女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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連帯感

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「鉱石でも掘れれば鉱山都市として賑わいを取り戻せるだろうな」

 フォローを入れつつ鶴嘴を出してやる。持ってないので《収納》の中で作った物だ。

「新品か。用意が良いな」

力持ちのバシットが受け取って振り回す。

「お、コレ良いな。敵を殺るのにも使えそうだ」

「お前の敵はそこの壁だ馬鹿」

「見せてやるっそおっりゃ!」

元とは言えダンジョンの壁。バルディに突っ込まれて鶴橋を振るうとガキンと良い音。だがかなり硬く、掘る迄には至らなかった。しかし火花を放って欠けさせる事は出来た。

「火打石にはなるか」「採算が取れればな」

突っ込みが早い。そして的確だ。外でも普通の鉱山でも採れる火打石は、硬い石なら何でも良い。要は鋼が削れれば良いのだ。

「残念だが、砥石にするのも良さそうだ。さあ、進もうか」

ダールッターは踏ん切りが付いた様で、何とか収益化をと目論んでいる。前進気勢や良し。背凭れにしていた扉をアーチヴが開ける。が、中は唯の空間で、敵もお宝も無かった。ダンジョンで無くなったのだから当たり前だな。

「野生のブフリムも居ないのか」

「戦い足りなかったか?」

「お前等にも戦わせたかったんだっ」

アーチヴの呟きにバシットがボケる。アーチヴ迄ツッコミ役になってしまった。

「なら此処からは俺が代わろう」

「得物も無しに?鶴嘴があったか」

俺の提案にバシットがボケる…耐えろ…。

「一戦闘でのドラゴン単騎討伐数三位の力を見せ……る事も無さそうだがな」

階段を降りるとそれぞれが歩きながら干し肉等を齧り出す。やはり基本はそのスタイルなのだな。俺もソーサーを齧る。皆と違って俺のは女の手弁当だ。旨味が違うぜ。

「カケル、お前のソーサー美味そうだな。俺の干し肉と交換しようぜ」

食い掛けのを交換しようとするなボケ役めっ。干し肉なら俺もあるので半分だけくれてやる。

「お、暖かいし柔らかくて美味い。相棒も食ってみろ」

「なら半分もらおう」

と言って口付けてある方をボケに返していた。見事な返しだぜ。

「敵だ」「ああ、見ててくれ」

そうこうしていると野生の敵が現れた。またしてもブフリム。ブフリムは魔素が溜まると必ずと言って良い程湧いて出るらしい。ハーピーとかアラクネは出ないのだろうか。ペタペタと足を鳴らして駆けて来る三匹に、クイックモーションからの危険球が打ち当たる。時速百キロ超えの煉瓦だ。頭蓋骨の脆いブフリムは当たれば即死である。

「見事な命中率だ」「曲がって当たっていたが」

「投石か。動かなくて済むのは楽だろうな」

「今ので君が凄いのは解ったよ…何故Aランクにならないのか不思議でならないよ」

ボケ、ツッコミ。そしてちょっと悔しそうな意見の中、魔法を専門にしていたギルマスは俺の強さの一端に気付いた様だった。

「膝を折る相手は決めててな。後は日取りを決めるだけなんだ」

ギルマスは魔法職なので魔力視が使える。が、煉瓦球から魔力は見えない。だが曲がり、当たる。即ちスキルで当てていると予想しているに違い無い。どんなスキルか迄は分からないと思うがね。その後も満遍無く階層を見回って下に降り、二十階のボス部屋が空室なのを確認してそこでチェックインする事となった。

「お前、スープなんて作るのか!?」

「作り置きを温めるだけだがね」

「俺の干し肉と「要らん。くれてやるから装備の手入れでもしていろ」」

「馬鹿が済まんな」

「良いさ。皆も欲しければ言ってくれ」

一人だけ良い匂いさせると恨まれるからな。皆でスープと干し肉を食う。食ったら寝る馬鹿。野生のブフリムが出たらどーすんだ?高鼾の馬鹿は殴られた程度じゃ死なんか。馬鹿は後で起こすと言う事で、夜警の順番を決めてそれぞれ寝た。

 朝?起きて、スープをくれとせがまれる。厚かましい馬鹿のおかげで皆がスープにありつける。なので誰も止めようとはしない。連帯感育みおって…。





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