女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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生きてて良かった

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 施設で作業中のラビアンを楽しませて島に戻ると、カラクレナイが元の大きさに戻っていた。カラクレナイもルドエに遊びに行くようだ。とは言え大きい姿で飛んで行くのは危ないと言う事で人化したんだと。

「行って来るの」

「怪我したりさせたりしないようにな」

「私もいく。だからへーき」

ネーヴェも遊びに行くと言う。後ろに兎女子も居る。おやつの煎餅入れてた箱を、大事そうに抱えてる。

「夕飯迄には戻っといで」

「「「「はーーい」」」なのーっ」

姦しく出掛けて行く女子達を見送り、俺は暇になる。子供達に構ってもらおうとも考えたけど、折角だし、草食トカゲの皮を服にしてもらおうかな。

「カケル、おでかけ?」「女の所ですね?」「女は此処にも居りますよ?」

イゼッタの言葉にテイカとリアが煽って乗っかる。

「エメラルダスにトカゲの皮で服を作ってもらおうと思ってな。皆も行くか?」

「行くっ」「お供致します」

「あたしは行けませんが、サミイ様を呼んで来ますね」

テイカは身重な事もあり、あまり転移や時短を使わせたくない。絶対ダメとは言わないが、それでもテイカは留守番する事を選択した。暫くしてサミイがやって来たので、ママ上殿へ渡すお土産を持って、バルタリンドへ移動した。

「ママー、ただいまー」

「あら、サミイ。カケル様達もいらっしゃい。エージャは今使いに出してるの。ごめんなさいね」

「今日は服を作ろうと思ってね。防具屋に行くんだ。コレ、スープの素。お湯に溶くとスープになるし、焼肉に塗っても良いよ」

ママ上殿は落ち着いたのか、前より顔が明るい。テーブルの上で大の字になって寝てるメッツくんをそっと撫で、お土産を渡すと俺は一人寝具店を出た。
お使いに出ていると言うエージャだが、探さなくても縁があれば会えるだろう。特に用も無いのだし。散歩がてらに街並みを見ながら移動して、露店街で絡まれてるエージャを見付けてしまった。こう言うのをフラグ乙と言うのだろうな。

「あ~れ~~、カーケルー様~た~すけて~~~」

あざとくしなりながら、ゴロツキをすり抜け抱き着いて来た。

「何してんだ?」

「悪漢に絡まれて、犯されて捨てられる所でしたぁ~」

「はあ、それは災難だったな」

帯剣してて言う台詞では無いだろうに。エージャに絡んでいたと言うゴロツキは、街の人に囲まれて逃げるに逃げられない感じだ。バルタリンドはかなり治安が良くなっただけに、ゴロツキが居る事も珍しい。娯楽に飢えた民衆の餌にされてしまっている。

「お前達、他所から来たのか?」

「何だよ!?何見てやがるっ!」「テメェその女の何だってんだ!?」

「余所者なら知らんと思うが、此奴は元戦闘奴隷だ。お前等、生きてて良かったな」

「せ、戦闘奴隷…」「ヤバいぜ兄貴…」

「此奴は俺が抑えてやる。早く逃げるんだな」

「強くギューッと抑えてくださいっすーーーはーー」

抱き着かれて動けん。ゴロツキ共は、人集りが割れた隙間に駆け込んでった。人集りを割ったのは、施設によく来る常連さんだった。どもです。エージャにくっ付かれたまま、串焼き等を買って防具屋へと向かった。

「よう。客として来たぞ」

「あ!カケルさん…と、エージャ?何してんのよ」

「カケリウムを満たしているの」

「取り敢えず此奴の事は置いといて、皮を持って来たから服を作って欲しいんだ。《洗浄》すれば直ぐ着られるけど、近所を行くのに此処迄ゴツく無くても良いかなーって」

「普段使いの皮鎧って事ね?良いわ。皮見せてよ。それと、ソレは必要よね?」

「ペニスケ頼むよ。それと、ペニスケ外して萎えさせた時の前掛けみたいなのもセットにしてくれ」

「はいはーい。うわ、何これめっずらしー」

草食トカゲは珍しいのか。緑の生皮をカウンターに乗せると、巻かれたのを開いて触ってみたり匂いを嗅いだり、硬さや厚みなんかも確かめてるようだった。




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