私·····またまた悪役令嬢ですか〜〜

転生先は悪役令嬢

助けて····· ※アカリ目線

「私は別に大丈夫ですよ、アカリ嬢、もうエルサを呼び捨てで読んでいるのですね·····」
「えぇ、何か？？」
「なんでもありません·····」
「エルサ、早く行かないとケーキが無くなってしまいますよ、行きましょう」
「えぇ、ちょっと待ってください！また会いましょうね、アカリ」
「楽しみにしているわ、エルサ」

エルサとラルクは本当に仲が良いのね、ラルクならエルサを幸せにしてくれる気がする。まぁ、キールも良いと思うけど·····エルサの幸せを祈っているわ。
私の今世はエルサのために生きること·····そのために
今世は絶対にベルに近づかないわ！そう決心した·····
はずだった·····まさかあちらから近づいてくるなんて·····

「終わった～！！」
やっと勉強が終わったわ·····私はもともと勉強が得意じゃないのよね·····周りに気づかれたことはないけど。
ベッドの上で休憩していると
「お嬢様、お客様です」 
「こんな時間に？！」
「はい、お嬢様の親友だそうです·····」
「エルサなの？？」
「いえ·····見たことのない女の子です」
「はぁ·····行ってみるわ·····」
眠いのに·····私の親友はエルサしかいないはずなのに誰なのかしら·····
ドアをノックし部屋の中へ入った·····
「お久しぶりね、アカリ！」
「··········えっっ··········」
そこにいたのは·····ベルだった·····
「なんでここに·····」
「えっ？？だって私達親友じゃない！！前世からの」
私がどうして前世の記憶があると·····いや、誤魔化さないと·····
「どういうことですの？·····前世って·····」
「あら·····知らないとは言わせませんわ·····ナナ·····」
「ナナ·····誰ですの·····私はアカリですわ！無礼を承知ですの！！」
「ふふふ·····あははははははは·····それで誤魔化しているつもり？？ひとつ言っておくわね·····私·····嘘をついているのが分かっちゃうのよ·····魔力でね！」
嘘が·····分かるですって·····
「ナナ·····あなたは知っているはずよ·····ベルである私が辿る運命を！！あなたは私の親友となり·····私の幸せへの踏み台となるのよ！！私に協力なさい·····さもなければ·····無理矢理言うことを聞かせるわ·····」
もう無理ね·····
「あなたには無理よ·····あなたなんかに幸せは掴めないわ！！」
「やっぱり、ナナなんだ·····」
「えっ？！」
「そんな嘘が分かるなんて都合のいい魔力あるわけないじゃん！騙された·····あははははは！！」
「嘘でしょ·····」
また·····あいつにやられるの？·····今度こそ·····負けない·····そう思ってたのに·····
「ねぇ·····言うこと聞く？？」
助けを求めないと·····私はドアノブに手をかけ、出ようとしたが全く動かない！
「あぁ、そのドア·····開かないよ～私の仲間が鍵かけたから～」
「仲間·····？？」
「さっきの使用人よ～そんなことも分からないの？？」
図られた·····でも·····諦めない·····今度こそ勝ってみせるんだから·····
「最後にもう一度·····私の言うこと聞く？？私の下僕になる？？」
前世は弟がいたけれど今世に私の弱みはない·····
「ならないわ！！絶対に！！」
「へぇ～そう、分かったわ·····じゃあバイバイ！」
「えっ·····それはど·····ういう·····こ·····」
目の前がどんどん真っ暗になっていく·····まるで湖に沈んでいくような·····ベルの高笑いが意識を失うまで耳元で聞こえていた·····