真夏に咲いた恋の花

朝食ダンゴ

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下ネタかよ

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 高校生になって約三カ月が経過した。
 そろそろ高校生活にも慣れてくる頃で、肉体的にも精神的にも油断が生まれる頃合いだ。必死に受験勉強に打ち込んだのはもう過去の話で、今の僕はそれなりに怠惰な日常を送っていた。
 今朝も暑くてしょうがない。下敷きをうちわ代わりにして涼を取る。焼け石に水とはこのことだ。
 周囲ではクラスメイト達が朝の雑談に勤しんでいる。この暑さだ。僕はそんな気にはなれない。

「やっほーマサアキ。今日は一段とくたびれてるわね。生理?」

 とはいっても、雑談というものはいとも簡単に始まってしまうものなんだなと常々思う。

「ミサキさ。君の中では、僕は月に何回生理になる設定なの?」

「ん、一回じゃないの?」

 僕机には突っ伏して、今しがた登校してきた隣席のクラスメイトを見やる。
 地毛らしいが茶髪っぽいセミロング。前髪は白いカチューシャによって持ち上げられ、形の良い白い額が露わになっている。スカートからは程よい肉付きの脚が伸び、僕の視線を吸い寄せる。
 高校に入って、僕は初めて女友達というものができた。中学までは女子と話す機会もほとんどなかったし、友人自体少なかった僕に仲の良い女の子なんていなかった。女の子に興味が無いわけではないけれど、そういうことに張り切る気力も無かったのだ。
 そんな僕に出来た初めての女友達がこのミサキというわけだけども、どうにも一般的な女子に比べて言動がおかしいような気がする。

「実際は、オナニーのしすぎで精魂尽き果てたってとこ?」

「違うって言いたいなぁ」

「またまた~、そこでウソつかなくてもいいじゃない」

 綺麗な白い歯を覗かせて笑むミサキ。ついこの間までは、この笑顔にドキドキさせられたものだけど。
 仮にこの学校にミスコンなるものがあれば、学年でも間違いなく一、二を争う美貌の持ち主。おまけに成績優秀で、運動神経も抜群。まさに文武両道、才色兼備。
 ミサキは太陽のような満面の笑みを見せてくれる。この笑顔を求めてか、彼女の周りには自然と人が集まるのだ。

「んで、昨日は何回したの? あ、何発、の方がいいかしら」

 嘆息せざるをえない。
 残念な言動さえなければ、憧れの女の子になっていたに違いないのに。
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