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試験内容とは?
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「では、皆さーん! これからクラス分け試験の説明を行いますのでー! こちらに集まってくださーい!」
元気な高い声が響いた。
講堂前の広場。その一角に設けられたステージの上に、若い女性が立っている。緑を基調とする胸元の開いたローブを着た丸眼鏡のお姉さんだ。俺の視線は彼女の胸に吸い寄せられる。すごい巨乳だから仕方ないのだ。間違いなく、この場の男子諸君も同じところを凝視していることだろう。
「はいっ! ちゅうもーく!」
お姉さんがぴょんぴょんと跳ねると、胸がばるんばるんと揺れる。今にも服から零れ落ちそうだ。
一体どこに注目しろと言うんですかねぇ。ガン見以外の選択肢はこの広い宇宙のどこを探しても存在しなかった。
「むー。やっぱり大きいおっぱいが好きなんですね。男の人って」
隣でサラが何やら言っているが、そんな当たり前のことを言われてもフーンとしか思わない。
「あたしは魔法学実技講師のアデライトと申しまーす。今回は試験官を務めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いしまーす」
新入生の中の何人かがぱちぱちと拍手をしていた。
「それではさっそく試験の説明を行いますねー。内容は簡単でーす。学園が指定したダンジョンに潜り、その奥にあるメダルを取ってくるだけ! ほら、とっても簡単でしょー?」
アデライト先生はステージの上を歩き回っている。
「指定のダンジョンはいくつかあるんだけど。中の複雑さもー、最深部の深さもー、出てくるモンスターの強さもー、全部同じくらいだからどれを選んでもかまいませーん!」
先生が手を振り上げると、ステージ上のスクリーンにダンジョンの情報が表示されていく。
おおっ、なんか魔法っぽい。魔法なんだろうけど。
新入生達はみな真剣な眼差しでスクリーンに見入る。
指定ダンジョンは三つだった。
一つ目は、放浪の洞窟。小型のモンスターが多く生息し、奥に行けば行くほど暗闇が深くなる陰気なダンジョン。暗闇が気にならないなら簡単に踏破できるだろう。
二つ目は、捨てられた神殿。そこそこ強力な人型のモンスターがいる広いダンジョン。モンスターの数は少ないので、純粋な戦闘能力が問われるだろう。
最後は、強欲の森林。鬱蒼とした森風のダンジョンで、モンスターの強さは他のところと比べて一段と強力らしい。反面、極めて数が少なく、エンカウントする確率はほぼないということらしい。
「なんだか、全部怖そうですね。神殿あたりが安全でしょうか?」
スクリーンを見上げ、思案するサラ。
「そうだな。メダルを取ってくるだけならモンスターと戦う必要もないし、敵が少ない森がいいんじゃないか?」
「ええっ。でもすごい強力って書いてありますよ?」
「遭わなけりゃ関係ないだろ。俺は運がいいからな。多分遭わずに行けるわ」
「そんないい加減な……」
サラの不安そうな瞳が俺を見上げる。獣人なのに臆病なやつだ。
だいたい、入学試験でそんな危険なダンジョンに新入生を潜らせるわけがない。モンスターが強いといったって、低いレベルの中での話だろうよ。
そうに違いない。俺はファンタジーに詳しいからな。
元気な高い声が響いた。
講堂前の広場。その一角に設けられたステージの上に、若い女性が立っている。緑を基調とする胸元の開いたローブを着た丸眼鏡のお姉さんだ。俺の視線は彼女の胸に吸い寄せられる。すごい巨乳だから仕方ないのだ。間違いなく、この場の男子諸君も同じところを凝視していることだろう。
「はいっ! ちゅうもーく!」
お姉さんがぴょんぴょんと跳ねると、胸がばるんばるんと揺れる。今にも服から零れ落ちそうだ。
一体どこに注目しろと言うんですかねぇ。ガン見以外の選択肢はこの広い宇宙のどこを探しても存在しなかった。
「むー。やっぱり大きいおっぱいが好きなんですね。男の人って」
隣でサラが何やら言っているが、そんな当たり前のことを言われてもフーンとしか思わない。
「あたしは魔法学実技講師のアデライトと申しまーす。今回は試験官を務めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いしまーす」
新入生の中の何人かがぱちぱちと拍手をしていた。
「それではさっそく試験の説明を行いますねー。内容は簡単でーす。学園が指定したダンジョンに潜り、その奥にあるメダルを取ってくるだけ! ほら、とっても簡単でしょー?」
アデライト先生はステージの上を歩き回っている。
「指定のダンジョンはいくつかあるんだけど。中の複雑さもー、最深部の深さもー、出てくるモンスターの強さもー、全部同じくらいだからどれを選んでもかまいませーん!」
先生が手を振り上げると、ステージ上のスクリーンにダンジョンの情報が表示されていく。
おおっ、なんか魔法っぽい。魔法なんだろうけど。
新入生達はみな真剣な眼差しでスクリーンに見入る。
指定ダンジョンは三つだった。
一つ目は、放浪の洞窟。小型のモンスターが多く生息し、奥に行けば行くほど暗闇が深くなる陰気なダンジョン。暗闇が気にならないなら簡単に踏破できるだろう。
二つ目は、捨てられた神殿。そこそこ強力な人型のモンスターがいる広いダンジョン。モンスターの数は少ないので、純粋な戦闘能力が問われるだろう。
最後は、強欲の森林。鬱蒼とした森風のダンジョンで、モンスターの強さは他のところと比べて一段と強力らしい。反面、極めて数が少なく、エンカウントする確率はほぼないということらしい。
「なんだか、全部怖そうですね。神殿あたりが安全でしょうか?」
スクリーンを見上げ、思案するサラ。
「そうだな。メダルを取ってくるだけならモンスターと戦う必要もないし、敵が少ない森がいいんじゃないか?」
「ええっ。でもすごい強力って書いてありますよ?」
「遭わなけりゃ関係ないだろ。俺は運がいいからな。多分遭わずに行けるわ」
「そんないい加減な……」
サラの不安そうな瞳が俺を見上げる。獣人なのに臆病なやつだ。
だいたい、入学試験でそんな危険なダンジョンに新入生を潜らせるわけがない。モンスターが強いといったって、低いレベルの中での話だろうよ。
そうに違いない。俺はファンタジーに詳しいからな。
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