女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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男にモテても女にゃモテん

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「飯だ。ジョン以外は食ったら仮眠しろ。四人でジョン一人分くらいの力を付けてもらう」

 俺の言葉に緊張が走る四人。

「否、着いてった方が良いだろ?」

「ジョンくんが精神攻撃食らったら、此奴等死んじゃうぞ?」

「お前は大丈夫…なんだよな、きっと」

「此奴等に足りんのは装備と経験と実力と言葉遣いだけだかんな。しっかり経験積ませてやるさ」

「一杯あんじゃねーか」

とにかく飯。そして糞して風呂。掛け湯しない者は尽く金玉《威圧》した。その数五回。

「しっかり垢を落とせよー。回復した時傷の治りが早まるからな」

「今日だけで馬鹿みてぇに傷跡だらけだぜ…」

「箔がついたな!」

「傷顔はモテんぞ?」

「え!?」「マジすかジョンさん…」

「婆さんの弟のゴーフェッドさん知ってるよな」

「シューンシューンズデーゲンのマスターだった人っすね。近所だったんで見た事あるッス」

「糞強ぇ人だったが生涯独り身で逝っちまった」

「傷だらけでしたもんね。俺憧れてたんスよ~」

「男にモテても女にゃモテん。だろ?」

「そッスね」

歴戦の証、とは言うが、無ければ無い程強いって事だもんな。女はその辺敏感なのかも知れない。俺?虫垂炎だけだな。


 鱈腹食って、疲れを溶かして寝ない者は居ない。高鼾のジョンを置いて俺達五人は静かに部屋を出る。念の為《結界》で通れなくしておこう。

「あの、何処行くん…ですか?」

「鎧無しで大丈夫っ…ですかね?」

「あんな鎧じゃ重いだけ無駄だよ。此処の敵にして見りゃ紙みたいなモンだ。だから盾も受けるより流せ」

「一匹の敵を殺るんですよね?いるんす…ですか?」

「居なけりゃ一人にしてやるだけさ」

《感知》で見ながら雑魚を探し、数を減らして相手させる。相手は虫。硬くて槍は殆ど刺さらない。剣も打撃になっている。それでもボコボコ殴り殺して進むと、三匹目にてドロップ武器が落ちた。

「魔剣すか?」

「違うが今のより使えるだろ。持ち替えとけ」

「おう」

剣だったのでサムが持つ。その後剣剣と出て全員が持ち替えた。

「ミッデランの魔剣は効果出てんのか?」

「え?はい。痛みを十倍にするそうです」

虫って痛覚無いとか言われてなかったっけ?それだと折角のお宝が無駄になってるな。まあ、四人の中で一番斬れ味が良いのでそれだけが救いか。

「カケルさん!魔剣だと思う…のが出たッスです」

頑張れ語彙。確かに地味剣だが三人のとは違うデザイン。振り回せてるのがラグエルなのでそのままラグエルが持つ事となった。

「カケルさん!止血の剣だってです!」

斬ると傷口を止血するが、素晴らしい斬れ味の剣であると言う。事実、斬り付けた場所は体液が出る事も無く傷跡となっていた。

「脚を狙え。動けなくすればボコボコに出来る」

「おう!」

四対一だがだいぶ楽になった。斬れ味が良いから一度に二本三本斬り飛ばせるので一気に片が付くようになったのだ。そして魔装では無いが鎧も出始めた。無いよりはマシだろう。

「さて、こんなモンかな」

「ですね。ジョンさん起きたら心配します」

「最後にご褒美やって、寝るか」

「「「「おう」」」」

「…で、ご褒美ってなんス…すか?」

帰って来い語彙。

「期待しとけ」

それだけ言うと《感知》で見える、少し広まった空間へと皆を誘った。


「何も無い…ですよね」

「ちと待っとれ」

袋小路の空間に、全員纏めて《洗浄》掛けてキレイにすると、浴槽にお湯。雑木マットをセットした。

「此処で寝るんですか?」

「風呂に浸かって待っとれ。今呼ぶ」

「呼ぶ?」

装備を外して掛け湯して、湯に浸かる四人は暫くして動けなくなる。

「お、女…」「化け物じゃねーか」

「化け物なんて言うな。アラクネだ」

《集結》で集めて《洗脳》をしたアラクネが五人集められ、《洗浄》されて湯に浸かる。四人は端に塊り動けない。俺も鎧脱いでアラクネの間に入った。ちゃんと掛け湯したぞ?





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