女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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ドゥンポって何ぞや

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「ダンジョンっつーか、こうざん都市なー」

「アルアー、こーざんとしって、何処にあるんだい?」

「お兄様…。カケル様が呆れられておりますよ?」

 アルアは俺を察してサポートしてくれる良い妻だ。

「アルアは三さ「ギフィ鉱山はクリューエルシュタルトより遥か南にある鉱山都市ですっ。お兄様は学園で習ってますでしょ!」ああ、思い出したよ、ありがとうアルア」

あはれ、王族に秘密を握られ懐柔されてしまうアルア。

「連れてけないぞ?」

「「「「え~~」」」」

「ハークは王だ。護衛も無しに自由行動出来る程強くも無いだろ」

「兄貴ぃ~…」「俺達、久しぶりに会えたんだぜ?」「はなればなれ…」

「カケルゥ」

「義母殿もブルランさんも首を縦には振るまいよ。ですよね?」

「…そうね。護衛を付けぬは王として、貴族としてあってはならぬ事」

「陛下の責務を引き合いに出すのを抜きにしまして申し上げましても、王の移動は時間が掛かりまする。先触れも出さず、突然押し掛けては民が怯えましょう。ともすれば偽物等と申す不逞の輩に襲われるやも」

「護衛ならカケルが「俺はやらんぞ?」え…、うぇ…「泣いてもやらん。貴族の依頼は受けない。それと少年隊もダメだ。王の護衛にはランクも実力も不足している筈だしな」」

「…それでは、当日間に合う高位冒険者を護衛として雇わねばなりませんな」

「居たらそれでも良いが、居なかったら街の前で蜻蛉返りだぞ?」

「ドゥンポ返りとは、面白い表現でございますな」

蜻蛉が居ないのは理解したが、ドゥンポって何ぞや。話の腰は折れなかったので聞く事が出来ず、その日はリュネとイチャイチャして寝た。


「コイツがお前等の護衛だ。よく分からん奴だが滅法強いのは確かだぜ」

「うム」

 翌日、ギフィ鉱山の入口で門番に紹介された者がふんぞり返り、返事だか鼻息だか分からん声を発する。そうだよな、居たんだよな。

「ネーヴェはハークの護衛だ。死なせるなよ?」

「わかった」

「何だお前等、知り合いかよ」

「俺のコレだぜ?いーだろー?」

「へっ、顔に毛の無い奴なんて有り得ねーよ。ほれさっさと通れ!」

獣人族の男はそう言うと、門番の仕事に戻ってく。俺達も入ろう。

「ネーヴェは一体何してたんだ?」

「ちからくらべ?」

「ああ。理解した。全て理解した」

この街の獣民はこう言う思考だった。俺と離れてバトルになって、力自慢が集まって、丸っと解らせたのだろう。通りを行く力自慢達の視線がドヤっとしてる。ネーヴェと試合えた事を誇りに感じているに違い無い。確かに、龍と戦って生き残れたのだ。誇っても良い。だがドヤ顔がくどい。

「カケル、ここ。泊めてもらてる」

階段を降りて暫く進むと、二ハーンを越える鉄扉のある、壁を利用した家に厄介になっているとネーヴェは言う。

「ワーリンの家か。金あるなら宿に泊まれば良いのに…」

「旦那あ~っ」

鉄扉を叩く様に開けて出て来たのはワーリン。スカートにエプロン姿が珍しいぜ。

「只今。ネーヴェが世話になったね」

「いやぁ、男共に祭り上げられててびっくりしたよ。ネーヴェ様のステゴロヤバいって」

そんなに強いのか?振り向くとドヤ顔。まあ、龍だし、強いよな。

「おうおう、人臭ぇ人臭ぇ。毛の無い匂いがプンプンするぁあ」

「ただいま」

「あ、すんません。ネーヴェ様じゃ無いんですよ?ほら、後ろの派手野郎、彼奴の事でぇ」

パパリンもネーヴェにボコられた口か。

「ハーク王よ、覚えておけ。獣人は常にお前の味方では無いようだ。この街の獣民はこの国の王が人種である事を知らんと見える」

「え!僕派手なの!?」

「うわっ、ハーク様っ!?親父平伏せ首が落ちるよ!?」

「わっ、ワーリン!何するっだあっ!」

ワーリンに五体投地されたパパリンはハークと知って平伏した。

「これからは不敬な振る舞いをしないように」

「ハーク様に言ったんじゃ無え!お前だカケル!」

俺も王ですけど。






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