女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

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宣伝不足

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 そして翌朝。朝帰りの女達を検診し、触診し、お注射して昼になる。後ろ髪引かれて禿げそうなのを何とか堪えてギルドに行くと、直ぐにギルマス室へと通された。

「また来たね」

「ダンジョンの様子を確認しようと思ってね。地下の様子はどうだい?」

「今は内装の敷設中だ。買取りやら受付はやってるが、まだ入りが少なくて臨時の状態で事足りてるよ」

「風呂の調子は?」

「ああ、それなんだが、女達が出て来ないそうで困っている」

「公共浴場より良い湯だしな」

「風呂屋から苦情も出ているよ」

「運営を風呂屋に投げちまえ」

 ギルドは懐に入れたかったようだが住民と喧嘩したら立ち行かなくなるからな。ダールッターは諦めざるを得ないだろう。
で、入場料をケチる為、ダールッターにタダ券を貰おうとしたのだが、ドーンドゥールのダンジョンではそう言うのやってないんだと。既に冒険者は入っているが、調査はやった方が良い。ギルマス権限で顔パスさせられると言う事で、ダールッターを引き連れて、ダンジョンに向かった。

 冒険者以外の客も既に入り始めているとは言うが、地下一階は凄く空いてて店もポツポツ。酒飲んでる奴が居る程度だった。店員に値段が高いのか聞いたがそうでも無い。単に宣伝不足なだけの様である。
出張所の間を抜けて長い直線を進むと部屋があり、そこに見張りが立っている。

「では、報告頼むぞ」

「直ぐ戻って来るさ」

見張りをすり抜け地下へと潜る。地下一階からちゃんとモンスターが歩いてる。みんなだいすきブフリムだ。好き過ぎて殴りたくも無いのだろう。《感知》でフロアを見渡しても冒険者の姿は無い。《結界》を纏い、殴られるのを無視して先を往く。
四階迄降りて、やっと冒険者の姿が視界に入るようになった。この階層のブフリムは武器持ちなので、武具のドロップが見込めるのだろう。

「おおい、通りたいんだが~?」

「見て分かんだろっ、取り込み中だっ」「割り込みしたら殺すぞ!?」

この先に階段があるのだが、道の真ん中で戦ってるパーティーに道を開けてもらおうと思って声を掛けたのだが、返事は酷い物だった。仕方無い。水でも飲んで待つか…。
そして待つ事八リット。

「お前等態とゆっくりやってんな?」

ブフリム三匹に五人パーティーが相手して、大体八分掛けて一匹膠着状態になっていた。俺の言葉に返事も出来ず、集中して戦いに向かう心意気や良し。だがシカトされるのは真に遺憾である。五人に《威圧》を纏わせて動きを封じると、形勢が敵側に傾きボコスカ殴られて行く。

「うっ!うわ!?」「体がっ!!」「痛っ!たくない?」

「お前等、真面目に狩らんと女も抱けんぞ?」

「こ、これやったの…お前か」

首が回らないので目だけ動かし問う男をすり抜けて奥へ進む。先程迄殴り合っていた相手がサンドバッグになったので、ブフリム共は此方に目もくれない。

「解いてやるから頑張れよ~」

稍離れてから《威圧》を解いてやると、再びボコスカ始まった。まあ、なんだ。上に戻って殺り方練習して来いって感じだった。
調査がてらにブフリムを数体ずつ倒す。落としたのは粗末な武器と小さな魔石。そして臭い袋。一人五万払って戦う相手じゃ無い。袋に銀貨でも入っていればワンチャンあるのかな。五人だと五十枚必要になるが。
五階から九階迄は武器持ちと、六階からウォリス、八階から魔法使いが混ざって敵の強度が増す。それと共に冒険者も増えている。八階以降からは付与された武具が出るので売値次第では食えそうな感じがする。俺も小さな石の付いたクォータースタッフを拾えたよ。魔法がほんの少し強くなる効果があり、魔法も殴りも出来る杖、と鑑定に出た。狭い所で素振りするのに丁度良いグリップなのも気に入った。ウォリスに乗って突っ込んで来るブフリムにバッティングしたりしてボス部屋へと向かった。





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