、ママ様忘れてた。十一人で合ってた。
遅くなった夕飯を食べ終え、一人風呂に浸かっていると、引戸を開けて誰か入って来た。
「カーケルー」
カラクレナイだ。今日は夜更かしさんだな。それにミーネにリーム、その後ろからリュネも来た。
「話をしたいと思ってたんだ」
「母の匂いを付けて来たと聞いてな」
「人の子、否、主様との交合いは龍にとっては甘露だからな。仕方無かろうよ」
「カケルさんは私のですっ」
「カララもカケル好きーっ」
「カララちゃんも私のですっ」
「私の子だ」
取り敢えず湯に浸かってもらい、ママ様とのやり取りを説明する。そして、ママ様との子を成す許しをもらう。
「…嫌ですぅ、んふあぁ」
「妹よ、諦めろ。強い雄なら子を成して然りであろう」
リュネは俺の上でくねりながらもママ様との子作りは許したくない様子。それをミーネが諌める。
「主様。母は姉を使って妹を処した。それは知っているか?」
「放っといたら死んじゃいそうだったな」
「トカゲにでも出会さねば殺られる事はあるまいが、まあ死ぬ可能性はあったろうな」
「掟とはそう言う物だ。妹を処せる力を持つのが、若い中では私しか居なかったのもある」
「加減されたおかげで凄く痛かったんですよ?」
「痛かったか、よしよし」
「リュネママ、よしよし」
龍の集う集落に部外者を侵入させてしまったのは俺もいかんと思う。卵があるとは限らんが、それを盗まれたりしたら絶対許さないもんな。
0
あなたにおすすめの小説
御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜
伽羅
ファンタジー
【幼少期】
双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。
ここはもしかして異世界か?
だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。
ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。
【学院期】
学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。
周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる